明智菊丸についてのあれやこれや
ハートキャッチの真主人公、明智菊丸について語りたいと思います。
作中でわかる事柄を並べてみます。
講談高校在籍の高校生、初登場時は16歳。
両親は健在。竹丸という兄とは似つかないまともな弟が一人という家族構成。竹丸の性格や後述の家庭教師の件や祖父、いとこのひとみなどを見れば一族の中でも菊丸は問題児であろうと思われます。
父方か母方かは不明ですが祖父母も健在で、いとこには織田性のひとみがいますが、長らく交流はなかったようで高校一年の久しぶりの再会で美少女ぶりに驚いていました。なおひとみにも弟がいますが、登場はしていません。
性格は軽佻浮薄のお調子者。
外見は短身、肥満気味の身体つきに平均以下の顔立ち。連載初期は一般的な主人公のような外見だったのですが‥。
学業成績は親から強制的に家庭教師をつけられることからもお察し状態。
運動能力も不得手が多く、体力もなく、腕力もなく、海にいけば泳げず、氷雪の上では滑れず、唯一の取柄は身体の柔らかさくらいのものという体たらく。
ただし潜在能力的にはマンションのベランダから落ちそうになる美奈子を引き上げたり、周回遅れになりつつあった運動会の障害物競争で千春を引き連れる形で先行する選手たちをごぼう抜きするなど、むしろかなりの能力を秘めていると思われます。
と、この辺りが連載中判明していた事実で単行本のおまけにあった紙相撲企画で千葉県出身であることや、後年の愛蔵版にて四月一日生まれであることもわかりました。
さて、上記の点からもわかる通り、取柄というものもない少年の菊丸ですが、ある一点で並の高校生男子と一線を画す特徴をもっています。
菊丸という生徒を問題児扱い足らしめるソレ。
並外れたドスケベであるということです。
菊丸の行動原理は全てこのスケベ根性に支えられ、かわいい女の子へエッチな悪戯をするためならば、どんな不測の事態にも対応する処理能力を見せ、よく回る舌先三寸の口車の不可思議な説得力で異常な状況に美女美少女を菊丸ワールドに巻き込み、ありとあらゆる障害も人外の能力を発揮して冗談抜きに命がかかっていても意に介さないという、まさに冗談のような存在が菊丸なのです。
それでも連載当初はまだまだ普通より少しばかりエッチな男の子であり、そのエッチさをいずみたちに隠そうとする理性もありましたが、次第に本性が表れ始めて中盤を迎える頃には下心を隠すことさえしなくなり、本能の赴くままにいずみたち三人娘やゲストキャラに悪戯を行うようになるのでした。
菊丸の最も恐ろしいのは普通であれば後々の人間関係を考えてもよくも実行に移せるものだという悪戯を平気で仕掛けられる点でしょう。
同時にあくまで女性を自分の欲望の対象としてしか見ていないという事実が伺えます。
じつのところただ助平をしたいだけならば答えは簡単。
自分に呆れるほど明け透けな好意を向ける千春に応えてしまえばいいのです。
なにせ千春ちゃんは菊丸の悪戯の被害を作中で最も多く受けている少女です。にもかかわらず、彼女は菊丸に愛想を尽かさず、どころか終盤登場する異国の美少女ヤンキー娘リンダとも菊丸を取り合っているほどですから、菊丸がその気になりさえすればいつでも恋人関係になれるはず。
それに性に対して無知ではありますが、その感受性の豊かさは桂木先生を呆れさせるほどの彼女ですから、菊丸としても願ったり叶ったりの関係のはずなのです。
ですが菊丸は千春にもリンダにも女体探求以上の興味を示しません。
好みから外れているわけではないのは、悪戯を行使していることが証左となります。
つまり菊丸は女性を個人として見ておらず、あくまで欲望の対象としてしか見ていないわけです。そこはいいのです。
問題は自身の命すら危うい状況でもスケベ根性を優先させる人間性を持つ菊丸が、千春やリンダと偽りの関係を結んでまでは悪戯を行わないという点でしょう。
問題点ばかりが目立つ菊丸ですが、この一点だけは尊敬に値するのではないでしょうか。
ちなみに他所のエッチ漫画の主人公たちは本命を定めておきながら、この種の誘惑に弱くあっちにフラフラ、こっちにフラフラといった描写が目立つ分、菊丸のこうした潔さが際立ち好印象を与えている気がします。
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コメント
菊丸考察、うーんさすがです。
なるほどと考えさせられました。
たしかに、いずみはともかく千春かリンダならステディOKな感じです。
それを選択せずに全ての美女狙いですから博愛なんでしょうか。
ちょっと尊敬しますね。w
でも「いのちだいじに」でお願いします。
>Maxwellさん
ちなみに管理人は桂木先生を置いておくと、千春ちゃんが好きなので菊丸の状況ならすぐにも飛びつきます。
ダボハゼですよ(風の戦士ダンネタ)