あれやこれや いずみと千春とリンダ、そして菊丸と。

あれやこれや考察
この記事は約13分で読めます。

 
 今回は三人娘と称されるいずみ、千春、リンダ。彼女たちの関係性と菊丸についてを語ってみたいと思います。
 
 当たり前の話なのですが、ハートキャッチの作中で語られる出来事はいずみたちにとって日常の一部でしかありません。
 それも語り部であるいずみの日常風景です。
 
 なので三人娘と言いつつも千春あるいはリンダ登場からこの二人がいずみ視点から登場しないこともあります。
 
 千春登場回からリンダ登場回までに千春が顔を見せなかったわずかに三回。 三人娘というのは言ってみればいずみにとって付き合いの深い二人、という見方が出来ると思います。

 ユキちゃん回の二回にひとみちゃん回の一回となります。
 これはいずみ視点からすると別の友達と会うので千春は遠慮をしてね、という捉え方も出来ます。
 
 そしてリンダです。
 リンダは登場してから最終回までに顔を見せなかったのは六回。逆にいずみと行動を共にしているのは九回となります。
 いずみの家に下宿をしている関係性から考えると少ないと感じられますね。
 
 さて、では三人娘と称しているいずみ、千春、リンダこの三人が揃って行動をしている回はというと、5回となります。
 リンダ登場回が41話で最終回が54話ですから13話中およそ半分が三人娘揃い踏みということになります。
 
 ここからさらにいずみがリンダ登場回から千春とだけ会っている回が4回。
 そして同じくリンダとだけ会っている回は4回となります。
 
 いずみとしては千春もリンダも均等に付き合っている、ということになるわけですね。

 面白いのはいずみの友人と呼べる存在に千春リンダが知り合っていないという点でしょう。
 
 上でも述べていますが千春登場回からリンダ回まででいずみが千春と行動を共にしていないのはユキちゃんとひとみちゃんになります。この二人はリンダとも知り合っていません。
 また菊丸の隣人である美奈子や学校の先輩で演劇部部長の尚美とも千春、リンダは面識がありません。
 
 ここで菊丸の存在が浮き上がります。
 
 そもそもハートキャッチはいずみの日常を描いた作品です。
 なので必ずいずみが登場するのですが、もう一人欠かせないのが菊丸で彼もまたハートキャッチに常に顔を出す人物、つまりいずみにとって千春やリンダ以上に日常の風景となっているわけです。
 
 これは同時に上の面子で千春やリンダとも面識のない中で菊丸とは知り合い同士になっているということです。
 
 もっともいずみを介して知り合った尚美以外は菊丸という存在がいずみと彼女たちを引き合わせたとも言えますが。
 
 さて、その尚美ですが、上級生であり演劇部所属の部長でもある彼女を菊丸と演劇を通じて引き合わせたのがいずみで、これは作中でも語られています。
 しかし逆にいうと尚美とどうしていずみが知り合ったのか、については触れられていません。
 つまり読者目線で考えるといずみは尚美と知り合ったことより、菊丸との騒動との方に報告としての比重を置いた、という捉え方も出来ます。
 
 先の千春リンダにしても登場回数と行動回数とを見ると、いずみがどちらか一方に肩入れしないような付き合い方をしていると解釈するとしても菊丸だけは同行しているのです。
 
 日程の都合上千春かリンダいずれかが欠けるのも仕方がないと思われる遠出があったとしても、二人が登場せず日常の中で菊丸と出かけている回もあります。
 
 人質、大脱出!!回がそれに当たり、いずみのお小遣い用の口座を作るのに菊丸が同行しています。
 
 ところで銀行は通常土日は休みですし、仮に営業しているにしても相談業務がほとんどで口座を作るとしたらほぼ平日だと思うのですが、二人して平日に休んだのでしょうか。
 現在は無人契約機のようなもので土日も対応しているところもありますが、当時は平日のみだったような‥。
 それとも休校日だったのでしょうか。だとして千春や同居しているリンダが付き添わないというのも不思議というか、いずみがどれだけ菊丸と過ごしているのかという事実ですね。
 
 そもそもいずみから見て千春は中学時代からの付き合いですが、リンダは父の仕事上の付き合いで下宿をすることになったお客様です。
 
 その視点から見るとリンダ回はいずみによるおもてなしの側面が強く伺えます。
 
 初登場は置いて、二回目では温泉を見せようと旅行。
 三回目はお小遣いが足りなくなり、旅館でのバイトに同行していますがリンダは服装からしてもバイト要員ではなく旅行者としての付き添い。
 四回目は三回目にバイトをした旅館にリンダと来ています。始めからバイト要員として来たというよりは旅行に来たいずみたちに料理長が人手が足りないため手を貸してくれないかという展開でした。
 
 ここでは千春が登場していません。
 バイトのために向かった三回目とは違い、始めから旅行目的で来ているため、この前の回でいずみは千春と水族館に出かけており千春は旅費がなかったのかもしれません。
 どちらにしても家を空けることになる三回目と四回目の旅行ではお客様のリンダを一人にすることを憚ったとみていいでしょう。もちろん菊丸は水族館にもアルバイトにも旅行にもいずみに同行しているのでリンダがいなければ二人きりの旅行だったのかもしれませんね。
 
 五回目は浅草見物。これも日本好きのリンダのリクエストによるものと思われます。
 
 さて六回目はいずみが自主的オープンしたばかりのスポーツセンターで一日ダイエットコースに誘っています。
 ここにきてリンダとも気心が知れたというかおもてなしとは別な付き合いが生まれたといえます。あまり美容やダイエットに興味のなさそうな菊丸を誘う辺り、いずみにとって菊丸は本当に離れがたい存在なのでしょう。
 ここでシャワー室に一緒に入ろうとする菊丸を追い出し、同情するリンダに「まだあいつのしぶとさがわかってない!! うかつに優しくするとなにされるか‥」と注意を与えますが、そんな菊丸と何故か千春やリンダよりも一緒にいたがるいずみも謎です。
 またこのあちいつもように騒動に発展しますが、なんだかんだとシェイプアップは続行、菊丸にも付き合わせちゃお、となる辺り、本当に菊丸好きすぎますね、いずみちゃん。
 
 七回目。リンダにせがまれて忍者で有名な伊賀の里へと。せがまれて、ということであまり乗り気ではないのが伺えます。だからなのでしょうか、千春がいません。二回目での温泉宿に宿泊した際の独白にあるように千春とリンダとに挟まれていると気配りをするのが大変だからだと思います。
 もっともこの気配りは間に菊丸がいるから起こる二人の諍いがあるからで菊丸が同行しなければ問題はない気がします。
 しかしいずみは菊丸と離れられないので千春を誘わず菊丸を誘ったのでしょう。
 
 八回目はスキー旅行なのですが、ここで間にリンダの同行しない旅行が発生します。
 おもち騒動!!回で毎年の慣例になっているかの正月の温泉旅行です。
 これまでは家を空ける際にリンダが同行していましたが、千春と菊丸のみ。どれだけ菊丸が‥は置いておいて、これはどういうことかと考えるに正月というか冬休みの長期休暇という点が挙げられます。
 リンダ初登場回もまた正月であり、そこでリンダの両親が来訪している描写がありました。
 つまりリンダは両親と会っているのではないでしょうか。
 ちなみにリンダの登場しない夏休みは千春回で海水浴場から離れた小島へと遠出をしています。
 日帰りか宿泊かまではわかりませんが冬休みと同じ長期休暇にリンダがいない点は同様でこれも休みを利用して両親に会っているのではないかと、推察出来ます。
 
 そして八回目のスキー旅行は以前の千春とのことを考えるとやはり宿泊すると思われ、リンダを誘ったのだと考えられます。
 
 いずみのリンダとの付き合いは総じて下宿先である自分の家にリンダを一人残しておけないといった形や、リンダにせがまれたり、日本を紹介するといった部分が大きいのだと思います。
 
 リンダ登場回以降での日常的な部分では上に述べた銀行口座開設に菊丸を誘ったり、家庭教師水森さやかの登場するぴちぴち3本勝負では下校の際にリンダを伴わず千春と(菊丸も)帰宅しています。
 
 同じ家にいる二人としては少々寂しい関係な気もしますね。
 
 では千春とリンダはどうでしょうか。
 
 この二人、性格はどちらも奔放で菊丸に好意を持つなど似通う部分が多いのですが、だからでしょうか、犬猿の仲といいますか寄ると触ると喧嘩をしています。
 
 三人娘揃い踏みの回は最終回を除くと四回になりますが、このうち初登場から菊丸を巡り相撲で争い、二回目は温泉旅行で菊丸から三助技術を学ぼうとするリンダに嫉妬から弟子対決をし。
 ここでの千春の台詞が「こんなところでリンダにしゃしゃりでられてたまるもんですか!!」とおもてなしのはずの旅行先で、という意味とリンダよりもずっと先に出会っている自分を差し置いて、という意味とで焦りを感じさせて大変可愛らしいです。
 そして三回目はバイト先の旅館でガムテープを大事なところに貼られた千春に剥がそうとする菊丸の行為を指圧と勘違いしたリンダが自分も指圧をと乱入してきます。
 その前に下着を貸してくれたり、湿布薬を菊丸が貼るのは恥ずかしいからと貼ろうとしてくれたリンダに「いいところあるじゃない」「あんがいいい人なのかなリンダって」と見直していたところだったので、この飛び入り参加に千春は涙目で「や やっぱり!! やっぱりリンダってこういう子なのよ!!」「なに考えてんのか‥」と今までいずみが千春に感じてたような気持ちを吐露するのもよかったですね。
 
 四回目は浅草見物での土産物屋で繰り広げられるピチピチ度勝負。
 粘土を自分の胸に当てがい器を作ったリンダが千春じゃこれくらいね、とお猪口を示して挑発されたのに、ならばと器を作れば僅かの差でリンダの勝ち。
 勝ち誇るリンダに「大きさじゃ負けたけど張り具合じゃ負けないもん!!」と挑発仕返し、互いにピチピチ度を菊丸にアピールしピチピチ度勝負が始まります。
 
 ここでヤジロベーを乳首に乗せバランスと耐久力を競うのですが、やはりというか安定度でも耐久度でもリンダが圧倒的でした。感度は千春なんですけどね。
 菊丸曰く、いずみが加わっていれば勝負はわからなかった、とのことですが大きさはリンダが勝っているので張り具合がリンダより上なんでしょうね。
 
 5回目は最終回でここでは二人は仲良くいずみの家に(正確には千春が)泊まっています。
 ここで争いが起こらなかったのは菊丸がいなかったからです。
 基本、二人の諍いは菊丸を挟んだ恋の鞘当てのようなもので(千春はそこにリンダとのスタイルの差を感じていますが)多分三人でいる分には特に問題もないのでしょう。
 
 ただ菊丸を介して争う際にお互いの本音が見えるというか、千春は基本的にリンダを菊丸を狙う邪魔者と見ていて、またいずみや水森さやかにも示したようにスタイルに対するコンプレックスが強く挑発に乗りやすい。
 それもこれも菊丸故なのがいじらしいというか健気というか。
 なのでリンダ戦ではかなりの根性を見せてきます。
 初対決での相撲ではまわしを取られまいとリンダにしがみついても耐えますが、リンダは千春にまわしを取られそうになるとギブアップをしています。
 三助対決でも菊丸の出題にリンダが一早く答えを出すも、すぐさま別の回答を捻り出し、リンダとのドジョウ救出と指圧の勘違いでもリンダに譲らずドジョウ救出を優先させ、ガムテープを先に弄った菊丸に「‥やはりわたしを選んで‥」と優越感を示しました。
 ピチピチ度勝負ではヤジロベー三段重ねの重さに必死で堪える様は本当に健気だったと思います。
 しかし菊丸が関わらないとここまでの気力は保てないのか、さやかとの対決ではバットを太ももに挟み込みパンティを巻き取られそうになったところでギブアップ宣言をしました。リンダと同じですね。
 
 リンダは千春以上に明け透けで初めて会った菊丸をナイスボーイと評し、菊丸への好意を示した千春に対しすぐさま菊丸を賭けた直接対決を提案しました。
 結果として千春の執念に負け敗北しましたが。
 三助対決では「‥ア ハン ワタシト勝負シヨッテワケネ!?」とこちらも千春に負けない気の強さを覗かせます。
 しかし千春の優位を見て取るや、「ストーップ!! 千春 フェアジャナイネ!!」「ワタシガ先二勉強ヲ‥」と場外乱闘に持ち込みます。
 この後の対決では先に指圧を受けていたのは千春なのにけっこうな我儘ぶり。これも菊丸への独占欲なのでしょう。
 ところでここでも千春はパンティーを脱がされそうになります。
「はなしてえ いやな子ね─!!」というのは千春のリンダ評なのでしょう。
 
 そして指圧対決。
 菊丸が関わらなければ千春も言うように普通の対応を示し、ブラジャーのない千春にノーブラに慣れているからと自分のものを貸し渡し(菊丸に丸見えなのは平気らしい。ここで本来ならいずみがはしたないと窘めるところなのだが‥)湿布薬を貼る優しさも見せます。
 が。菊丸や自分の興味が優先されるのも確かで、いざ指圧をとなると邪魔をする千春に対し「ヘイ!! サッキブラジャー貸シテアゲタノハ誰!?」「ヤマトナデシコ恩知ラズネ!!」と罵ったりもします。
 ピチピチ度勝負に至っては率先して千春のバストサイズを煽ってくる鬼畜ぶりで、どうもこれまでの勝負から千春と自分との優劣を完全に理解してしまっている模様。
 さらに張り具合じゃ、と反論する千春に「負ケオシミ!! 見苦シイネ」と言い放ちました。
 やはり二人の因縁は根深いかもしれません‥。
 確かにバストの大きさはリンダ、いずみ。張り具合もまたリンダで菊丸からしていずみなら勝負になったと名言してしまう始末。
 ‥大丈夫、感度は千春ちゃんだから。管理人は千春ちゃんのおっぱい大好きだから‥
 
 と、まあこんな具合でリンダの加わった三人娘状態は確かにいずみには負担がかかるのも無理はなく、菊丸の同行を求めるいずみの気持ちもわからなくはありません。
 
 なおリンダ登場からの菊丸のいずみへの悪戯は際どさを増す一方で、いずみメイン回は人間、魚すくい!! でいずみちゃんマリオネットにより大事なところを見らる寸前に追い込まれ、ドッキン!!はらおどりでは衆人環視に大事なところを晒され、夏の海には危険がいっぱい!!でもボートに固定されてカニの泡に隠された大事なところをあわや掻き出されかけ、ダイエットは、お灸が一番!?では掃除機を大事な場所に吸いつけられて危うく菊丸に見られそうになり、人質、大脱出!!では銀行強盗からの逃走に用意したソロバンで大事な場所を責められた挙句に見られそうになり、おもち騒動!!ではおもちを大事な場所に貼り付けられて、取れかけたおもち越しに大事な場所を触られて今にも剥がれかけたところを菊丸に見られかけ、スキー新操作法では雪崩に閉じ込められた山小屋からの脱出に肩車をする菊丸が顔をパンティに埋めてくるのに、リンダの助けがなければ抵抗も出来ずと乙女の秘密を毎度暴かれそうになっていました。
 
 それでもいずみは菊丸と行動を共にしています。
 もちろん早瀬先生登場回のような校内であれば持ち前の正義感から菊丸の悪戯を止めようと一緒にいるのもわかりますが、前述のリンダがいなければ二人きりでの旅行になったかもしれないはらおどり回や、非常にプライベートなお小遣い用の口座開設に付き合わせたりと、単なる責任感からくるだけとも思えない日常が散見されます。
 
 そしてトドメが最終回。
 菊丸が千春リンダのパンティを盗んだのを目撃するや、自分を囮にして現行犯で菊丸を捕まえようとします。
 すでに目撃の時点で捕まえられるのになぜ身体を張るのか。
 不法侵入の時点で犯罪ですし、恐らくは菊丸を警戒して部屋から下着をどこかに隠していたのも目的が下着の菊丸相手に自分の今穿いているパンティを餌にするのも自己犠牲が高すぎます。
 なにより今までなら胸をあらわにされろうそくを乳首に立てられた段階で現行犯扱いのはず。
 
 もういずみにとって菊丸に大事なところを見られるところまでいかなければお仕置き対象にならなくなっているんでしょう。
 
 最後の最後。
 菊丸が釣竿を傍に置いていたのも、いずみが陸橋に現れたのも、突風がいずみたちのスカートを捲り上げたのも、そして引っ張れば解ける紐パンティを穿いていたのも、全ては運命的な何かがあったのだろうと思います。
 
 結局、菊丸はいずみの大事な場所を目にすることはできませんでした。
 しかし、寸前まで穿いていたパンティーが二人の絆を確かなものにしたと思うのです。
 
 まあ、メタ的な発言になりますがハートキャッチはあくまでいずみの日常を切り出した物語りなので、愛蔵版の楽屋ネタであるようにどこかで二人は出会うかもしれません。
 高校在学中か、それとも大学に進学して、あるいは社会人として。
 
 高校生で大事なところを見られなければお仕置き対象にならなかった菊丸と再会したいずみが、果たしてどんな悪戯をされてしまうのか。
 
 二次創作ではない、それこそ本当のハートキャッチ続編を妄想し、パンティを脱がされ乙女の秘密を暴かれたいずみが菊丸に征服され泣き悶える姿を見てみたいと願うのでした。

 まあその願いは叶わないので虎馬屋での菊丸に頑張ってもらうことになります。
 いずみは当然抗い続けますが、最終的には菊丸に屈するいずみを描きたいです。

コメント

  1. 匿名得雄 より:

    美女と野獣カップルだと思います。美女が沢山いますが。いずみは認めないけど少しは菊丸に好意を持っているような気がします。それともナンパ対策に菊丸と行動したのではないでしょうか。エロばかりではなくそれ以外の部分を分析して頭が下がります

    • 虎馬屋@管理人 虎馬屋@管理人 より:

      >エロばかりではなくそれ以外の部分を分析して頭が下がります

       ぼくは頭がおかしいのです。ちゃんとわかってるので大丈夫。

       
       まあ実際どうなんでしょうね。
       漫画の都合とはいえ普通あれだけの目に遭わされて絶縁しないってのはやはり納得がいかないというか。
       
       普通に真人間だったらお付き合いしてるんじゃないでしょうか。
       
       とはいえもしぼくがいずみだったとして菊丸はちょっと御免こうむりたいですが。