ハートキャッチいずみちゃん SS_50

小説管理人作品
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「菊丸式ロボット操縦法?! の巻」


こんにちは。わたしたち、今日はいま流行中のロボット格闘大会に来てるんです。

「すごいなあ、こんなに小さいのにリモコンで操縦できるのかー」
 菊丸が感心してしげしげと見入っているのは、指の先に乗せられるほど小さなロボットだ。
 起き上がりこぼしのような形状で足はなく、コマのように回転しながら移動し、腕と呼べるものも本体から伸縮する形の一本しかない人型とは言い難いが、リモコンでの操作によって子供たちの間で対人戦のような遊びが流行っているのだった。
 リモコンも普通のラジコンカーのようなプロポではなく手のひらに収まる小ささの円盤を握ったり、回転させたりすることで腕を伸ばしたり、本体を移動させたりだ。
 仕組みは単純。有線では昔から似たような玩具は出てはいるが、ここまで小型化したことで学校にも持ち歩けるというのが人気の秘密になっている。学校側からすれば悩みの種になっているが、これもまたこうした玩具の歴史というものだろう。
「菊丸くんも男の子ねー」
「ふふ、かーわいい」
「日本ノテクノロジー素晴ラシイデース!」
 じつはこの玩具。いずみの父親の勤める会社の製品で、そのことを耳にした菊丸が主催の大会を見学したいと言い出しての参加であった。
 女性陣は菊丸の無邪気さを笑っているが、実際大会出場者は子供たちばかりでなく大きなお友達の数も相当数がいて、海外からも参加しているのだから、なかなかの盛況ぶりだろう。
 と、そんな強豪が参加する大会に昨日今日かじったばかりの菊丸が活躍できるはずもなく、本選どころか予選敗退を決めてきたのも無理からぬところではあろう。
「残念だったわねー、菊丸くん」
「まさかあんなふざけた奴に負けるなんて‥」
「ノー! 菊丸無理ナイデース。デビルフィッシュ、凶悪デス!」
「‥ああ、タコって海外だと悪魔だとかなんだとか」
 いささかとんちんかんではあるが、いずみたちからの励ましに菊丸も敗北の悔しさは忘れたようで、それよりもいまは三人娘の格好に気持ちが奪われている。
「いやあ、コンパニオンの衣装、似合ってますなあ♪」
「ど、どこ見てるのよっ! このっ!」
 同級生の遠慮のない視線を感じてさっと胸元やスカートの裾を抑えるいずみ、対照的に千春やリンダはあっけらかんと「えへへ、可愛いでしょー」「菊丸ヲ悩殺デース」などとポーズを取ってご満悦だ。
 そう、今回の大会はいずみの父親の会社が主催である。
 そこで父親からどうしても、と頼まれてコンパニオン役に扮することになった三人娘の面々なのだが、その衣装がとんでもない代物だった。
 白いタンクトップの胸元は大きく開き、三人の豊かな胸に押し上げられて下乳は丸見え状態。
 さらにスカートもミニというのもおこがましい丈の短さでお辞儀でもすれば、後ろからはほぼ下着が見えてしまうほどだ。
 しかもその下着もマイクロビキニのTバックで、お尻を丸出しにしているようなものだった。
 前述の通り、子供向けの玩具ではあるが大きなお友達も多数参加していることもあってコンパニオン衣装も金払いのいいお得意様向けと、二重の意味でいやらしい話であった。
(ふっふっふ、大会は残念だったが、いずみちゃんたちのコンパニオン役は予想外の収穫ですぞう♪)
 過激なコンパニオン衣装に童心から一気にスケベ心に火が点いた菊丸が密かに含み笑いを漏らすのだった。
「おつかれー、リンダ」
「オウ、菊丸。コンパニオン、意外ト疲レマス。ノド乾キマシタ」
 コンパニオンとして会場を案内していたリンダが休憩室に戻ってきたのを出迎えたのは菊丸だ。いずみもリンダもまだ会場でコンパニオン役の最中である。
「あ、それなら飲み物取ってくるよ」
「サンキュー、菊丸」
 椅子を用意して甲斐甲斐しくも休憩室備え付けのサーバーからジュースを取りに戻った菊丸に、ヤハリ大和男児、優シイデスと一人ごちるヤンキー娘は果たして菊丸がどう見えているのか。
「お待たせー、リンダ‥、っと、わ、わあああああっ!」
「? 菊丸?! キャ、キャアアアアアアッ!」
 同級生の絶叫に振り返ってみれば、菊丸がジュースを持ったまま盛大に転んでコップの中身がこちらに向かってくるところだった。もちろん避けることも叶わず、コンパニオン衣装はずぶ濡れとなってしまう。
「オー。衣装ガビショ濡レニナッテシマイマシタ」
「た、大変だ、いますぐ乾かさないと!」
「デモ、ドライヤーモナイノニ、ドウヤッテ‥」
 異国の少女の最もな疑問に、しかし菊丸は慌てもせず、いつものように自信たっぷりに「だいじょうぶ、ぼくにまかせて!」と片眼を瞑るのだった。
「服を乾かすには温めればいい。しかしリンダの言う通り、ドライヤーもない‥」
「ソノトオリデース」
「ならば代わりに熱を発するものがあればいいのさ!」
「熱‥デスカ?」
 菊丸の謎かけのような物言いに、まだ菊丸の思考回路を理解するに至ってはいない異国の少女は首を傾げる。
「ふっふっふ、つまり、こういうことさ!」
「エ? ナンデスカッ、キャアアアアッ!」
 

続きはfantiaから

コメント

  1. HI-R より:

    リンダ 新鮮!

    いずみ 最高!

    新作感謝!❤❤❤❤❤

  2. 通りすがりのファン より:

    新作ありがとうございます(^^ゞ
    リンダが新鮮でした。
    これからも執筆頑張って下さい(^^)d

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >通りすがりのファンさん

       頑張ります。
       リンダ、そうか、新鮮かー。そうですよねー。

  3. 匿名得雄 より:

    リンダの登場とても新鮮でした。リンダと千春の争いは原作を思い出して懐かしくて嬉しいです。テクノロジーの進歩って凄いですね。使いこなす菊丸はさすがですが、いずみちゃんにとっては災難ですね。

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >匿名得雄さん

       どれだけこのサイトでリンダの扱いが不遇なのか、よくわかりました。
       すまんこってす。

       他はともかく、日常場面は原作の範疇を超えず、なるたけ当時の雰囲気を怖さないようにしているので嬉しいです。
       自分も書いていて、リンダと千春はこうだよなー、と懐かしくなりました。

  4. シャーロック より:

    初めまして。全ての作品を拝見させて頂きました。管理人様の作品はキャラクター愛に溢れているように感じました。そこに原作にはない過激さが加味され、興奮せざる終えません。特に菊丸によるイタズラと言う名の性技の数々、その描写、台詞ひとつとっても。その場面を思い浮かべる事が出来る書き方は、素晴らしいです。是非今後も股関に響く作品…期待しています!!

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >シャーロックさん

      初めまして。
      過分なお褒めの言葉、ありがとうございます。

      やはり愛ですよね、愛。
      どっかの誰かも言ってました。
      最後に愛は勝つと。
      愛の戦士たち 2022は許さねえけどな。

      あれ。それだと菊丸勝ち目ないような。

      嘘をつきました。
      やっぱあれですわ。
      愛じゃなくて最後は悪戯の名を借りた調教っすわ。

      それはそれとしてこれからも頑張りたいと思います。

  5. かめ より:

    管理人様 最新の投稿 楽しく拝見させていただきました。

    リンダ、千春ちゃんがいるとほっこりしますね。
    原作ぽくっていい雰囲気です。

    桂木先生にも劣らぬいずみちゃんには
    躾+衆人プレイで羞恥責めですね。

    今回は出番がありませんでしたが、きっと居てたら、
    会場の端っこのほうで、桂木せんせがもじもじしているのでは?(( ´∀` )

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >かめさん

       ありがとうございます。原作っぽいと言われるのはなによりの誉め言葉でございます。

       衆人環視による羞恥ネタ好きなもので、破綻しているとはわかっていてもつい多用してしまう業の深さをお許しください。
       先生、ド変態なのでモジモジしてると思います。

  6. Maxwell より:

    リンダも登場できて良かったね!
    …良かったのかな。w

  7. コォコォ より:

    うーむ!傑作ですね♪♪
    それにしてもお父さんの目の前で酷すぎますね、菊丸wええ、酷いですよ、酷すぎますよw
    そりゃお父さんも失神しちゃいますってw
    しかもエロのためなら優勝者も僅か一行のみで倒してしまうとは…
    そこに痺れて憧れますね、はいw
    今回は新技が多かったですね。この調子で【菊丸流48の必殺技】を完成させたいですねw
    僕もそのうち微力ながら協力します♪w

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >コォコォさん

       ありがとうございます。
       新技、誰も突っ込んでくれないので悲しいです。
       ガオガイガー知らんのか‥。

       新技、ぜひコォコォさんの作品で拝見させてください。

  8. 匿名得雄 より:

     加筆ありがとうございます。加筆するたびに調教の様子が明らかになり嬉しいです。記念すべき50作でいずみちゃんの失神昇天が見れるとは、感無量です。桂木先生に並びましたね。しかもアソコに指を侵入させるなんて快挙ですよ。
     前作では肛門を今作はアソコと両穴に侵入とは菊丸は偉いです。必殺技の乱れうち凄いですね、エッグマンは今後も活躍しそうで楽しみです。

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >匿名得雄さん

       加筆したいなと思ったときは何かしら新しく書いた後なのでそれに引きずられてしまい、ほんとはここまで進んでないでしょっ! というとこまでいってしまうのがどうにもこうにも。
       エッグマン、そうか今後に繋げてもいいのか。
       ああ、でも話の連続性はあるようでないんですよね、時系列はあるにはありますが。

  9. HI-R より:

    またまた加筆ご苦労様です&ありがとうございます。

    無意識の時の反応を見ると躰だけでなく内面的にもだいぶ菊丸に侵蝕されてるようです。
    が、どこまで堕とされようといずみならばその勝ち気さで何度でも復活出来るでしょう。表面上は。

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >HI-Rさん

      どうもやりすぎコージーです。
      最近は真のハートキャッチファンからはまず間違いなく眉を顰められているだろうなあ、と理解はしているのですが、どうにもこうにも。
      まぁ、二次創作なのでお許しください。

      で、仰る通り、いずみちゃんはどこぞのビッチと違い、例えどれほど辱められても持ち前の勝気さで菊丸如きに堕ちきることはありません。
      とはいえ、所詮は女でもあるので、気持ちはともかく身体の方はきっちり開発される一方ですが。

  10. HI-R より:

    また変わりましたね。見つけるのが楽しいです。SS01とかも。

    カトンボの如く堕ちてゆくいずみ。しかし堕ちきることは無いと言うのでこのまま菊丸に永遠に可愛がられ続けるのでしょう。頑張れいずみ。
    それにしても菊丸はいずみのイズミをまだ見れてなかったのか。
    チャンスはいくらでもあったと思うが、意外と優しい男です。半分は優しさで出来ているという評判は伊達じゃない。

    虫はどうなった?

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >HI-Rさん

       まぁいつものアレです。
       富野的表現。
       堕ちろーッ! いや堕ちないんですけどね。いずみちゃんというかハートキャッチ的に。

       一応、原作的に菊丸が神秘を見ているのは先生くらいということで。その辺は毎回矛盾すると思いますが気にしないでいただけると。

       虫は‥。どうなったんでしょうねえ。

  11. HI-R より:

    お久しぶりです。
    加筆ご苦労様です。さらにエロくなって感謝です。

    結局、いずみは男達の前で言ってしまったのですね。もう抗っても無駄な抵抗、無駄な努力と思い知ったでしょう。お尻のツハイカも順調のようですし。
    それにしても、この程度はお宝ともいえないって、この先どんな事になるのでしょうか?楽しみです。

    それと以前のエピローグも好きでした。24時間無料奉仕の仕返しをいずみに、とか妄想したりして。

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >>HI-Rさん

       まぁ、いくら気が強いといっても所詮はまだ高校生の女の子なので。
       どれだけ抵抗しようが無駄なのも当たり前というか。とはいえ、そこはいずみちゃん。これからも無駄な抵抗は続けると思います。
       そのたびに菊丸に無駄な抵抗だと思い知らされるでしょうが。
       抵抗値が強くなればなるほど反動も大きくなるので、失神程度で諦めていた方がいいんですけどね。そうもいかないんでしょう。
       先生にも勝るとも劣らないお尻にされていくかと思います。

       あ、最後途切れてますね。意味が通じるってことは蛇足だったんだろうと思い知りました。いまさら戻すのもなあ。

  12. 匿名得雄 より:

    加筆ありがとうございます。いずみちゃんの堕ちる様が凄いです。ここまで恥をかかされたら菊丸には所詮かなわないときずいたと思います。
    いずみのひとりエッチも興味深いです。

    • 虎馬屋@管理人虎馬屋@管理人 より:

      >>匿名得雄さん

       つくづく菊丸と会ってしまったのが運の尽きというか。
       他の男たちならここまでされることはなく、持ち前の気の強さで跳ね除けているところなのですが、相手が菊丸では‥。

       今までは心を読む能力で難を逃れることありましたが、基本的に防衛能力があるわけではなくあくまで危険回避の能力。
       こうやって日々の躾が進んでしまって、すでに菊丸に敵わないことを身体の方は思い知らされていますが、これからは心の方も菊丸に勝てないことを覚え込まされていく予定です。
       これからも菊丸の天敵を兼ねつつ、菊丸の生贄にもなる高校生活を送っていただきたいと思います。

       ひとりエッチ、運動神経も良く体力もあるのですっごい激しいみたいです。
       いつか菊丸の前で強要させたいですねえ。

  13. HI-R より:

    新年あけおめです。
    加筆ありがとうございます。
    今年もよろしくお願いいたします。