あれやこれや 桂木先生について 6 改稿

あれやこれや考察
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◇菊丸と先生 2◇

◇距離感の話

 桂木先生と菊丸の関係は講談高校の教師と教え子で、これは間違いのないところです。
 もっと深いところでいえばどうしようもない問題児と優秀な教師。担任と受け持ちの生徒といった関係です。

 ここまでは公人としての関係。
 では私人としてはどうでしょう。

 初登場のジャングル風呂でどうもいずみたちとは別に互いを見知っているのではと匂わせた二人ですが、続くボディでゴルフゲームでは宿直中にいずみたちもいるとはいえ菊丸も同席を許しています。
 ジャングル風呂ですでに菊丸の危険性ははっきりしており、園長にもそこは目撃されているのに、保身を大事にする先生が菊丸の同席を許すのはどうにも腑に落ちません。

 これに続いての運動会ではさらにこの疑問が大きくなります。
 冒頭、いずみが100M走で1位を取ったと菊丸と桂木先生の元に駆け寄る場面です。


 このときいずみの横には千春の姿があるので、千春も100M走に参加をしていたか、親友の応援をしていたのだろうと想像がつきます。
 逆を言えば菊丸と桂木先生はいずみの勇姿を見ていなかったということになります。
 ‥つまり桂木先生も菊丸も共通の繋がりであるいずみを放って、二人だけで過ごしていた、ということです。
 ジャングル風呂で園長に、ゴルフゲームで校長にと高校内での最高責任者二人に目を付けられている問題児と、その問題児に悪戯を受けた本人が一緒にいる。自己保身優先の桂木先生が、です。

 そしてさらに指人形劇ではいずみたちも一緒であるとはいえ学校を離れ、私生活の中で菊丸と行動をしています。
 今日はその発表会、といずみが言っているので、少なくとも幾日かの練習はしているはず。
 ようするに先生は危険人物の問題児を受け入れてしまっているわけです。

 そしてトドメが最終回。
 菊丸が転校すると知らされたいずみが学校を飛び出すのを追いかける千春たち‥なのですが、そこに桂木先生まで加わっています。


 このときの時刻は9:20分。菊丸が出発るのは九時というからもう間に合わない公算が大です。
 それでも桂木先生は飛び出したのです。
 九時となればもう授業は始まっています。この時間帯に先生の授業はなかったとしても次の授業はあるのかもしれません。そうでなくとも授業中、教師が学校を飛び出していいはずがありません。
 ましてや公務でもなく、一生徒に一目会うために。

 これが単なる生徒と教師との距離感なのかと疑問に思った最終回の思い出です。

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コメント

  1. Maxwell より:

    確かに認識力弱いはずですよね。
    さすがの着眼点。
    続きに期待です。