今回は印象深い一コマの紹介。
一コマというといきなり語弊があるのですが、53話「スキー新操作法」から、こちら。
何故この場面が印象深いかと言うと、これまでの菊丸といずみとの攻防の中で一つの区切りが見えた気がしたからですね。
これ以前にもいずみは徐々に菊丸へのガードが緩くなっているのは描かれているのですが(別で紹介するとして)これは決定的だったと思います。
菊丸の悪戯に対していずみが全く抵抗すら(声を上げることすら)せず、好きにされているというのは、例えば縄で縛られているとか、そういったどうしようもない場面を別にすれば、これが初めてだったのではないでしょうか。
起点として雪崩に埋もれた山小屋から脱出するため、肩車をするフリをして顔を大事な場所へ押し付けてきた菊丸に怒鳴りつけるまではしましたが、そこから先は菊丸の声の振動に怒りを封じられ、そのまま菊丸の頭を掴み、両脚は何かに耐えるかのように足首を絡ませ舌っ足らずの声を上げ続ける。
リンダが窓へと誘導したことで、ホッと息を吐き難を逃れましたが、これまでのいずみであれば独白でどうにかしなきゃ、と考えていたでしょうし、菊丸への非難も口にし続けていたでしょう。
度が過ぎれば実力行使もありました。
これまでの積み重ねを考えるとじつに感慨深いものがあります。
またこのすぐあと、窓枠に掴まり余裕が出来たことでようやく菊丸への攻撃に転じますが、そこでもいずみは涙を浮かべて菊丸を足蹴にしています。
恥かしさや悔しさもあったと思うのですが、なにより自分が菊丸になすがままだった、という事実に怒りを覚えてのことだったのではないかと思います。
事実上、この回が菊丸対いずみの最終戦のようなものでした。
この後の回は千春回でいずみの出番はなく、最終回はいずみと菊丸の回ではあるのですが、菊丸を罠にかけるために自身を囮にするという展開のため二人の攻防は描かれていません。
そう考えると、この一コマはいずみと菊丸の関係性が逆転してゆく暗示であり、菊丸が転校せずあのままドタバタが続いていたらどうなっていたかという妄想が面白い一コマだったと思います。
コメント
そう考えるとアソコを見るだけではなく触るなどの展開も想像すると連載終了は残念ですね。
妄想の余地有らばこそではありますが、本当に続いて欲しかったですねえ。
当時の月マガエッチ漫画四天王が透明人間、ルナ先生、二人におまかせとハートキャッチだとするなら、その後が描かれなかったのはハートキャッチだけなんですよね‥。愛蔵版のアレは読者投稿を下敷きにしているので純粋な続編とは違いますし。
透明人間は21、新と続編が連載されルナ先生は松文館版で色々と思うところのあるあとがき漫画で二人のその後が示唆され、二人におまかせはSuper remixが。
なんでトラウママンガマガジンで胸キュンをやってしまったのか‥。その理由がドラマ化したからって、視聴率考えればわかるでしょ‥。まああの時期に雑誌掲載でハートキャッチをやっても色々無理が出たろうけど。
あと一押し、いい話だー。w
二人っきりだったらいい感じだったのにね。
リンダは気を利かせないと。
あの場面と言うか、リンダがいなかったらどうなっていたのかと思いますねえ。
それこそ脱出プレイで色々出来たのではなかろうか。
作中、あれほど無防備だったのはこの回とあとはおもち騒動ですかね。
おもちはあれこそ脚を閉じればいいのに。と思いました。