「菊丸式! 花見は危険でいっぱい?!の巻」

今日はわたしたち、近くの公園にお花見に来ているんです。

「桜もすごいけど、すっごい人だなあ」
「コレガ日本ノ風流デスネ!」
 満開の桜のもと、周囲の人だかりに圧倒される菊丸と初めての花見に日本好きのリンダが興奮を隠しきれずはしゃいでいる。
「ふふ、わたしたちは花より団子だけどね」
 運良く大きな桜の下に陣取ったいずみは持ってきた重箱を開けてゆく。
「うーん、美味しそう! これいずみちゃんが作ったの?!」
「イズミノ料理、トテモオイシイデス!」
「えっへん。どう? ちょっとしたものでしょ」
 感心しきりの菊丸の反応と同居人のリンダの太鼓判にいずみも鼻高々である。
「お、唐揚げ! ぼく大好物なんだよね~」
「菊丸くんたらいやしいわねえ」
「あはは、だってほんとに美味しそうなんだ‥もん、んっ?!」
 重箱の一角を占める塊に鼻を近づけ香ばしい匂いを堪能していた菊丸の目が見開かれた。
(うひょひょ~、いずみちゃん、今日のパンティはお花見だけに花柄ですか~♪)
 重箱の向こうで正座しているいずみのスカート奥から下着が覗けているのだ。
「? どうしたの菊丸くん」
「あ、いや、その、ほんと美味しそうだなあって」
「やだ。食べる前からそんなに褒めなくってもいいわよ?」
「いやいや、食べなくっても見た目でわかるんだよ」
 自分の作った料理を食べる前から褒めちぎられ、いずみも満更でもない様子で頬を緩ませていた。
(う~ん、可愛らしい花柄。これがほんとのお花見ですなあ)
 重箱に近づけたまま微動だにしない菊丸の顔はだらしなく歪んでいた。その視線は唐揚げにはなく、ちょうど正座をしているいずみのスカート奥から覗ける花柄パンティに釘付けだった。
「菊丸くん、見てるだけじゃなく食べちゃってよ」
「え?! た、食べちゃってもいいの?」
「そのために作ったんだもの? さ、早く」
「そ、それじゃあ遠慮なく!」
 言うが早いがスカートを捲り上げ、その奥に顔を埋める菊丸に美少女の悲鳴が周囲に響き渡る。
「え? なっ?! きゃああああっ!」
「うひょひょ~、見事なお花畑ですよ~♪」
「な、なにするのよ~っ?!」
「お言葉に甘えていずみちゃんの花びらを味わわさせていだきま~す!」
「そ、そういう意味で言ったんじゃないわよっ! はやく離れろ、この変態ッ!」
 なんとか同級生をどかそうと試みるのだが、正座状態のうえがっちりと両腕で抱きつかれてしまって引き剥がそうにも引き剥がせない。
「暴れちゃ駄目でしょ、いずみちゃん」
「あっ! ああっン!」
 パンティに口を付けられたまま喋られ、その振動に思わず背を反らし舌っ足らずな声が上がる。
「そ・れ・で・は」
「うっ!」
 躊躇いなく大好物を味わおうと、パンティの上にざらついた舌を伸ばす。
 長い舌が閉ざされた太股の奥で上下に這いずり、そのおぞましい感触に思わず呻いてしまう。
「やっ、やめなさ~いっ! なんてことするのよっ、あ、あ、あっ、いやっ、いやああっ!」
「だっていずみちゃんが食べていいって言ったんでしょ?」
「それは料理のことでしょっ?! 誰がこんなことしていいなんて‥っ、あ、あ、あっ!」
「えへへ。う~ま~い~ぞ~~~っ! なんちゃって♪」
「あっ、いやぁあん、響いちゃうッ!」
 どこかの料理会会長の如き叫びがパンティ越しにビリビリと伝わり、いずみはガクンと仰け反り黒髪を揺すって身悶える。
 美少女がブルブルと両腕で半身を支え、正座の膝頭を擦り合わせる間も菊丸はスカート奥に頭を突っ込んだまま薄布越しに自慢の舌で花を愛でてゆく。
「あ~っ! あ、あ、あっ! い、いやっ、いやあぁん!」
「うひょひょ~♪ いずみちゃんの味、最高ですなあ」
「ああンっ、馬鹿あっ、いい加減に‥っ、あ、あゥっ、ああっ!」
 スカート奥から漂う少女特有の匂い。薄布越しに生じる汗を目と鼻と口とで存分に楽しむ。
(でへ。だんだん味付けが濃くなってきましたよ♪)
 一際濃厚な味わいに舌鼓を打ち、菊丸が分厚い唇を押し付けてジュルジュルと蜜を吸いたくる。
 甘い香りと花の甘い蜜の味を舌先に感じ、同級生の少女の心尽くしに感謝する菊丸。
「さっすがいずみちゃん! この味付け、ぼくの好みをわかってらっしゃる」
「あ、あんたの好みなんて知ったこっちゃないわよっ! いいから離れなさいぃっ、ぅっ、あっ、ああっ!」
「料理を残すわけにはいかないでしょ」
 せっかくの料理を余さず味わおうと菊丸の舌が遠慮なくパンティの上を這いまわり始め、美少女の太股がピクンっと捩り合わされる。
 後ろに回した手で張りのあるヒップを撫で回し、好き放題に身動きの取れない同級生を可愛がるのだ。
「や、やめっ、やめてっ! あ、あ、あっ、アアッウッゥン!」
「イズミ、ダイジョウブデスカ?」
 菊丸たちのやり取りを呆然と見ていたリンダが、さすがに心配そうに声をかける。
「でへ。心配ないよ、リンダ。目だけではなく舌でも花を味わう。これぞ本当の花より団子って奴さ!」
「オウ、サスガ菊丸。博識デスッ!」
「そ、そんなわけないでしょっ! あ! 駄目ッ、だめえっ!」
「えへへ。ちゃんと花見用に花柄のパンティを穿いてるのがその証拠さ」
「ノウ?! イズミ、ワタシニ教エテクレナイナンテ、ヒドイデ~ス」
「あっ、あっ、き、菊丸っ、リンダに変なこと教え‥っ、あ、ああっ、いやっ、いやあっん!」
「いずみちゃんこそリンダにきちんと日本の知識を教えてあげないとダメでしょ♪」
 リンダの相変わらずの勘違いを訂正しようにも、パンティの上で暴れるざらついた舌の前にいずみは同居人を前に仰け反り、喘いでしまう。
 問答無用とパンティの中心に充てがわれた舌が意思を持っているかのように動き、間違った知識を植え付けられる異国の友人を正すことさえ許してくれないのだ。
「日本ノオ花見、スバラシイデス! イズミモコンナニヨロコンデマス!」
「ち、違うって‥言ってっ、あ、あぅっ、うあっ、あんっ!」
 頼りのリンダがこの調子でなんの救いにもならないまま、いずみは正座したまま白昼の公園で艶めかしい悲鳴を上げ続ける。
「でへ。そうそう、花を愛で慈しむ日本の心って奴さ。ね、いずみちゃん♪」
「こ、この‥っ、ぁ、あぁウッ、んっ、ハァっ‥ん!」
 親友の目の前で勝ち気な美貌を桜色に染め上げ、またもパンティ越しに舌を動かされていずみは悔しさに唇を噛みながら次には堪らないといった感じで綺麗な歯並びを見せて声を出してしまう。
「あ、あ、あっ! い、いやっ、もういやっ、おかしくなっちゃうっ!」
 後ろに支えた両腕がブルブルと震え、黒髪を散らして泣き叫ぶと流石に周囲の花見客もその様子に気付き、視線を集め始めていた。
「ん? なんの声だ?」
「おい、あれ見てみろよ!」
「なにやってるんだ?!」
「イズミ、ミンナガ見テマス! 花見ノサービスデスネ!」
「い、いやっ、いやぁん、見ないでえっ!」
 リンダの指摘にいずみが美貌を染めて叫ぶも、菊丸はそれでもスカート奥から離れない。
「も、もうやめ、見られ‥っ‥、あ、あ、あぁんっ!」
「えへへ。せっかくのお花見なんだし、みんなにも楽しんでもらおうよ」
「しょ、正気なのっ?! いやよっ、やめっ、やめてぇっ!」
 同級生の少女に髪の毛を掴まれ哀願するのも構わず、菊丸は自慢の舌を動かして花見客たちにも楽しんでもらおうとするのである。
「っ! ひっ、ひいっ! いやっ、いやっいやあぁっ!」
 ビクンッと少女の背筋が伸びきり、凄まじい悲鳴が響き渡る。
(でへへ。さすがにこれはきついよね~)
 涎と汗とで肌に張り付く薄布越しにぷっくりと咲き出し始めた桜の芽を舌で突いたのである。
「な、なに、したのよっ! あ、あっ、あうっ! きくまるうっ!」
 暴れるいずみの腰を抱きしめ、さらにパンティの中心を責め上げ、桜の芽もツンツンと刺激され「アッ、アッ」と舌っ足らずな悲鳴がひっきりなしに零れ続けた。
「~~~~~~~~~~~っ!!」
 ブチブチと菊丸の髪を抜くほどの勢いで掴んだまま、いずみは白い喉を見せて声にならない叫びを上げた。
(く、くる‥ちゃ、う‥っ!)
 花見客の喧騒も聞こえなくなり、ただひたすらこのおぞましい感覚をやり過ごすことしか考えられない。
 自分をニヤニヤと見上げる菊丸と視線が合う。女を馬鹿にしきったその目つきにカッと血が上り、瞬間的に菊丸を殴りつけようとしたのを、またも舌で妨げられた。
「おっと、危ない。まったくいずみちゃんは油断も隙もないんだから♪」
 そう言いつつ、余裕たっぷりに舌を伸ばして掬い上げるようにパンティの中心を責め上げ、そのまま軽く歯先でぷっくりと浮いた桜芽を噛まれてしまう。
「うっ! あ、あっ、あくっ、くぁあっん!」
 振り上げた腕がまた菊丸の髪を掴み、上半身が弓なりに反り返る。
 菊丸の熱い息が大事な部分に染みこんでゆく感覚に狂わされ、ざらついた舌に、甘噛に、逆らえないことを思い知らされてしまう。
「ああっ、いやっ、もういやっ! ほんとにおかしくなっちゃうっ! き、きくまるうっ」
 勝ち気なはずの少女が泣きながら許しを乞い、はしたなく正座したまま腰を揺するのをいつの間にか十数人近く集まった花見客が呆然と見守っている。
「あ。ああっ、き、菊丸っ!」
 何人もの花見客に見られているにもかかわらず、いずみがもう耐えられないとばかりに一際甲高く同級生の名前を叫ぶ。
(ああっ、だめ! こんなのどうしたらいいのよっ?!)
 血が出るほど唇を噛み締め最後の理性で必死に抵抗を続けるのに、菊丸はまるで気にした様子もなくいつも通りに舌を動かしてくるのが悔しくてならない。
「ヘイ、菊丸。イズミガ苦シソウデス、ナントカシテアゲテクダサイ」
 苦しげに眉を寄せ額にびっしり汗を浮かばせる日本の友人に、リンダも心配そうに助けを求める。
「あ、あ、あんっ、リ、リンダ、たすけ‥っ、あ、あ、もうだめえっ」
「わかってますって。ぼくに任せておけば大丈夫さ♪」
「オー、サスガ菊丸ネ。イズミ、頑張ルデス」
「ち、違うって言ってっ! あ、あ、あっ!」
 なにを勘違したのかリンダの声援を受け、菊丸も揺れ動くお尻を抑えこむと、パンティをそのままずり下ろしてムニッとお尻を掴んで左右に開くのだ。
「な、なにを‥っ?! あ、あ、あ?!」
 そのまま器用に谷間に咲く蕾を探り当てた菊丸は指先で愛で始める。
「い、いやっ、いやあぁん」
 パンティ越しに女の急所を舌で責められるばかりか、そんな場所まで指で責められる感覚にいずみは引き攣った悲鳴を響かせるしかない。
「シッカリシテ。菊丸ガ大丈夫ッテイッテマス!」
「ああっ、も、もういやっ! こんな‥、、もういやぁっ!」
 しかもこれまで以上に熱心に舌が蠢いて、いずみはさらに悲痛な声で泣き叫ぶのである。
(でへ。いずみちゃんも順調に育ってきてますなあ♪)
 クリクリと蕾の周辺を指先でなぞりながら、時折中心に指を差し入れてはタコの吸盤のような感触を楽しみ、そのたびにそこか甘い声で泣く美少女にほくそ笑む。
 さすがに担任教師ほど開発はできていないが、それでも一度ならずそこで恥をかかせているだけにいまのいずみがどれほど追い詰められているのか想像もつくのだ。
 とうとう勝ち気な少女も敗北を目の前に感じて美貌を真っ赤にして黒髪を振りたくって泣き喚く。
「ゆ、許してッ、ねえ‥っ、お願い! ほんとにだめっ!」
 ブチブチと菊丸の髪を千切る勢いで掴み哀願するいずみに、周囲の花見客もゴクリと喉を鳴らす。
「うわ。なんつう声出してんだ、あの子?」
「高校生、だよな。エロい顔しちゃってんなあ」
「ケッ、こんなとこでお楽しみかよ」
 菊丸の耳にも花見客の羨望と嫉妬の入り交じる呟きが耳に入ってきている。
(羨ましいでしょ。こんな可愛い子がぼくの同級生なんですよん♪)
 菊丸としてもただ見せつけるだけではお客に申し訳がないという気持ちはあるのだ。
 せめて一番可愛いところを見せてあげようと髪を掴まれる痛みもなんのその。天敵でもあり、最高の獲物でもある美少女の急所に唇を付け、ちゅううっ、とぷっくり浮き出た桜の芽を吸い上げる。
「ひっ!」
 もう耐えられる限界を超えた美少女が白い喉を見せて仰け反った。
「‥っ、き、きくまるうぅっ!」
「でへ。いずみちゃ~ん♪ ‥って、え?」
 悔しくてならない、そんな響きのこもった音色で自分を呼ぶ美少女に菊丸が顔を上げる。と。
「え?」
 目の前に映ったのは、細く鋭いハイヒールの踵。
「な・に・を・やってんのよ?! あんたは~~っ!」
「う、ぎゃあああああっ!」
 そのまま眉間を貫かれた菊丸が地面を転げ回る。それを無視してようやく菊丸から解放された教え子の少女を介抱するのは仕事で遅れてやってきた桂木先生。
「大丈夫? まったくちょっと目を離すとこれだから」
「‥な、なんとか‥。助かりました、先生」
 恥を晒すのを救ってくれた担任へ礼を述べ、頭を振ってなんとか落ち着きを取り戻すといまだ地面をのたうつ菊丸へ止めとばかりに脚を上げ狙いを定め渾身の力を込める。
「こンの、ド変態っ!」
「ギャンッ!」
 この騒ぎを見物していた花見客が思わず股間を抑えてしまう悲しみの叫びを上げ、菊丸は白目を剥き口から泡を吹いてヒクヒクと小刻みに摩擦するのだった。

 

「お~い、いずみちゃん、もう着替え終わった~?」
「まだよっ、こっち来るんじゃないっ!」
 物陰で汚してしまったパンティを穿き替えているいずみが近づこうとする菊丸に声を荒げる。替えの下着は担任教師がいつも持ち歩いているものを借用させてもらっていた。
「まったくもう。あんたはほんとろくな事しないわね」
「ぼくはただ楽しんでもらおうと」
「‥。まぁ、いずみちゃんも楽しんで‥」
「楽しんでませんっ!」
 戻ってきたいずみが即座に否定する。
「‥あら」
「もう、先生だってわかってるじゃないですか!」
「ふふ、ごめんなさい。わかってるんだけど‥ね」
 ちら、と意味ありげに傍らの問題児を横目に見やってわずかに頬を染める。言葉通り菊丸の悪戯被害の常連だからこそ、いずみの強がりが手に取るようにわかるのであった。
「いやいや、先生。いずみちゃんああは言ってますけど、けっこう楽しんで‥ぶぎぃっ!?」
 女教師の言葉の裏も読まずに口を出したの顔面へ、重箱の蓋を凄まじい勢いで投げつける。
「ひ、ひどいよ、いずみちゃん」
「‥次はないわよ?」
「‥はい」
 恐ろしく冷たい視線に貫かれ、さすがの菊丸も顔を青ざめさせ小さくなると、ほらごらんなさい。と女教師に肘で小突かれるのであった。

「あら、もうこんな時間なの?」
「そういえばもうだいぶ陽も落ちてきてますね」
 帰り支度を始める幾つかの花見客に腕時計を見やった慶子の上げる声に、いずみも外灯の点き始めたことに気付く。
「そろそろお開きにしましょうか」
「え~、まだいいじゃないですか、先生」
「あら、それじゃ菊丸くんだけ残ってもいいのよ?」
「一人だけ残ってもしょうがないじゃないですか! もう、わかりましたよ‥」
 茶目っ気たっぷりの慶子に菊丸が慌てるのをいずみもリンダもクスクスと笑い合う。
「さ、それじゃ菊丸くん、わたしの車まで荷物を運んでね」
「って、ぼくが運ぶんですか、これ?!」
 花見用のシートに料理に使った重箱。それに周囲に散らばったゴミをまとめた袋と結構な大荷物に目を丸くするのも一瞬。
「あんた、わたしにしたこと忘れたわけじゃないでしょうね?」
「や、やだな~、いずみちゃん。任せてよ、力仕事は男の仕事さ!」
 いずみに射抜かれヘコヘコと頭を下げるのであった。

 駐車場は公園から離れているのもあって、台数はそう多く停まっていない。隅の方に駐車してある緑色の軽自動車が桂木先生の借りたレンタカー前で菊丸は立ち止まる。
「まったくもう。ちょっとした悪戯なのに人使いが荒いんだよな、いずみちゃん」
「あれがちょっとした悪戯ならどんなことしたって許されるわよ?」
「か、桂木先生?!」
 思わず口にした愚痴をまさか聞かれているとは思わず、ギクリと肩を跳ね上げる菊丸。
 いずみたちは空になった重箱を公園の水飲み場を借りて洗っているはずだが、考えてみれば桂木先生の車なのだから先に来ているのは当然であった。
「まだお仕置きが足りないのかしらね、あんたには」
「い、いや、あははは。今のは、その‥」
「ま、いいわ。ゴミの方はトランクの中に入れておいて。それからそっちのシートはこっちに‥」
 フゥと諦めに似た溜息を吐くと言い訳を重ねる菊丸を無視して、後部座席を開きクッションなどを脇に避けて場所を作っている。
(おお~?!)
 トランクに荷物を積み込んだ菊丸の目に女教師がスカートを揺らし、見事なお尻を突き出す様が飛び込んできた。
「ん、なにか引っかかって‥」
 クッションが引っかかっているのか、手間取る慶子は菊丸に背後を取られるという愚を犯していることに頭が回っていない。
(うひょひょ~。先生も今日は花柄パンティだったんですなあ。今日は先生のおかげで花見も中途半端だったことだし、責任を取ってもらわないとね♪)
 レースで薔薇が描かれた鮮やかな下着を目にし、菊丸は今度こそ本当のお花見をしようとほくそ笑む。
(なに? なんだかおかしな気配が?)
 ゾクリと肌が粟立つ感覚を覚えると、自分が菊丸相手に無防備な姿を晒していたことにようやく気付く。
「やだ? どこ見てるのよ、菊丸くんっ!」
 スカート奥に教え子の視線を感じて慌てて裾を抑えようとしたところに。
「先生、大丈夫ですか~。よかったら手伝いますよ~」
「ちょっ、なに?! 菊丸くん?!」
 いきなり覆いかぶさるように車内に入ってきた菊丸に慶子はそのまま後部座席へ押し込まれてしまう。
「いたっ‥、な、なにするのよっ、もう!」
「いやあ、先生が手間取ってるみたいだからお手伝いしようかと」
「そんなのいいから早く出なさいっ!」
「ちぇっ、わかりましたよ、もう」
 せっかく手伝おうとするのを無碍にするのに口を尖らせる菊丸だが、女教師の目を盗み衣服の端をドアの開閉部分に捻子込むのを忘れない。
「まったくもう‥。あら? やだ、動けない‥?!」
「あれ。先生、どうしたんですか?」
「それがどこか挟んじゃってるみたいで‥」
 長身の慶子は狭い車内で身体を伸ばせず、どうしても脚を折り曲げるしかなく菊丸の前でM字型に脚を開いている格好を晒してしまっていた。
「そりゃ大変だ! ぼくに任せてください!」
「は、入ってくるんじゃな~いっ! どうせまた変なことする気でしょ?! そう何回も‥っ、あ、こら、入るなって言って!」
「やだなあ。もっと信用してくださいよ、先生」
「あんたのどこを信用しろってのよ? あっ、ああんっ、言ってるそばからァッ?!」
 またも無理に車内に入ってきた教え子に太股を撫で擦し「ほら、やっぱり」と声を荒げても菊丸は気にした様子もなくいつもながらのお為ごかしでかわしてくるのだ。
「いやあ、狭いからどうしても体に触っちゃうんですよ♪」
「んっ、ぁ、ああ‥ン!」
 肌理細かい肌触りを楽しむように柔らかく触れてくる菊丸に、女教師は思わず吐息を漏らしてしまう。
「う~ん、いったいどこが引っかかってるんですかね~」
「あ。あっ、あ! へ、へんなとこ触らないでっ」
「ありゃ、それじゃこっちかな~」
「ああ、いやっ、いやあぁっ!」
 内腿を撫で擦られ、引き攣った悲鳴が上がる。
「でへ、それじゃやっぱりここですか、先生?」
「ああっ! だめっ、だめぇっ!」
 内腿からゆっくりと指先が移動して、恐れていた場所に触れられると慶子の悲鳴は一際甲高く響き菊丸の下で逃れようと暴れる動きが強くなる。
「おっと、指が引っかかっちゃった♪」
「あっ、ああンっ! ば、ばかぁっ!」
 パンティの上から大事な場所を刺激され、思わず菊丸の首に腕を回してしがみついてしまう。
「あ、あ、あっ! いやっ、いやぁあんっ! や、やっぱりいつもどおりいやらしいことしてるじゃないっ、あ、あっ、だめ、だめえっ!」
「あれ? ぼくと先生ってそんなにいやらしいことしてましたっけ?」
「~~~っ!」
 つい口走った一言に上げ足をとられ、慶子は悔しさに口籠るしかない。
「それじゃこれもいつもどおりということで♪」
「あ、バカッ! やめっ、ああ、やめてえっ」
 パンティの中心をなぞるように動き出した指先に、M字型に開いた両脚がピクンと反応してしまう。
 布の上から優しく撫でるようにしながら、それでいて押しこむような動きを加え、その度に女教師は「あ、あ」と舌っ足らずに口を開き、両脚を開いて腰を浮かしてしまう。
「それにしても先生も黙ってるなんて人が悪いなあ」
「‥な、なんのことよ‥?」
 耳元で囁かれパンティ越しに這い回る指先を何とか意識の外にやりながら菊丸を睨みつける。
「とぼけちゃって。このパンティ、先生も菊丸式お花見用に用意してくれてたんですね~♪」
「菊丸式? って、さっきのいずみちゃんの‥っ?!」
「でへ。さっき怒ってたのも先生も菊丸式で花見をしたかったからなんですね~」
「そんなわけないでしょ?! なにが菊丸式のお花見よ、バカなこと言ってないで早く離れなさいってば!」
「まぁまぁ。せっかく穿いてきてくれたんですし、先生もぼく考案の花見で楽しんでくださいってば」
「な、なにがぼくの‥っ、あ、あっ、ただ触りたい、だけ‥のくせにいぃっ!」
「そう。菊丸式の肝はそこなんです! 目で見るだけではなく触れて愛でることで花の美しさの全てを堪能するんです」
「ふ、ふざけ‥っ、あ、あうっ、ぁあ、あ~っ!」
 パンティの上で指が踊るように動き、慶子が後部座席の上でのたうち回る。
 口惜しくてたまらないのに、狭さに動きが取れず突き飛ばすことも出来ない。
「もちろんぼくだけが楽しんでも仕方ありません。こうして先生にも楽しんでもらえるのも特徴です♪」
「だ、誰が楽しんでなんか‥っ、あ、あ、あんっ、ああっん!」
 耳たぶを甘く噛まれ優しく諭すように囁かれながら、下着の中心を何度何度も粘っこく往復され、女教師は悔し泣きしながらまた菊丸にしがみついてしまう。
「ありゃ。楽しんでもらえませんか?」
「あ、当たり前‥でしょ?! こ、こんなこと‥でっ、あ、いやっ、だめ、だめっ、だめえっ!」
 菊丸の指がパンティの中心からやや上で止まってクリクリと円を描くと、慶子は教え子に回した腕を強めて、頭を掻き抱き「い、いや、いやん」と熱を帯びた頬を擦り寄せる。
「でへ。ここならどうですかぁ、セ~ンセ♪」
「ッ、ァんっ! い、いやっ、いやよっ、そこはイヤッ、菊丸うっ!」
「え~。いつもなら悦んでくれるのにな~」
「あっ、あっ、そ、そんなわけ‥、あ、あっ、ひ、卑怯よっ、こんな、こんなのっ! ああん」
 女の急所を簡単に探り当て好きなように責め立てる教え子の卑怯さと、こんなことを日常的にされるようになったと揶揄される悔しさに歯ぎしりする。
 それでも声を抑えることも出来ず腰が動いてしまう情けなさがごちゃ混ぜになって、慶子は「卑怯だわっ」と何度も泣き叫び、またいやらしく腰をくねらせてしまう。
(だめっ、こんなのだめぇっ! またこの子の好きにされちゃうわ!)
 女教師の理性がこのままではいけないと警鐘を鳴らしている。
 それこそ菊丸の揶揄する通りに、あの感覚を教えこまれてしまう。
 なんとかしなければ、と頭ではわかっていても教え子の指先一つでその気持がグズグズに溶かされてしまうのだ。それでも教師としての矜持と女としての誇りが慶子を叫ばせる。
「ま、負けない‥っ、こんなことで負けないわっ、菊丸っ!」
「う~ん、困ったなあ。お花見は皆で楽しんでこそなのに。‥そうだ!」
 女教師がいつまでも強情を張るのに業を煮やしたのか、菊丸は顎を掴んでうーむと唸る。そしていいことを思いついたと手を叩く。
「な、なに‥? これ以上なにをする気なの?」
 パンティ越しの責めから解放され、持ち前の勝気さで理性を回復させた慶子は菊丸の明るい声にそれ以上の絶望を感じて不安を隠せず口にしてしまう。
 菊丸の答えは迅速だった。
「きゃっ、きゃあああああああっ!?」
 汗に張り付いていた白いワイシャツが脱がされ、ブルルンと圧倒的なまでの美巨乳があらわにされる。
「先生の花はこっちにもあったんですよね~♪」
「あ、ああっ!」
 プクんと硬く尖った勃起乳首を摘むと、クリクリと捏ね繰り回す。菊丸の言うとおり、すでに蕾から花開いたそれは美しくも可憐な紅い花のようだ。
 上向きでも形の崩れない双丘に咲くそれを菊丸は指先でゴシゴシと扱き上げると「あ、あっ、ああ!」と慶子は口いっぱいに開いて舌っ足らずに泣き叫んでしまう。
「どうですか、先生。これなら楽しんでもらえますよね~」
「この、菊丸うっ!」
 デニムのスカートも捲り上げられ、薔薇の刺繍も見事なパンティを丸見えに脚を開いた惨めな姿で慶子は教え子の名前を叫びながら、それでも嫌々と頭を振り続ける。
「ぜ、ぜったいにいやっ! わたしはこんなお花見になんて負けないわ! あ、あ、あ! 見世物になんてならない‥ぃっ!」
「う~ん、今日の先生は強情ですなあ」
 呟くと呆れきった表情で血の出るほどに唇を噛み、必死の形相でこちらを睨みつける慶子に視線を向ける。
「そういつもあんたの好きなんてならないわっ! いいこと? あとでまたお仕置きしてあげるんだから‥っ、あ、あ、あ。ああ、んっ、菊丸うっ!」
 べったりと浮いた汗が額に亜麻色髪を張り付かせながら柳眉を逆立て、凄まじい色香を放ちながら、気丈に叫ぶ女教師に菊丸はようやく納得をするのだった。
(なるほどね~。今日はもうぼくにお仕置きしてるし、勝った気でいるわけかあ)
 一人頷くとニンマリと笑みを浮かべる菊丸。それならそれでこっちにも考えがある。
「お仕置きって言うならぼくの方ですよん。こっちだっていずみちゃんとのお花見を邪魔されたんですからね~」
「ふ、ふざけないでっ! いずみちゃんにあんな悪戯しておいてっ、ぁあっ?! い、いやっ、やめてえっ!」
 問答の間中止していた勃起責めとパンティ越しの指責めとを再開され、女教師の口からさっきまでの強気が嘘のような悲鳴が放たれる。
「あれ、どうしたんですかあ。もうぼくには負けないんでしょ?」
「そ、そうよっ、負けないわっ、あ、あ、あっ! き、菊丸っ、菊丸ぅっ、あ、いやぁあっ!」
 勃起を扱かれ、同じようにぷっくりと膨らんでいる部分をパンティ越しに捏ね回され、慶子は腰を浮かして泣き叫んでしまう。
 いつの間にかパンティはぐっしょりと汗に濡れ、今にも見えそうなほど肌に張り付いているのに指の動きを追うようにはしたなく突き動かしているのにも気付かず「ま、負けないわっ!」などと叫ぶのが楽しくて堪らない。
(だいたいお仕置きって言ったって悪戯してたのいずみちゃんだしね)
 慶子への悪戯から立ち直り、お仕置きをしたというのなら勝ったということにもなろうが、この程度でこんなになっているくせに、と笑うしかない。
(これで直接いじめたらどうなるんでしょ?)
 自分でもやり過ぎかな、と思いつつピッタリ張り付くパンティに隙間を作って指先を差し入れると、女の急所を軽く刺激する。
「ひっ、ひいっ。ぃいィ~~~~~~~~~っ!!」
 眉根を寄せ、真珠の歯並びを見せ愛らしい舌先まで覗かせて、車中に凄まじい叫びを響かせると女教師の身体がシートの上で仰け反り、M字型に開いた両脚がピンと引き攣り、はしたないほど腰が跳ね上がる。
「えへへ。さすがの先生もこれは駄目みたいですね♪」
「い、いやっ、いやっ、あ、いやあぁっ!」
 クリクリと急所を直接転がされるたび、慶子は汗を撒き散らしながら情けなく泣き叫んでしまう。
「楽しいでしょ、セ~ンセ♪」
「だ、誰が‥っ! あっ、あ、あっ、ああぁン、いやっ、いやあっ!」.」
 スカートもいつの間にか脱がされ、後部座席から抜け出せないはずの身体を菊丸の膝上に乗せあげられて背後から胸を揉まれながら、パンティの中で暴れる指先に翻弄されてしまっていた。
「おっと、こっちの花も可愛がらないと」
「あ、あ、あ~~~~~~~~っ!」
 忘れられていた勃起責めも加えられ、慶子がシートの上でブリッジするように仰け反り凄まじい叫びを響かせる。
「あんっ、あ、あん! いやっ、いやあん!」
 パンティの中で蠢く指に腰を跳ねさせ、勃起している乳首を扱かれ、舌で舐めしゃぶられて慶子は「ひっ、ひいっ!」と教え子の前で泣き喚き、白い肌をびっしりと汗にまみれさせてゆく。
(クス。どっちも育っちゃって、まあ)
 口中に含んだ勃起とパンティの中で摘み上げた花の芽のコリコリとした感触に舌鼓を打ち、教師とは思えない成長ぶりを改めて楽しむのである。
「だ、だめっ、だめだめえっ! き、菊丸くんっ、許して、もう許してっ!」
「ぼくにお仕置きするんじゃないんですか♪」
「‥っ、す、するわっ! あ、あっ、ぜったいしてやるんだからっ、あ、やっ、いやんっ! 扱いちゃ駄目えっ!」
 勃起をきつく扱かれ涙目になりながらも教師としてお仕置きをすると口にしながら、パンティの中で蠢く指に合わせてM字型に開いた両脚はピンと突っ張らせてしまっている。
「強情な先生も可愛ですなあ。でも」
「あうっ! 嫌嫌っ、あ、そこはだめっ!」
 暴れる慶子を抑えるようにして、勃起乳首に歯を立て、パンティの中で指が動きを早めた。
「素直な方がもっと可愛いですよん?」
「い、いやっ、もう‥っ、あ。ああっ、菊丸っ!」
 優しく耳元に囁かれ、慶子は菊丸をジッと見つめて美貌を紅く染め「うっ」と呻くと汗まみれの身体をいきませた。
(だめっ、これ以上は‥)
 思わず素直になりかけるのを必死に堪らえようとする。カチカチと歯を鳴らし、その隙間から小さく「‥ぃ‥く」と洩れたのが聞こえたのか。菊丸はよく出来ましたと甘い吐息を漏らす唇を奪うと慶子はギュウッと教え子にしがみつき、ブルブルと小刻みに震え続けるのだった。

「どうです、先生。菊丸式の花見って?」
「‥ハァ、ハァ‥負けないって、言ったでしょ‥」
「うわあ。まだそんなこと言えるんですか。さっすが先生」
「‥なにが言いたいのよ」
 ついさっき自分と唇を合わせ、全身でしがみつきながら溶けそうに愛らしい声で泣き叫んでいたくせに。と、口にしそうになったが担任が噛みつきそうな勢いで睨みつけているのに気づき、口を噤む。
「やっぱり先生はこれをしないと駄目みたいですね」
「な、なに‥よ、まだ‥?」
 そこまで言いかけて慶子の美貌が引きつった。
 菊丸がパンティに手をかけ、そのままグイッと引き絞ったのだ。
「い、いやっ! そ、それだけはいやっ! き、菊丸くん、お願いっ!」
 あまりにも覚えの有り過ぎる、その行為に女教師の美貌はたちまち青褪めてゆく。
「だ~め♪」
 大事な部分に酷いほど喰い込んだパンティが上下に擦られる。
「必殺! 菊丸式乾布摩擦~♪」
「あっ、あ、あ~~~~~~~~~~~~~~っ!!」
 わずか一擦りだけで慶子は白い喉を見せて仰け反ると、菊丸の膝上で無理やり開かされた両脚が宙を蹴り、とんでもない状態になっている大事な部分を見せつけるように腰を突き出していた。
 パンティを喰い込まされるだけでも、全身に電気が走ったようになるのだ。それに加えて大事な部分を擦られると思うだけでも膝が震えてしまう。運動会の時から無理やりに覚えこまされてから何度も繰り返され、もう慶子の身体が条件反射で反応するようにされてしまったのだ。
「ああっ、あ、だ、だめっ、だめえっ! これはダメッ、ほんとに駄目なのっ!」
「はいはい。わかってますって」
「わ、わかってないわ‥っ?! おかしくなっちゃうっ! わたしダメになっちゃうっ!」
 狂ったように頭を振って、少しでも襲ってくるおぞましい感覚から逃れようとする。しかし紐と化したパンティに擦られるだけで女教師の身体は反応するように出来てしまっているのだ。
「相変わらずですなあ、先生」
 苦笑交じりに担任教師の狂態を眺める菊丸は余裕たっぷりである。
 弱点とわかってはいるが、それでももう少し抵抗の素振りだけでも見せて欲しいと思うのだから、菊丸も菊丸である。
 そんな菊丸の身勝手さに付き合わされた女教師は一擦りごとに「い、いぃっ!、ひいっ」と泣き喚き続け、恨み言を口にすることでせめてもの抗いを見せるのだった。
「あ、あ、っ、あ、あんたがこんな体にッ、い、いやっ、いやいやっ、だめぇっ!」
「教師のくせして人のせいにしちゃ駄目じゃないですか」
「アアーッ! わ、わたしのこと毎日ッ、あ、あ、ひ、ひきょうものぉっ」
「ぼくと先生の日課ですもんね~。でも先生がちゃんとしてれば問題ないんですよ? ほらほら、頑張ってよ、先生」
「頑張りてくたって‥っ、あ、あ。こ、こんなッ、いや、これだけはだめえっ!」
 いくら抗おうとしても、けっきょくこれのせいで慶子は抗うことも許してはもらえない。
 口惜しくてならなかった。女の体を護る下着が菊丸の手によってまったく違うモノに変えられ、自分を責め抜く道具にされるのだ。
 言ってしまえば教え子のための責具を自分から用意しているようなものだ。
「だ、だめ‥もうだめっ! 菊丸っ、菊丸くんっ、ねえっ、もう許してっ!」
「許すって言われても。お花見ですからねえ」
「ああっ、いや、いやあっ、い、いじわるっ、菊丸くんのいじわるうっ!」
 クイッとパンティを絞られ、悔し泣きしながらまたも教え子の名前を叫び続ける。
 菊丸はそんなことありませんよ。と答えると、ふとパンティから汗がシートに滴り、染みを作るのを見て「ありゃ、レンタカーなのにこんなに汚しちゃって。どうするんですか、先生」などとからかうのだ。
 慶子もそんな惨状に気付くと顔を真赤にして嫌々をして「菊丸くんのせいでしょっ!」と泣き叫ぶのだ。
 これ以上借り物の車を汚すわけにはいかないと奥歯を割れんばかりに噛み締め菊丸の膝上で全身を息ませても、ほんの少し菊丸が気まぐれにパンティを動かすだけで、美しい女教師は「ひいっ」と鳴きブルブルと全身を震わせると、またパンティから吸い込みきれないほどの汗がトローッと座席に染みを作ってしまう。
「あ、あ、だめっ、これ以上汚させないでっ!」
「そんなのぼくに言われても。先生が悪いんでしょ」
「だ、だって、こんなにされて‥っ、無理よっ、ああン、菊丸く、んっ!」
 そんなやり取りの間もM字型に開かされた両脚の間で糸を引く汗が染みを増やし、女教師のはしたなさを証明してゆく。
(ああン、どう言い訳すればいいのよっ! き、菊丸くんのせいなのにぃ‥)
 まさか店員の前で染みの原因を答えられるわけもない。
 菊丸を見ればまるでそんなことは気にしていないと手綱を握るようにパンティを操るのだ。
「あ、あ、あっ、きくまるうっ!」
 口惜しげに泣き叫び、恥知らずに腰を前後に突き出す。また汗が飛び散り、シートに広がる染みはパンティに刺繍された薔薇を思わせる形を作って菊丸式花見の成功を祝うようだった。
(確かにこれ以上汚すのもお店の人に悪いかなあ。でも先生を楽しませる方が重要だしね♪)
 乾布摩擦の一擦りごとにトローっと汗を零しては染みを広げるのを見て、呑気にそんな感想を抱きつつ菊丸は可愛くてたまらない担任教師をもっと悦ばせようとパンティを思い切り引き絞る。
「っ~~~~~」
 ビクンッとM字型に開かされる両脚が引き攣り、紐と化したパンティだけの情けない姿が硬直する。
「さ、先生。一度、すっきりしましょうね♪」
 やさしく笑うと菊丸は上下に激しくパンティを擦り上げる。
「あ、あ、いやっ! いやいやっ、いやあっ、菊丸っ、きくまるっ、きくまるうっ!」
 女教師は車が揺れるほどに教え子の上でブルブルと仰け反ると、苦悶にも似た表情を浮かべて美貌が真っ赤に染まり、愛らしくもだらしなく口端から舌まで見せて泣き喚いた。
 一度はお仕置きを果たした相手に、慶子は恥も外聞もなく何度も「菊丸うっ」と口にしてしまう。はいはい、と苦笑気味に答える菊丸に持ち前の負けん気が首をもたげてゆく。
(み、見てなさい‥っ、今だけよっ、あとで必ずお仕置きして‥、やる、わっ、あ、あ、‥菊丸くぅんっ、菊丸うッ)
 さすがというべきか。これだけの恥を重ねても女教師の芯はいまだ折れていないのだ。
(なんてこと考えてるんだろうなあ)
 もっともそれを菊丸の方でも見抜いている。慶子の強さを理解しているのは他でもない菊丸なのだから。
 だからこそ担任教師を相手取るのは堪らないのだ。
「まだまだお楽しみはこれからですよん、先生♪」
 見透かしたように笑う菊丸に囁かれ、慶子は「そんな‥っ?!」と思わず本音を漏らして呻いてしまう。
 それを証明するように菊丸の操る紐状パンティは更に喰い込み、測ったように女の急所を扱き上げるのである。
「や、やんっ、いやあぁんっ! ま、待って菊丸くんっ、これ以上はだめぇっ、ほんとにおかしくなっちゃうっ、あ、あんっ、くるっちゃう‥っ!」
「ぼくにお仕置きしようってのに、情けないこと言わないの♪」
「ど、どうしてッ‥」
「でへ。先生のことならなんでもお見通しですよん。ほらほら、ここ。いいでしょ?」
 考えを見透かされて狼狽するところにまたもクイクイッとパンティを引き絞られ。
「っ、ヒッ、ぃイッ、~~~っ! やっ、いやっ、いやあぁんっ!」
 白い喉を見せて泣き喚くと、また淫らに腰をくねらせる。
「またまたぁ。先生がこのくらいで参るわけないもんね~♪」
「だ、め‥っ、ほんとにだめっ、だめぇっ、いやんっ、いやあぁんっ、だめになっちゃうっ、ねえ、おかしくなっちゃうぅぅっ!」
 泣き喚く女教師にクスクスと笑い、勃起乳首をあやし囁く菊丸。この問題児は担任教師以上に限界を知っているとばかりに慶子の泣き言をその場限りだと断じて、またパンティで大事な場所を擦り上げるのである。
(だ‥めぇ、お仕置き、するのよっ! これ以上、おかしくされたら、ほんとにだめになっちゃう‥っ)
 どうにかなりそうだった。慶子は亜麻色の髪をかき乱して狂ったように頭を振りたくる。それでもギリギリのところで耐えられる。菊丸に本当の恥を晒す一歩手前で踏み止まれる。
 それだけが救いのように女教師は眉間に皺を刻み、ギリっと歯を鳴らすのである。そうして強情を張れば張るほど菊丸の思惑りというのに。
(でへ。自分で我慢してると思ってるんだろうけど‥。ほんと可愛いったら)
 菊丸が順調に進むじゃじゃ馬調教に笑みを浮かべるのがバックミラー越しに慶子の視界に入り込む。
(笑ってるんじゃないわ、よッ!)
 教え子に笑われていると知り、いやらしい腰の動きを止めようと必死になる。キリキリと奥歯を噛み鳴らし、とろけそうな下半身を制御しようとする。
「いやあぁんっ、ああ、いや、いやんっ、動かないでっ、動いちゃ嫌っ!」
「ありゃりゃ、身体は正直ですなあ、先生♪」
 悔し泣きしながら浅ましくうねってしまう腰つきを止めようとするのを笑う菊丸が憎らしい。
「あっ、あっ、菊丸っ、あんたなんかにぃっ!」
 そうして叫ぶほど美人教師は菊丸好みに躾けられているのだが、それにも気付かず滑稽なくらいに理性を振り絞り何回目かの「負けない」宣言を繰り返す。
(そうよ‥、わたしは教師なのよっ! こんな子に負けないわ。ああン、負けてたまるもんですか!)
 ブルブルと仰け反り喰い込んだ大事なところを見せつけて、また慶子は菊丸に笑われるのだった。

「先生の車、どこに停まってるのかしら?」
 思ったより水飲み場が混み合って、洗い物がようやく終わったいずみたちが目的の車を探して首を巡らせている。
 そんななか、一台の軽自動車が外灯に照らされ、外からでもわかる不審な動きを見せていた。エンジン音も聞こえていないのに、上下に揺れ、ギシギシとサスペンションを軋ませているのだ。
「オウ、コレガ日本ノ怪談デスカ、イズミ?!」
 そんな怪異を素直にも的外れな感想を口にしたのはリンダである。いずみといえばいち早く異変を察知し、軽自動車へと駆け出していたのであった。

 天敵が駆け寄ってきているのも知らず、車中ではいまだ菊丸が自信の花見を教え込んでいた。
「あんっ、ああんっ!」
「ここ、最高でしょ、先生」
「あ、あっ! い、いやっ、いやぁっ! き、きくまるうっ」
「はいはい。負けないんでしょ?」
 菊丸がわかってますよ、と乱れた髪を整え頷くと、慶子は無様にM字型に開いた両脚を引き攣らせ「そ、そうよっ‥! あんたなんかに、負け‥なっ、い、イィっ、ひいっ!」仰け反りながら何度も負けない宣言を繰り返す。
(でへ。強情っ張りだなあ♪)
 ここまでされておきながら未だに負けていないと言える女教師の滑稽さが可愛らしくてならない。
「こんなになっちゃってるのに、ほんと意地っ張りですねえ、先生」
「あっ、あ、あ! ああ~~~~~~~~~~~~~~っ!」
 紐状パンティを喰い込まされ、勃起した乳首を扱き上げられ、慶子はまた教え子の前で全身を仰け反らし、愛らしく泣きじゃくっていた。
「い、いい気にならないでっ! ここから出たらぜったいお仕置きしてやるんだからっ」
「お仕置ねえ。それはいいけど。先生こそこんなにシート汚しちゃってお店の人にどう謝るんです?」
 ここまできて気丈にもこちらを睨んでくる女教師のパンティを指し示し、吸いきれない汗がとろーっとシートに伝って新しい染みを作っている。もう言い訳のしようもない汚しようだった。
「あ、あんたの知ったこっちゃないわよっ!」
 言うまでもない指摘に慶子は口惜しげに頬を赤らめ、そっぽを向くのだ。
 教え子に乾布摩擦され、泣きながらパンティとシートを汚したなどと、この勝ち気な美人教師が言えるはずもない。それでも染みのことは追求されるだろう。慶子がいったいどんな顔で相手をするのか、想像するだけでたまらなかった。
「ひどいなあ、せっかく心配してあげてるのに。ま、いいや。それじゃまた一勝負といきましょうね~先生♪」
「そ、そんな‥っ! あ、だ、だめっ、いやあっ!」
 さっきまでの強気もどこへやら。菊丸が下着を掴んだだけで女教師は「だめぇっ」と泣き叫び、ゴシゴシと大事な場所を擦られると「あ、あっ」と舌っ足らずに悲鳴を上げていた。
「も、もう許してっ、菊丸くんっ!」
「勝負なんだから許すわけないでしょ? それとも教え子に負けちゃったって認めるんですかあ♪」
「そ、そんなわけないでしょ‥っ! でも、こんなの、ああン、ど、どうかなっちゃう‥っ!」
「どうかなっちゃうって。なに言ってるんだかなあ。お仕置きするんだったら頑張ってくださいよ」
「あっ、あ、だめっ! 擦らないでっ、あ。も、もう‥っ!」
「え~、なんです? もう駄目なんですか?」
「ち、違うわっ! あ。あぁ‥っ、駄目ッ! い、いやぁあんっ!」
「でへ。嫌よ嫌よもって奴ですなあ♪」
 苦しそうに眉根を寄せて「ぅ‥っ、んッ!」と小さく呻き、内腿を突っ張らせては、ブルブルッと小刻みに震えて腰をうねらせる慶子の様子を菊丸は面白そうに囃し立てる。
「い、いい気にならない‥でっ! こんなことで‥ぁンッ、ま、負けたりしないわっ」
「はいはい。負けない負けない。こんないやらしく腰振ってるのに無理しちゃって♪」
「だ、黙りなさいっ‥! 無理なんか、して‥ないわよっ! ん、んうっ、ぅ‥あっ、はぁンっ!」
(うひゃあ、怖い怖い。ここまでされてもこんな目をするんだもんなあ)
 教え子のからかいに凄まじい目つきで睨み返す女教師の気の強さに改めて感服する。
 とはいえ、菊丸からすればなにを今更、である。
「それじゃ次イキますね、先生」
「あっ、ああっ! だめっ、ああ~~~~~~~~~~~っ!!」
 肩で喘ぎ息を整えていた担任教師のパンティをまた引き絞り、負けを認めようとしない乾布摩擦勝負を再開するだけであった。
 思わず脚を閉じ、また大事な場所を擦り上げられてはしたなく両脚を開くと、ひ、卑怯よ、きくまるっ、と叫ぶ。そんな卑怯者呼ばわりに菊丸はさも心外だと首を振る。
「卑怯もなにも。無理してないんだったらこのくらい我慢してもらわないと」
「だからって‥っ、こ、こんな‥!」
「ほらほら。余計ないこと考えないで。我慢ですよ、我慢♪」
「あ、あ、あ、あんっ、ぁ‥やっ、いやっ、いやよ、こんなのっ! もういやっ、きくまるううっ」
 耳に息を吹きかけられ、乾布摩擦と勃起乳首まで扱かれて慶子は甲高く泣き叫ぶと教え子の眼前で今までよりも激しく腰を前後に揺すってしまう。
 そんな情けない姿を晒す悔しさを示すように美貌を耳まで染めて「あぅっ、う、ぁ、あ、きくまるっぅ」と恨みがましい目を向け、教え子の名前を悔し泣いてしまうのだ。
「えへ、先生ってほんと可愛いですねえ♪」
 そんな狂態を示しつつニヤニヤ笑う菊丸と視線が合うと、悔しさと恥ずかしさを混じらせ顔を逸らすのである。
 このままでは菊丸のオモチャにされ続けるだけ。
(で、でも‥)
 聡明な女教師にもどうすれば逃げることができるのかまるで答えが見つからない。それでも教師として、大人の女として負けを認めることだけはできなかった。
 もし認めてしまえば、今度こそ本当に教え子のものにされてしまう。
 そこまで理解していても、菊丸の動かす下着に合わせ、慶子は狭い車内の後部座席ではしたなく開いた両脚を突っ張らせて「ああっ」と甲高い悲鳴を上げてしまう。
「ああっ! もうだめっ! きくまる‥っ、ねえ、菊丸くんっ! わたし‥くるっちゃうっ!」
「でへへ。先生とぼくの仲でしょ。遠慮せず好きなだけ狂っていいですよん♪」
「ど、どんな仲‥っ、あ、あ。いやあっ!」
 教師相手にまるで自分の女のように扱う厚かましさに、慶子の柳眉が歪み剣呑な光が瞳に宿る。
 しかし紐状パンティで大事なところをこれでもかと引っ張り上げられ、よしよしと頭を撫でられながら「大事なとこ、こうやって可愛がっちゃう仲ですよん♪」と囁かれると。
「きょ、教師をなんだと‥っ、あ、あ、生徒のくせにぃ‥っ、ぃいッ、やっ、いやっ、あ、やっ、やぁんっ!」
「負けないって言ってたくせに♪」
 ただパンティを上下に引き合い、勃起を指先で捏ね回すだけの労力の菊丸に対し、慶子は全身を身震いさせ口惜しさに歯噛みしながら「あっ、あっ、あっ、いやぁっ!」と泣きじゃくるのを面白そうにからかう菊丸。
「だ、だって、こんな‥っ! あ、あ、あーっ! き、きくまるっ! わたし、だめっ、だめえ‥っ! 慶子‥っ、も、もうだめぇっ、菊丸っ、きくまるくぅんっ‥ぅ、むっ、ぅ、ぅうン」
 もう反論することも出来ず、うんうんと美貌を振りたくり「あ、ああっ!」と泣き叫ぶのを教え子に唇を奪われてしまう。
「~~~~~~~ぅ‥ッ」
 担任教師は問題児の背中に両手脚を回すと、後部座席で事情を知らない者が見れば恋人のように抱き合い、小刻みに震え続けるのだった。

「可愛かったですよん、セ~ンセ♪」
 たっぷり一分は泣き喚き、いまは教え子に背を預けたまま精根尽き果てたようにハァハァと大きく肩で息をする女教師の髪を優しく整えながら耳元にからかい楽しむのは菊丸だ。
 いやらしく指に絡んだ粘る汗を見せつけ「指がふやけちゃいましたよ」などと付け加えるのも忘れない。
「‥っ、う、うるっさい!」
「でへ、そんなに恥ずかしがらないでも」
「い、いつもいつも人のことなんだと思って‥っ! 女はあんたのオモチャじゃなのよ!?」
「わかってますって。ぼくのオモチャは先生だけですってば」
「~~~~~っ、あんたは~っ!」
 拉致のあかない問答に歯を軋らせ睨みつけても、ほんの数分前までまさしくオモチャのように扱われ教師の自分が恥をかいた事実は変わらない。なによりこうしたやり取りがほとんど日課になってしまっているのも悔しさに拍車をかける。
「あ、あとで覚えてなさいっ」
 やがて根負けしたように目を逸らし、捨て台詞を口にすると少しでも自分を取り戻すことに専念する。なにしろ未だ力は入らず、教え子の前ではしたなく脚を開いたままなのだ。
「はいはい」
 そんな女教師に満足し、菊丸はそろそろ本番と菊丸式花見の最終様式を実行に移そうとうする。
「そういえば考えてみたらお花見なのに、肝心のお花をまだ見てませんよね~♪」
「はぁ? さっきまで一緒に見てたで‥って、まさか、じょ、冗談でしょ!?」
 優しく髪を撫でてくれていた手が離れ、スッとまだかろうじて役割を果たしているパンティーに触れるのに菊丸がなにをしようとしているか気づき、女教師の美貌が引き攣り身を捩らせる。
「や、やめっ、やめなさいっ! ああっ、あとでひどいわよ、菊丸くんっ!」
「はいはい。お仕置きですね。それはわかりましたからもっと脚を開いてくださいね~」
「あ、ああっ。いやよっ、こ、、こんな恥ずかしい格好! ああぁンっ」
 パンティをずらそうとする教え子へ説得を試みるも効果などあるわけもない。どころか菊丸はさらに担任教師の両脚を割り開いてくるのだ。
「えへへ。どうせならじっくり見させてもらわないと」
「いやあんっ」
「うひょひょ~。すっごい格好! もう見えちゃいそう♪」
「‥あ、あ、い、いや‥見ないで‥」
 もはや紐と化したパンティだけで隠された大事な場所を酷いくらいに脚を開かされてしまう。菊丸の言うとおり、大きく開いた両脚とその中心にかろうじて喰い込む一本の線は今にも教え子の前に全てを見せてしまいそうになっている。
 こんな格好でパンティをずらされてしまえば‥。
 お仕置きをしようという相手にこんな恥ずかしい格好にされ、どうやって威厳を取り繕えるのか。
「だめ‥っ! ほ、ほんとに許さないわよっ?! ああン、やめてえ」
「さっきはあんな生意気言っておいていまさら泣き言なんて聞きませんよ~♪」
「ぅ、あぁンっ、こ、擦っちゃ‥っ、あ、や。いやぁあっん」
 紐と化しているパンティをクイクイッと弄って泣き言を封じ込める。ここまでくれば紐をずらせばいいだけなのをわざわざ擦り上げながらゆっくりとするのは、もちろん強情を張る教師への意趣返しである。
「でへ。ヒクヒクしてますなあ♪」
「やっ、やん! だ、だめっ、き、菊丸くんっ‥!」
 ぷっくり浮き出している突起を刺激され、どうにもたまらず腰が浮き上がり、女教師は泣きじゃくってはいやらしく食い込んだ大事な場所を見せつけてしまう。
「かっわいいですよん、先生」
「いやっ、いや‥っ! あ、あ、み、見られちゃうっ、見ちゃ、いやぁっ」
「それ~い、ご開帳~っ!」
「‥‥ああっ!」
 ついに菊丸がゆっくりとずらしていたパンティを勢い良く脇へと引っ張りあげる。
 外気に触れる感覚に身じろぎし、少しでも菊丸の視線から逃れようと蜂腰をくねらせ悲鳴を上げた。とうとう教え子の前で生まれたままの姿にされ、一番恥ずかしい場所が曝け出されてしまったのだ。
「だめっ、ああ、菊丸くん、見ないでえっ」
「おほほ~! いよいよ先生の全てが目の前、に‥、あら?」
 恥ずかしさに美貌を真っ赤に染めて泣き叫ぶ慶子の表情を楽しみ、ひとしきり頷く菊丸がいよいよ本命の花見をしてやろうと首を動かそうとするのだが。
 歓喜に叫ぶ菊丸がようやく自分の異変に気付く。
 ガシっとこめかみに指がかかり、凄まじい圧力がギリギリと頭を締め付け目の前が真っ暗になっていた。覚えのある痛みに菊丸の顔から血の気が引いてゆく。
「ずいぶんお楽しみみたいね、き・く・ま・る・く・ん」
「あ、あははは。せ、せっかくのお花見だし、楽しまないと。え、えと、い、いずみちゃん、あの指が喰い込んで‥」
「花見‥ねぇ?」
 ちら、と視線を向けた先。なるほど、濃い目の茂みを蜜に濡らし甘い牝の匂いを振りまく一輪の花を見て大きく嘆息する。
「‥‥ハァ。で、先生? 菊丸式お花見で楽しんだみたいですけど。パンティの替え。まだ持ってるんですか?」
「‥‥」
 そんな教え子の問いかけに女教師が美貌を朱に染めあげて、恥ずかしさに目を背けながらも首肯するのに。いずみが先の冗談への意趣返しとばかりに追い打ちをかける。
「なら安心、ですね? もうパンティ、穿けないみたいですし」
「~~~っ」
 悔しそうに歯噛みして生徒の侮蔑の視線から逃れようと俯くばかり。もう一度大きく溜め息を吐き「まったく、もう」と情けない担任から同級生へと視線を戻し、いずみはいよいよ握力を込め。
「こ、の‥っ、ぜんぜん懲りてないじゃないの、あんたは~~~~~~~~~っ!」
「ぎゃ、ぎゃあああああああっ!!!」
 握り潰される菊丸の悲鳴が駐車場に響き渡るのであった。

 


「困りますねえ」
「す、すみません」
 店員の呆れ声に女教師は美貌を朱に染めて頭を下げている。
 あれからレンタカーの返却を菊丸にも付き合わせたのだ。そして。
 車体の確認で後部座席に広がる染みを指摘されているのだ。
「うちでも洗ってみましたが染みが広がりすぎてて。張り替えた方が安上がりですね、これ」
「あ~、そういえば先生もいつもパンティを取り替え‥うぎゃっ」
「はあ? なんです?」
「い、いえ、なんでもありません」
 余計なことを口走る教え子に軽く拳を叩き込んだ慶子は、怪訝な顔を擦る店員へ愛想笑を浮かべてやり過ごす。
「それにしてもいったいなんでこんな状態に?」
 店員が染みを改めて指し示す。変色し暗褐色になった部分は座席の半分を占め、いったいなにをどれだけの量、溢したのか店員でなくても不思議に思うだろう。
「そ、それは、その」
「あ、それはですね。先生に乾布摩擦を‥ぐえっ!?」
 顔を赤くして口籠る慶子に代わり、息を吹き返した菊丸が口を開くのを思い切り踵で踏みつけ黙らせた。
「乾布摩擦‥?」
「え、ええ。まだ寒いですから、健康促進に乾布摩擦をしてるんですのよ?」
 美貌が首筋まで朱に染まり必死に首を振って追及を避ける女教師に、いまだ痛みに顔をしかめる菊丸が耳打ちする。
(ひどいですよ、ぼくは染みのことを説明しようとして‥っ、い、いででっ)
(黙ってなさいっ!)
 なおも言い募ろうとするのをさらに踵でグリグリと。
「‥っ、は、はいっ、健康、健康のため乾布摩擦ですっ! ゴシゴシ擦ると気持ちよくって汗がよく出るんです‥っ、い、いだっ、いだだだっ」
(よ、よけいなこと言ってんじゃないわよっ)
(い、いたい、あ、足が折れるっ、先生?! あ、あとでぜったい乾布摩擦してやりますからねっ!? ぎゃっ、う、うそ、うそですっ、やめ、ほんとに折れるっ)
(ぁ、うっ、どこ触って‥っ! やれるもんならやってみなさいっ、この変態!)
「あの、どうかされましたか?」
 ヒソヒソと会話を続ける二人に戸惑う店員へ「なんでもありませんわ」などとまた愛想笑いを浮かべる女教師。横では涙目になった菊丸がブツブツと乾布摩擦、特製ロープ、躾けなどと不穏な単語を口走っているのが聞こえ、口元がヒクヒクと引き攣ってしまっていたが。
「それでどれくらい掛かるんでしょうか」
「そうですねえ。シートを全部張り替えますから‥これくらいですかね」
「え、ええ~~~っ?!」
 電卓に示された金額に声を張り上げる菊丸。とても高校生の払える額ではない。
「そちらの方が払われる?」
 店員も借り主ではなく、どう見ても未成年の菊丸が払うことに違和感を覚えたらしい。
「はい、喜んで払ってくれるそうです」
「そ、そりゃないよ、先生! だいたいアレは先生の‥、あ、いえ、なんでもありません」
「あら。わたしがな~に?」
 ニッコリと満面の笑みを浮かべる桂木先生に菊丸の抗議の声も止まってしまう。
 その圧力に店員も何かを悟ったらしく、あっさりと疑問を引っ込めると菊丸名義で書類を作成してしまう。
「それじゃ菊丸くん、あとはお願いね?」
「そんな先生、待ってくださ~い?!」
 欠片の慈悲もなく立ち去る女教師の背後で情けない菊丸の声がこだまする。
「ぜ、ぜったい乾布摩擦してやるぅ~~~~っ!?」
 店員に捉まり支払い諸々の契約書にサインさせられながら教え子の上げた決意の叫びを耳にし、慶子の肩がピクリと慄える。しかし相手にした方の負けと悟ったのか、今度こそ教え子を無視をするのであった。

まったくもう。なにが菊丸式のお花見よ! レンタカー屋さんにまで迷惑かけて!

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