二日目

赴任してから初めての修学旅行。
あの子のせいで初日からとんでもない目に遭わされちゃって‥

 ピピピッ!
 六畳敷の和室に電子音が鳴り響いている。中央に敷かれた布団がもそもそと動くと、やがてうるさそうに今もやかましく音を鳴らす目覚まし時計へと腕を伸ばした。
「‥‥」
 布団の中で恨めしそうに六時ちょうどを指す時計を見つめるのは、修学旅行の引率役としてこの部屋の主となった桂木慶子だ。
「もう朝なの‥?」
 眠気と怒気とを含ませた呟きを漏らすと観念したように下着一枚の姿で布団から抜け出し、障子を少し開くと朝の光に美しい流線を描く白い肌があらわになると改めて身につけたパンティの特殊性が浮き彫りになった。それはパンティと言うよりただの糸であり、かろうじて大事な部分を糸を通す小粒な珠が隠すだけのもの。
 女教師はしばらくそれを見つめ、重く息を吐くと次いで部屋の片隅に転がっている物体へと目を向け睨みつける。
「‥こいつのせいでぜんぜん眠れなかったじゃない」
 白目を剥き、気を失ったままの少年、つまりは菊丸を見下ろし、最低の修学旅行一日目を振り返った。

 菊丸と二人で迷い込んだとある寺で起こった騒動。
 そこで慶子は修学旅行初日から菊丸の奸計にかかってこの数珠パンティを穿かされる羽目になり、散々な目にあわされたのだ。
 いずみに助けられ菊丸は住職にきつくお灸を据えられ就寝近くに戻ってきたのだが、その後も取り置きしてあげた夕食を勝手に慶子の部屋に持ち寄り食事を一緒にしながらまたも一騒動を起こし、挙げ句そのまま居着いて悪戯を続けたのである。
 生徒と二人、裸同然でいるのを見られてはと助けも呼べないまま好き放題され、なんとか隙を見つけて床の間を飾る陶磁の壺を叩きつけようやく難を逃れたのが、ほんの二時間前。
 慶子の睡眠不足と不機嫌さも致し方のないところだろう。
「とにかく今のうちに着替えちゃいましょ」
 眠る前に着替えるつもりが菊丸との攻防に疲れ、ほとんど気を失うように眠ってしまったことに溜息を漏らす。今度こそバックの中から真新しいレース地の白いパンティを取り出すと、いまだに大事な場所に喰い込む因縁の数珠パンティに手をかける。
「ンッ‥」
 思わず小さく声を洩らしてしまい、美貌を紅く染め上げる。
 ほんの少し動かすだけでも、丸い珠が敏感すぎるそこを刺激してくるのだ。
「んっ、ぅんっ、なんてもの穿かせるのよ‥っ」
 教え子への恨みを口にし、刺激を抑えようと慎重にパンティを降ろしている女教師は背後に転がった影がピクリと動いたことに気付いていなかった。
「はぁ。ようやく終わったわ」
 パンティを脱ぐだけで十分近くもかけ、ぴったりと肌に合う清潔なレースのパンティの感触にようやく人心地をつく。
「ありゃ、残念。もう着替え終わっちゃったんですか?」
「なっ?!」
 と耳元で聞こえた声に慌てて振り向こうとした慶子は、しかしそのまま背後から抱き竦められてしまって動きを封じられてしまう。
「き、菊丸くん?!」
 まだ目を覚まさないと思っていたのに、どうやら慶子の下着を脱ぐ気配に覚醒したようだった。
「えへへ、おはようございます桂木先生。それにしても気絶させたまま放ったらかしなんてひどいなあ」
「じ、自業自得でしょ? いいから離しなさいっ!」
 身動ぎする女教師を菊丸は抱き留めたまま、離れようとしない。どころか一向に気にした様子もなく今度は無遠慮にパンティへと視線を向け話を続けるのだ。
「お。今日は白のレースですか♪ お似合いですなあ」
「ど、どこを見てるのよ!」
「せっかくぼくが作ってあげたパンティを穿き替えるなんて。これってそんなに穿き心地がいいんですか?」
「あんたが作ったあんなのと比べられるわけないでしょ! もう、いいから早く離しなさいってば!」
「あー心外だなあ。あのパンティはぼくが先生のために精魂込めて作ったのに」
「冗談じゃないわよっ! アレのせいでわたしがどんな目に遭ったと思って‥ッ?!」
 怒りも顕に教え子に歯を剥く教師の言葉が止まる。
「そんなに言うならどっちが穿き心地がいいか、確かめましょうよ♪」
「ちょ、ちょっと嘘でしょ? や、やめて! 時間わかってるの?!」
 菊丸が何をやろうとしているのかに気づいて美貌を蒼白になった。
 時計の針は六時から半分を過ぎている。もうそろそろ生徒たちが食堂に集まりだす時間だ。
「穿き心地を確かめるだけですよ。先生がどっちがいいのか正直に答えればいいだけですって」
「だからこっちの方がいいって‥っ、あ、い、いやっ! いやぁあん!」
 女教師の身体がビクンと仰け反り、愛らしい悲鳴を上げる。菊丸がパンティをグイッと引っ張りあげ、大事な部分へと喰い込ませたのだ。
「あれ、嫌なんですか?」
「あ、当たり前でしょ! あ、あ、い、いやっ、喰い込ませないでえっ」
「でもこっちの方がいいんでしょ」
「そ、そういう意味じゃ‥、あ、あっ、ああン!」
 喰い込ませながらゆっくりとパンティを前後へ擦られ、慶子は思わず可愛らしく鳴いてしまう。
「ええ~。じゃあどういう意味なんですかあ♪」
「い、いいからやめなさいっ!」
 シルクのレースパンティの滑らかな肌触りは確かに数珠パンティとは違った感触を女教師に与えてくる。
「答えてくださいよ~。こっちとあっち、どっちがいいんですか」
 パンティを喰い込ませながら前後へ擦り上げ、耳元でうるさく訊いてくる菊丸。
 答えなければいつまでも纏わりつくつもりなのだ。
「こ、こっちの方がいいわよっ! ほら、答えたわよっ、もう離れなさいっ!」
「う~ん、どうも本気さが足りないなあ。やっぱり昨日と同じようにしないと比較にならないか」
「なっ?!」
 恥を忍んで答えたというのに、教え子の予想外の言葉に女教師は耳を疑った。
「だ、騙したのっ? 答えたら離れるって‥」
「離れるなんて言ってないでしょ? どっちがいいか訊いてただけだし」
「それだって答えたじゃないっ」
「どうも嘘っぽいんですよね~。だって、ねえ?」
「~~~~っ」
 敷かれたままの布団へ意味ありげな視線を向ける菊丸に気付き、慶子は首筋まで真っ赤に染め上げ唇を噛みしめる。
「えへへ、昨日はすごかったもんね~」
「あ、あんたねえ‥っ?!」
 怒りに肩を震わせるが、湿ったシーツを示されるとそれ以上なにも言い訳もできない。菊丸の言うとおり、夜具の上で一晩中泣き喚き数珠パンティの威力を思い知らされたのだから。
「だからさ。先生が本気か確かめないとね~」
「じょ、冗談はやめてっ! もうみんなのとこに行かなきゃいけないのに」
「大丈夫。ぼくに任せてくれれば、すぐイケますよん♪」
「そっちじゃないわよっ! ああっ‥いやあっ! や、やめなさいってば‥っ」
 パンティが再び喰い込まされ女教師の身体から力が抜けた隙を突き、菊丸は敷きっぱなしの夜具へ誘いこむと昨夜の続きを開始するのだった。

 旅館の大広間にはすでに腹をすかせた講談高校の生徒達が集まり、朝食までの時間をお決まりの睡眠時間をいくら削ったか、お土産はどうするか、自由行動はなにをするのか、といった会話が花開いていた。
 当然、その中には学校以外での姿を見られない男子たちから視線を集めるいずみたち三人娘も健在だ。
「ねえ、いずみ。菊丸くん見なかった?」
「そういえばいないわね。どうせまだ寝てるんじゃない?」
「ドコニイテモ変ワラナイ。菊丸ハナイスボーイデスネ」
「そうじゃないでしょ。リンダったらまだあいつのことわかってないんだから」
 リンダの相変わらずの発言に頭を抱えるいずみも、まさかリンダの言葉通りどこにいても変わらない、ある意味、大物といえばいえる菊丸のことをまだわかってはいなかった。

 その頃、旅館の奥まった一室では生徒たちが交わす談笑とはまるで異なる会話が女教師と学校一の問題児との間で行われていた。
「あ、あっ、あ、あ、あ。いやっ、いやあっ!」
 布団に胡座をかいた菊丸の膝上に女教師は後ろ向きに跨がり、M字型に開いたままひっきりなしに悲鳴をあげていた。
「あれ、やっぱりこっちは嫌なんですか~? じゃあ、数珠に穿き替えます?」
「ち、ちが‥っ、そうじゃなくっ、うぅンっ! あ。ああっん! き、菊丸うっ!」
 白い喉を見せ教え子の名前を呼び、はしたなく腰を跳ねさせる。
 パンティの穿き心地を確かめると言いながら、菊丸は下着を喰い込ませ大事なところを擦り続け、あまつさえ87センチを超える美巨乳まで揉みしだき、ツンと存在を主張する勃起乳首まで弄んでくる。
「それじゃ、これがいいんですか?」
「ああっ、や、やめっ! そんなのもうやめてぇっ!」
 またパンティを引き絞られる乾布摩擦に女教師は問題児の膝上で泣き喚き、美貌を右に左に振りたくる。
「んもう。どっちなんですか。はっきりしてくださいよ」
「い、いやっ、いやよっ! ああ、もうおかしくなっちゃうっ、いやぁあんっ!」
「ほらやっぱり、数珠パンティの方がいいんでしょ?」
「違うって言って‥っ、あんっ、あ、あ、ああッン! だ、だめえっ」
「え~? 言ってるんですかあ?」
「あ、あ、あっ、ち、ちが‥、い、イッてないぃっ!」
「さっき言ったんじゃないんですか? う~ん、あんなに大きい声で言ってくれたと思ったのに」
「あ、あれは、そうじゃなくって、あ、あ‥っ! だめ、また‥」
 噛み合わないやり取りが続く中、女教師はM字型に開かされた内腿を引き攣らせ、爪先を丸めて内に閉じようと動きを見せながら、そのままブルっと摩擦して全身を仰け反らす。
「あ、あ、ァあッん!」
「ほら、また。数珠とどっちがいいか、ちゃんと言わないと駄目でしょ先生」
「い、いやよっ、嫌々! 菊丸くんっ!」
 教え子に諭されても女教師はまともに応えることも出来ず、悔しげに叫び膝頭を擦り合わせて旅館の一室に教え子の名前を刻みつけてしまう。
(こ、このままじゃ駄目っ、な、なんとかしなきゃ‥)
 今頃は生徒たちが集まり、朝食の用意を始めているはずだ。教師の自分がこんなことをしている場合ではないのだ。そう思っていても執拗な菊丸の詰問に慶子は為す術もなく、泣き喚かされている。
 特製数珠パンティにあれだけ悲鳴を搾り取られたのに、紐状にされたパンティでも女教師の敏感すぎる肉体は過剰な反応を示してしまうのだ。
(っ、こんな身体じゃなかったのに‥)
 ほんの一年前まで感じやすくはあっても、ここまで異常なほどではなかったはずだった。それなのに今はもう、こんなふうにパンティを擦りつけられるだけでどうしようもなくなってしまう身体に変えられてしまった。
「あ、ああっ‥! だめっ、だめぇっ、き、きくまる‥っ、菊丸くぅんっ」
 眉間に皺を刻み、脂汗を浮かせた額には亜麻色の髪がベッタリと張り付く悩ましい表情を見せると、自分をここまで変えた張本人へ訴えるように叫び続ける。
「もう、しょうがないなあ。先生のくせに覚えが悪いんだから」
 満足に応えることも出来ない女教師に苦笑を浮かべ、お仕置きとばかりにパンティを擦りつけながら、ピンと尖った乳首をキュッと強く摘み先端を指の腹でコリコリと刺激する。
「ああーっ! あぁアンッ、あ、あ、あっ、や、やっ、菊丸っ」
 白い喉を見せ絶叫する女教師を抱きしめ、くるりと真正面に向きを変えた。
「い、いや、見ないでえっ」
 本当なら愛し愛される相手だけが見ることの出来る表情をよりにもよって教え子に披露してしまう嫌悪に、女教師の眉間に苦悩が刻まれ朱唇を噛み締め嫌々をする。
(か、可愛すぎますよ、先生♪)
 そのあまりの悩ましさ、愛らしさに菊丸が衝動的に唇を奪ってしまう。
「ンッ、ムゥ‥っ、ん、ンム! ァ、ッ‥ん、んううっ!」
 呻く女教師に構わず菊丸は蛭のように張り付いたまま、ゆっくりと口内へと舌を忍ばせてゆく。閉じ合わされた白い歯を割り開くと舌先を絡め取り、互いの唾液をかき混ぜ合わせる。
(あっ、あ。またキスぅっ)
 ことあるごとに奪われるようになった唇に嫌悪感を覚えても、こうして抱きしめられては逃れることも出来ない。今度は後ろからパンティをきつく絞られ、堪らず慶子は長い脚を教え子へと巻きつけてしまう。
(でへ、こんな豪華な食事を朝から出来ちゃうなんて、最高ですなあ)
 七つも年上。それも自分の担任を相手に交わす唇の柔らかさ、とろけるような舌先を絡め取り、甘い唾液を啜り上げ。
 今頃はクラスメイトが箸を伸ばしている食事より、遥かに豪華な食材に菊丸は優越感を覚えて味を食感を堪能するのである。
「ぁン、ん。んっ、ぅぅッん! ムッ、ムゥッ!」
 恋人以上に濃厚な口吻を交わす興奮につい乱暴になる菊丸の舌先に女教師がくぐもった呻きを漏らすのを今度は優しく頭を撫でて、また舌を絡ませ合う。
(だめ‥っ、とけちゃうっ)
 どれだけ悔しいと思っても女の弱点を刺激された上、年下の教え子の激しくも優しいキスに慶子はどうしても抗えない。ドロリと口内に送り込まれる菊丸の唾液をコクリと喉を鳴らし受け入れ、またギュウッとしがみついてしまう。
 ほんの数時間前の記憶がよみがえる。
 こうして菊丸の膝上に乗せあげられ、気が狂うかと思うほど可愛がられながらそれでも隙を探し、壺を脳天に叩きつけてやったのだ。だがそれを警戒して今度は両手を縛り上げられてしまった。
 自由な両脚も激しい動きは数珠パンティに直結してしまって自粛せざるを得ない。
「でへ。二度も同じ失敗は繰り返しませんよん♪」
 一旦唇を離すと考えを読んだかのようにニンマリと笑う菊丸。
「先生には楽しい一日の朝をじっくり楽しんでもらいますからね~」
「そ、そんな‥っ、い、いったいいつまでするつもりなのよっ」
「う~ん、そうですね。先生が今日も数珠パンティを穿いてくれるってイッてくれるまでかなあ」
「い、いやよっ! あんなの穿いてたらなにも考えられなくなっちゃうわっ! 修学旅行なのよ?」
「先生こそなに言ってるのさ。修学旅行でぼくと仲良くなりましょうって言ったでしょ?」
「ふ、ふざけない‥っ、あ、ああっん! だ、だめっ、擦んないでっ、あ、あ、っ、いやあぁあっん」
 紐状パンティをクイッと絞り上げられ、大事な部分へと擦り上げられて慶子はたまらず教え子の膝上で仰け反り悲鳴を上げる。おっと、とそんな先生を優しく抱きとめ、また唇を重ねながらキュッ、キュッと韻律を刻むようにパンティを動かしては女教師を奏でていくのだ。
「んっ、ん、ぅんっ! ムッぅ、ふっ‥っ、んぅうっ!」
 やがて慶子は美貌を真っ赤にして教え子の胴に絡ませた両脚の先で趾を反り返せると、25歳の体をブルルと小刻みに震わせる。
「んぅっ、ん、ん~~~~~~~~~っ!!」
 息苦しさに菊丸の唇から逃れ。教え子との間に涎の糸を引きながら、ああっ! と呻くと、またブルブルと摩擦して「菊丸くんっ!」と泣き叫ぶ。
「えへ。またですか。う~ん、穿き心地はこっちも問題なさそうかなあ」
 数珠パンティと負けじ劣らじの女教師の反応に、さすがの菊丸も自信作への信頼が揺らいでしまう。そんな菊丸に慶子は眦を吊り上げ、はっきりと言い切るのだ。
「‥っ、ぁ、あ、わ、わかったなら、もういいでしょっ!? 数珠パンティなんてもう絶対穿かないわっ!」
「‥‥」
 これには温厚な菊丸も押し黙ってしまう。せっかく桂木先生のために作った数珠パンティをこうも否定されては面白かろうはずもない。
「どっちも同じ穿き心地なら生徒が一生懸命作った方を選ぶのが、良い先生でしょ」
「あっ! ああン」
 やや怒りを滲ませた菊丸がグイッと力任せにパンティを引っ張ると、慶子が堪らずに悲鳴を上げる。
「だいたい数珠パンティならこんなに汚しても穿き替える心配はないんですよ?」
「あっ、あっ、あっ!」
 すでにレースのパンティは汗を吸い、汚れてぐしょ濡れになってしまっているのを指摘する。
「穿き替えたばかりなのに、また新しいのに穿き替えるんですか先生」
「あ、あんたが変なことばかり‥っ、あうっ、やっ、いやっ、だめっ、またぁあっ!」
「我慢の一つもできないでそうやって人のせいにして。ほらほら、またなんでしょ?」
「あっ、やっ、だめっ! き、菊丸っ、きくまるくんっ!」
 背を弓なりに反り返し、真珠の歯並びを見せて生徒の名を叫ぶ女教師を抱きとめる菊丸に、耳元で「まったく、だらしないんだから。これで何回目なんですか?」と囁かれて慶子は耳を赤くして嫌々をする。
 まだ目覚ましを止めてから一時間も経っていないのに、いったい教え子の前で何回恥をかいたのか。
「い、言わないでっ! あ、あ、あ。だめっ、またあっ!」
 屈辱に歯噛みしつつも教え子の膝上でうねり乱れる腰の動きを止められず、全身をいきませてしまうのを「はい、三回目♪」とからかわれてしまう。
「い、意地悪っ、ああ、いじわるうっ」
 泣きじゃくりながら、またも菊丸に躾けられていくのを実感する。
 教師の自分が朝からオモチャにされ、抵抗もできずに屈する口惜しさ。
 それなのに慶子はスラリとした両脚を教え子に絡ませ、爪先をキュッと丸めるとまたブルブルッと仰け反っていた。さすがに菊丸が呆れたように「え、もうですか?」と問いかけるのに恥ずかしさに真っ赤になりながら「き、きくまるっ!」と甘え泣いてしまう。
「朝から元気ですねえ、先生」
「う、うるさいっ! あ、あんたのせいじゃないっ、あ、あっ、や、やんっ、いやあぁんっ!」
「でへへ。ぼくのせいですか~。あ~あ、こんなに汗かいちゃって♪」
 担任の憎まれ口を嬉しそうに聞き流し、大事な場所に視線を向ければ真新しかったパンティは汗に汚れ、吸いきれなくなった多量の汗がねっとりと糸を引き夜具の上に水溜りを作っていた。
「あ、あぁん、見ないでっ!」
 あまりの恥ずかしさに美貌を逸し、それでも肝心の部分は隠せもせずにまたトローッと汗を滴らせてしまう。
「布団が駄目になっちゃうし、拭き取らないと。なにかいいものは‥?」
 もっともらしく口にしながら、菊丸は傍にあった女教師の鞄を手繰り寄せると新品のパンティを引っ張り出して汗を拭き始める。
「あ?! なにするのっ!」
「先生のせいで旅館の布団を駄目にするわけにもいかないでしょ? さ、大人しくしてくださいね~♪」
「あっ、あ、ああっ! い、いやっ、いやあぁん!」
 拭きながらもパンティ越しに巧みな指さばきで刺激され、さらにはパンティを扱かれ、慶子はまた膝上で仰け反り教え子にしがみつく。
「‥この調子だと持ってきたパンティ、全部穿けなくなっちゃいますね♪」
「~~っ」
 からかう菊丸に反論することも出来ず、悔しげに唇を噛むと慶子はひたすら教え子にしがみついたまま、拭いてくれた先からブルブルとお尻を震わせトローッと粘ついた汗を垂らして菊丸を忙しくさせるのである。

 朝食はもうほとんどの生徒たちが食べ終えてまったりとした食後の時間を過ごしていた。
「遅刻ですよ、桂木先生」
 ようやく姿を見せた担任にいずみが笑いかける。
「ごめんなさいね、ちょっと疲れちゃってて」
「冗談ですよ、先生も大変のはわかってますから。で、なんであんたも一緒なのよ?」
 和らいだ笑みを向けていたのも一転、女教師の隣に立つ菊丸に険を含んだ視線を向けるいずみ。
「いやあ、先生がいつまでも起きてこないからぼくが迎えに行ったんだよ。ね、先生」
「‥え、ええ。助かったわ、菊丸くん」
「へ~、菊丸くんもたまにはいいことするのね」
「うわ、ひどいなあいずみちゃん。ぼくだって先生を心配してるんだよ」
 と傍らの女教師を引き寄せ「ね?」と親しげに笑いかける。
「そ、そうね。でもわたし明日からはひとりで起きられるから、そんなに心配しないでも‥、あ!」
「ほらほら、初の引率役で疲れてるんだし、無理しないで。心配しないでも明日もぼくが起こしてあげますから。だいたい今日だって中居さんが迷惑してたでしょ♪」
「え~、先生、中居さんが来るまで寝てらしたんですか?」
「えへへ。いくら一緒に行きましょうって言ってもぜんぜん言う事きいいてくれなくてさ。中居さんが来てからようやく一緒に言ってくれたんだよね~」
「~~~~っ、わ、わかったわよっ、もういいから今度は中居さんが来る前に起こしてちょうだいッ!」
「はいはい。先生が言う事聞いてくれるんなら、中居さんに迷惑はかけませんって♪」
 ニヤニヤと笑う菊丸を凄まじい目つきで睨みつけ「こ、このッ‥」と口中に不満を閉じ込める。と悔しさを滲ませながら菊丸にお願いしてしまう。
「ま、そんなわけだし、先生のことはぼくに任せてよ、いずみちゃん」
「う~ん、なんだか釈然としないんだけど‥。先生が言うなら仕方ないわね。じゃあ、菊丸くん先生のことよろしく頼むわよ」
 ここで心を読んでいれば、どんな無茶を言ったのかと後悔もしただろう。
 班長でもあるいずみはここでいつまでも時間を無駄にしてもいられない。次の予定を他の引率役の先生と相談しにその場を立ち去っていった。あとに残されたのはまだ顔を赤くして震えている女教師と菊丸だけだ。
「えへ。いずみちゃんにも頼まれちゃったし、明日は中居さんに迷惑かけないようにしないとね、先生?」
「あ、あんたって子は‥」
 ブルブルと怒りに震えつつ、つい先程味わった恥辱を思い出す。よりにもよって布団を片付けに来た中居の前で慶子は教え子に可愛がられ恥をかく瞬間を目撃されてしまったのだ。
「とにかくぼくらも食事しちゃいましょ」
 そのまま慶子を座らせ、自分も隣に陣取った菊丸が冷めてしまった朝食を口にしても、女教師はモジモジと太股を捩らせて何かに耐えるようにするばかりだ。
「先生、ちゃんと食事しないと体力が保たないよ?」
「わかってるわよ! だ、だけど、あン、パ、パンティが‥」
「そのうち慣れてきますって」
「な、慣れるわけ‥っ、あ、ああっ」
「ほら、そんなに暴れるから」
 顔を赤くして俯く担任を面白そうに視線を向け、無責任に言い放つ菊丸。
 そう。あれから新品のパンティを使って汗を拭き取っては替え続け、けっきょく全部の下着を駄目にしてされ。
 残るのは数珠パンティだけとなった慶子は数珠パンティを穿く羽目になったのだった。
「大丈夫ですって。先生ならすぐに慣れますよ。っていうか、これからずっと穿くんだし、慣れてもらわないと」
「ず、ずっと‥、今日だけじゃないの?!」
 嘘でしょ、と目を剥く女教師に菊丸こそ、なにを言ってるのさ、とつい先程の台詞を口にする。
「先生が自分で言ったでしょ。返しに行くまで穿き続けるって」
 教え子の言葉にハッとして、美貌を染め上げる。
 数珠パンティに穿き替え、数珠をお寺に返しに行こうと誘う菊丸とのことを思い出す。

「ぃ、い‥くぅっ」
「やっと言ってくれたね、先生。忘れない内にもう一度。ほら♪」
「そ、そんなっ、あ、ああン!」
「恥ずかしがってないで。ほらほら」
 数珠パンティを喰い込まされ、慶子は教え子の膝上で腰をくねらせると、言わされるままに口を開いてしまう。
「菊丸くんっ、わたし、あ、あンっ、いやんっ、そんなにしないでっ‥! 約束するからぁっ」
「ほらほら、早く」
 担任教師の宣言を促すように数珠を擦る菊丸と目を合わせるともう一度恥ずかしそうに唇を震わせる。
「き、菊丸くんがわたしのために作ってくれた‥この数珠パンティぃっ、ぁあンっ! お寺へ返しに‥っ、い、イキますッ!」
「一人で?」
「~~~っ」
 問いかけに唇を噛むも、やがて諦めたかのように口を開く。
「‥い、一緒よっ! 菊丸くんとっ‥ぁ、あ、あなたと一緒‥っ! 一緒に、い、いく‥からぁっ」
「でへ。ぼくと一緒、ですか」
 いくら言わされているとはいえ、教え子相手にまるで恋人のように呼びかけて菊丸の言いなりに泣き叫ぶ。
「あぁあんっ、菊丸っ、きくまるうっ、お願いっ、一緒に‥っ、わたしと一緒に、いってちょうだい!」
 どんなにはしたないお願いをしてるのかも気付かず、慶子は教え子にしがみつき甘え泣いていた。
「しょうがないなあ。じゃ、一緒にいきましょうね、先生♪」
 よしよし、と頭を撫で頷く教え子に慶子はもうひたすらにしがみつき、いやらしく腰をうねらせながら「き、菊丸ッ、菊丸‥っ、慶子、また‥、‥‥っ!」と何度目になるかもわからない約束を口にするのを「先生、声大きすぎ♪」さすがに辺りを憚った菊丸が苦笑しつつ、唇を塞がれ。
 それでも慶子は健気に菊丸に向かい「あ、あ‥っ、菊丸くんっ、い、いきますッ! 慶子、いっちゃうぅっ‥」とくぐもった呻きを口中にも漏らすのだった。

「あ、あれはそういう意味じゃっ」
「じゃあ、どういう意味でいったんですか?」
 意地悪く尋ねる教え子に押し黙るしかない。言い返そうにも言ったことは事実であり、それこそ自分から何度も一緒にいってとまで泣き叫んだのだから。
「えへへ、忘れたとかはなしですよ? ちゃあんと録音しときましたからね?」
「~~~~~~っ」
 顔を真赤にして教え子を睨みつけるしか出来ない自分が情けない。途中から携帯電話を操作した菊丸に促され、慶子ははっきりと「いきますっ」「いくうっ!」などと宣言させられていたのである。
「とにかく。先生が約束したんだからお寺に返しに行くまでは穿いててもらいますからね。大丈夫、ぼくがちゃんと見守ってあげますからね~」
「そ、それが目的だったのね!?」
 お寺へ挨拶へ行くのは修学旅行の最終日。最後の自由時間を使って迷惑をかけたお詫びに行く約束だ。
 ニマリと笑う菊丸に執拗に説得してきたもう一つの目的を悟り、悔しげに菊丸を睨みつける。
 大義名分を掲げ、修学旅行の間も自分に纏わりつくつもりなのだ。
「でへ。なんのことだか」
「あ、あなたって子は?!」
「いつまでも文句言ってないで、ご飯食べちゃわないと。みんなが待ってますよ」
 いつの間にか自分だけは食事を終えて女教師の責任感を刺激する菊丸。
「‥っ、いいわ。ぜったいあなたの好きにさせないんだから!」
 キッと自分を睨みつけ苦労しながらも食事を始める担任教師。
(でへ。そうこなくちゃね。数珠パンティだけでお終いじゃぼくもつまらないし)
 食事を勧めておきながら嫌がる担任教師のお尻を撫で回し、隙きを見ては浴衣の裾から太腿の奥へと手を伸ばして可愛がる。
「や、やめなさ‥いっ、あ、ああン。だ、だめえ」
「クス、早く食べてみんなのとこいきましょうね、先生」
 くなくなとお尻を揺らし、それでも心づくしの料理を残すまいと健気に食事を続ける慶子を頼もしそうに見やる。

 まずは計画通り担任にパンティを穿かせることに成功し、ニンマリとほくそ笑むのだった。

まさか本当にわたしを躾けるつもりだったなんて‥っ!
旅行中、数珠パンティを穿き続ける約束までさせられちゃうし。ああん、ほんとにどうしたらいいの~!?

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