ハートキャッチいずみちゃん SS_52_4

オマケ小説管理人作品
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「ここは日本の新しき幕開けを祈ってメリケン娘を攻略といきますか」
 黒船なにするものぞと侍菊丸、いざ勝負にござる。などとわけのわからないことを口にしながら、そっと布団を捲り上げる。
 透ける紫のネグリジェに身を包むリンダの身体つきにグビリと生唾を呑み込む菊丸。
「うーむ。このボリューム。やはり舶来ものは一味違うでゴザルな、海舟先生」
 目の前に開けた新世界の夜明けは狭苦しい日本の価値観を吹き飛ばすまさしく黒船級のド迫力であった。
 電気の消された寝室の、さらには布団の中にあっても薄く輝く白人特有の白い肌。仰向けに寝ていても形の崩れない、同じ年頃の女生徒たちとは一線を画す二つの膨らみ。キュッとくびれた腰に迫力たっぷりのヒップ。
「改めて見るとすごい迫力。あの時はああ言ったけどこりゃいずみちゃんでも勝てないかも‥」
 三度に渡って挑んでは負けている同級生美少女に同情するも、ではもう一人の美少女で勝てるかと問われれば難しいところだ。
「対抗するには桂木先生くらいを持ってこないと難しいか」
 すでに成熟した大人の女である桂木先生、あるいは水森さやかでも借出してくればリメンバーパールハーバーも成るところだが、いかんせん若さという壁が二人を阻む。
「しかたがない、日本の名誉のためにもここは不肖菊丸、頑張りますか」
 じつに失礼なことを口にしながら、ネグリジェをそっと捲り上げると、いまだ敵襲に気付いていない真珠湾へと滑空飛行。
「トラ、トラ、トラ‥」
 そっと奇襲に成功と呟き、まずは湾口、むっちりした白い太腿へと舌を這わし、敵情視察。
「ン、ゥ‥ンン‥」
 その気配に本丸が身じろぎし、小さな吐息を漏らすもまだまだ敵襲に気付いた様子はない。
「こちら菊丸。敵はいまだこちらに気付く様子なし。このまま攻撃を続けます」
 太腿の柔らかさを堪能しつつ、唇をつけてはチュッチュッ、と占領区域を確保しつつ「ァ、ン‥ンン‥」と湿った吐息を漏らす敵の察知能力を把握した菊丸の次なる標的は当然、真珠湾である。
 そっと太腿とを押し開き、そのまま黒地の大胆レースパンティへと顔を突っ込み大胆にも薄い布地越しにヤンキー娘の急所を責めるのだった。
「ア‥ン」
 大胆さにも繊細さを忘れない日本人の心意気。湾口の責めでヤンキー娘の防御力を計った菊丸は少女の防衛網を掻い潜り、気付かれるぎりぎりの刺激を与えつつも真珠湾を徐々に攻略していくのだ。
 薄布の裾へと舌を這わし、ぬらぬらと唾液をまぶし。
「ンン‥ッ」
 触れるか触れないかのギリギリの位置で真珠湾の名を冠する真珠を探る。
「アアン、ノ、ノォ‥」
 またも本丸が身じろぐのをしっかと押さえ込み。
「ふふふ、どうやらこの辺りが弱点のようですな。日本の匠の技を食らうがいい!」
 そっと、辺りを付けた位置へと指先をクリクリと小さく円運動で真珠にそれこそ少女が気付くかどうかの刺激を与え続ける。
「ァ、ア‥ン、イヤァアン‥」
 白い肌がうっすらと上気し、汗ばみ始め、白人特有のきつめの体臭が布団の中に充満し始めるのに、菊丸が鼻を鳴らし。
「効いてるようですなあ♪」
 そっと覗き見れば二つの膨らみの向こうで小さく眉間に皺を作って汗を浮かばせるリンダの表情に、満足げに頷く。
 モデル並みの身体にアイドル顔負けの美貌の持ち主のヤンキー娘をこうして征服する喜びが胸いっぱいに広がるのだ。
 真珠湾とはよく言ったもので攻撃を強めると、防壁となる黒布も隠せぬ巨大真珠が徐々に本来の姿を見せて、薄布越しにもぷっくらと存在を主張し始める。
「でへ。舶来産の真珠は日本産と比べて大粒ですなあ♪」
 舶来産大粒真珠をコロコロと転がしながら、同級生二人の真珠の粒を思い浮かべて比べ合う。
 ぴちぴち度勝負はリンダの勝ち、かな、などと独り言ちつつ、布地越しに真珠を摘まんでは扱いたり、転がしたりと好き放題の菊丸である。
「ウッ‥ン、ンゥッ‥ァ、ハァ‥ッ」
 ヤンキー娘の口から漏れる吐息は熱量を増して菊丸の耳に届くのが心地いい。
 黒のレースもムッと蒸れて白人特有の臭いをいよいよ布団の中に充満させ、菊丸の興奮を煽ってくる。
「うぷぷ。臭いもそうだけど、味も濃くなってきましたよ~♪」
 指先で真珠を転がしながら、じんわりと染みを拡げてきた黒レースへ口を付け粘っこい汗の味わいを堪能し、大和男児の力を示したことに胸を熱くするのだ。
 ここまでくると菊丸も歯止めが利かなくなってくる。
 薄布越しに摘まんでいる真珠の殻を探って器用に捲り上げて、剥き身にした真珠へと口を付けて歯先でカリッと甘噛みをし始めるのだ。
「ッ、~~~~~~ッ!」
 ビクンっと浮いた腰を無理やりに抑え込んで、カリコリと敏感過ぎる女の急所を鋭い歯先で刺激し、硬さと大きさを増す真珠を伸ばした舌で貪る荒業に知らずヤンキー娘は両脚を同級生の頭を挟み込んでむっちりした太腿で締め付けるのである。
「本部へ伝令! 敵からの抵抗が始まりました。このままでは全滅の恐れがあります!」
「よし、それでは敵本拠地を集中攻撃するのだ!」
 などと小芝居を打って、ギリギリと頭を絞めつけられたまま歯で噛んだままの真珠を舌で突いたり、巻き取って扱いたりと攻撃を重ねるのだ。
「ォ、ウッ、ア、ア、アアッ!」
 攻撃に太腿だけではなく、両手を伸ばして同級生の髪を掴んでくるリンダ。
 ブチ、ブチッと何本かの毛髪が毟り取られる嫌な音に眉を顰めて痛みを堪え、なおも攻撃は続けられる。
「ここで怯んでは散っていった英霊に顔向けが‥」
 殊勝な心掛けを見せつつ、実際は指と舌に愛らしく反応するヤンキー娘が可愛くてならないだけであった。
 
(ナ、ナニ‥? サッキカラ変ナ感覚‥。アソコガアツクナッテキテマス‥ッ)
 日本で迎える初めての温泉宿。その一泊に興奮し疲れ切って深い眠りに入っていたリンダも、さすがに意識が浮上し始め肉体の違和感を覚え始めていた。
(アア‥ン、マ、マルデ菊丸ニイタズラサレテルトキミタイデス)
 様々な日本の知識を披露しては自分を驚かせてくれる菊丸は、ステイツで自分に告白してきたクラスメイトたちとはまるで違う不思議な少年だった。
 憧れの日本に留学してリンダの日本観は菊丸に根こそぎ替えられてしまった。日本男性は引っ込み思案で女性に奥手であると聞いていたのに、菊丸ときたら大胆でエッチなことばかり。
 リンダも何度も被害に遭って、もうキスまで許して日本流の恥のかき方まで教え込まれているのに嫌な気持ちではないのだ。
(パパニママハ帰ッテコイッテ、イウケド‥)
 我儘で留学を許してもらったが手紙で菊丸のことを書くたびに早く帰ってきなさいと言われるのが悩みのリンダである。
 そしてその菊丸に悪戯をされているときの、あのふわふわと頭の中が溶けてゆくような感覚に、眠りが覚めていっているのだった。
「ウッ、フゥ‥ンンッ、ア、アァン‥」
 うっすらと額に汗を浮かばせ、眉根を寄せて朱唇が開いては悩ましい吐息を発し、身動ぎを繰り返す。
(オ、オウ、ソコハ‥ッ、ダ、ダメェッ‥)
 ピクンと枕に乗せた頭が揺れ動き、白い喉を見せて「アッ!」と小さい悲鳴を漏らす。
 一番敏感なところに刺激を感じて無意識に嫌々をしては逃げようとするのに、何かにがっしりと押さえ込まれて逃げられないのだ。
「ア、ア、アンッ! イ、イヤアン!」
 襲ってくる刺激はどんどんと強くなって、ヤンキー娘の彫りの深い美貌が苦悶に歪んで脂汗が額から零れ落ちてゆく。
(ノ、ノォッ! ソ、ソンナトコロ、アッ、アッ、イヤッ、イヤンッ!)
 下半身が甘く痺れる感覚がそこから全身に溶け広がってゆくのを、無意識下で防衛本能が作動して何とか防ごうとするのだが、さっきから攻撃を仕掛けてくる何かがそれを許してくれずに、どころかそれはますます強い刺激を与えてきてリンダをおかしくさせようとしてくる。
 
(この反応♪ そろそろ起き出してきちゃいそうですなあ)
 一方の菊丸はむずがるように暴れる下半身を押さえ込みつつ、鼻を刺激する白人特有の牝の臭いに、舌に感じる刺激の強い酸味を汗に感じて同級生の覚醒を文字通り肌で感じていた。
(それではそろそろラストスパートといきますか♪ ‥‥本邦初公開! 菊丸式三点同時爆心地攻撃~~~♪)
 いずみや桂木先生に気付かれては面倒だと援軍到着の前に速やかに攻撃命令を下す菊丸。
 黒のレース生地を少しずらすと夜具の中でも光を反射するかの如くまばゆい白い谷間にこんもりと盛り上がった半球状のミサイル発射口。
「でへ、ここからミサイルを発射する気だったのはお見通しだよリンダ。発射寸前、ヒクヒクさせちゃって♪」
 そっと指先で発射口の縁をなぞってやると、キュッと発射口が侵入を許すまいと窄まるのをニンマリと確認。
「まずはここから破壊しますよん♪」
 言うなり、つぷ、と人差し指を中心口に宛がうとそのまま発射口を塞ぐように逆侵攻を開始。
 ビクッとお尻が跳ねるのを無理やりに押さえつけ、キュッキュッとタコの吸盤のように指に吸いつく発射口の感触を楽しみながら、何度もミサイル発射を出来ないように念入りに破壊工作を加えてゆくのだ。
 
(ホ、ホワイッ?! ナ、ナンデスカ、コレハッ! ‥ッ、ア、ア、アアッ!)
 半ば覚醒した意識でもあまりに理解しがたい刺激に、リンダは枕の上で見事な金髪を乱して「ハァッ‥ン!」と上唇を捲り上げて艶めかしい吐息を漏らす。
 すでに菊丸から幾度かその味を覚えこまされて、少女らしい嫌悪感よりも夢現だからこそ女の感覚が上書きされて肉体が反応してしまっているのだ。
 菊丸も心得たもので決して痛みを覚えないようにゆっくりと、それでいて覚えこませた感覚だけは忘れさせないように優しい刺激を与えながら指を前後させ、鍵状に曲げた指先で時折壁面をコリコリと刺激してくるのだから堪らない。
「オ、オゥッ‥、ノ、ノオォッ! ダ、ダメ‥ッ、ダメデスッ、イ、イヤァッン!」
 思わず口から出る叫びは、しかし攻撃されているのにどこか甘い響きを伴って滑稽でしかない。
 
「ぐふふ、効いてる利いてる。それでは次はこの高射砲を攻撃といきますか」
 今度はミサイル発射口の上方、薄布に包まれた亀裂へと指を伸ばして薄布越しに高射砲の砲身を探って指先を捻じ込んでゆくのだ。
 
「アッ、ア、アア‥ッ!」
 枕に乗せた頭を支点にがっくりと首を仰け反らし、リンダは艶めかしくも愛らしい悲鳴を放つ。
 女の急所を責められ、さしもの大国出身のヤンキー娘も成す術なく弱点を晒してしまうのだ。
「イ、イヤデスッ、ア、アンッ、ソ、ソンナノ、オカシクナリマスッ!」
 思わず菊丸に担ぎ上げられていた太腿で同級生の頭を挟み込むが、すでに湾口に入り込んだ決死部隊を止められるわけもない。
 
「ふっふっふ。いまさらそんな攻撃は通用しないよ、リンダ」
 むしろ汗ばむ太腿のむっちりとした感触に頬を緩ませ、ミサイル発射口に高射砲の砲身を二本の指先で蹂躙しては、高射砲から掻きだす整備用のどろりとした油が谷間を伝ってミサイル発射口に垂れかかるのを楽しむ始末だ。
「でへ、ブルブル慄えちゃって。もう故障寸前でしょうか?」
 高射砲から伝わる慄えに、ミサイル発射口はキュッキュッと指が千切れるくらいの締め付けを示して、いかにも攻略寸前といった具合に菊丸の笑みはいよいよ深まる。
「それでは、いよいよ‥」
 と、先ほど防衛壁を剥いてその本丸を剥き出しにした真珠湾の中心地へと目を向ける。
 汗に濡れた黒レースがぴったりと張り付き、いやでもその存在を主張する小指の先ほどの真珠へと口を近づけ、そっと含む。
「ッ?!」
 ビクンっと少女の身体が硬直したのを感じるが、それで止まる大和男児ではない。
(ふっふ、自慢のミサイルも高射砲も封じられて真珠も剥き出し♪ 最後は特攻でとどめを刺してあげますよん、リンダ♪)
 20mm機銃を撃ちながら、本丸まで進攻を果たせばあとは機首搭載の7.7mm機銃が火を噴くだけだ。
 そっと銃身を伸ばして真珠を舌先で包むと器用に扱き上げるのである。
 
「ッ、~~~~~~~~~~~~~~~ッ!」
 ガクンと腰が跳ね、声にならない悲鳴を上げて仰け反るヤンキー娘を必死に押さえ込みつつ、菊丸はここが天王山だとミサイル発射口と高射砲とに20mm機銃をズンズンと叩き込み、7.7mm機銃で真珠を一部の隙もないくらいに舐り尽くす。
 必殺の菊丸式三点同時爆心地攻撃が炸裂し、真珠湾は見るも無残に破壊され始めてゆくのだった。
 
(ナ、ナニッ? ナンナンデスカッ?! ア、アヌスニ、アソコニ‥ッ、ア、ア、アッ、ダメッ、考エラレマセン‥ッ!)
 太腿に腰まで抱え込まれて、身動ぎすらできないまま深夜の不意打ち攻撃にヤンキー娘は美貌を朱に染め上げて、美しい眉を歪めて必死にSOSコールを叫ぶ。
「アンッ、ア、アッ、イヤァンッ! ダメ、ダメ、ダメ、デスッ! モ、モウ‥耐エラレマセンッ!」
 とうとう少女の口からはっきりとした悲鳴が上がる。
 夢か現実かもわからないなか、それでも留学してから教え込まれた大和撫子の義務を健気にも泣き叫んだ。
「‥‥ッ、キ、キクマルッ! リ、リンダ、モウ、ダメデスッ‥、ア、アッ、イ‥‥‥、‥ッ」
 目尻に涙を湛えながら、可憐な唇をいっぱいに開いて、来るではなく、菊丸に何度も覚えこまされた行くという感覚を口にする。
 無意識に恋する相手の名前を叫ぶ健気さは、果たして想い人に届いているのかどうか。
 
「でへ。リンダも日本の作法を弁えてきましたなあ。かっわいい声聞かせてくれちゃって♪」
 布団を這い出てハァハァと荒い息を吐く、異国でも変わらない女の艶めかしさと愛らしさとを見せつける美貌を、乱れる金の髪を梳かしてあげつつ鑑賞する菊丸。
「‥キ、ク‥マル‥?」
「えへへ、ぼくですよん。これぞ日本の伝統、夜這いって奴さ」
「‥‥夜這イ、知ッテマース。コレガソウダッタンデスカ。サスガハ菊丸、物知リデース!」
 新年早々、新しい日本の伝統を知ることができてリンダはガバっと菊丸へと抱きつき、余韻もそのままにキスをねだる。
「ン、ンウ‥ッ、フゥ‥ン‥
(おおう、さすがは本場のメリケン娘。積極的ですなあ)
 互いに舌を絡ませ、今年最初の口づけを交わし合っていたのも一瞬。
 
「な、に、が、日本の伝統よっ! このド変態が~~~~~っ!!」
 聞きなれた怒声と共に凄まじい衝撃に吹き飛ぶ菊丸。
「いって~~~~っ、い、いったいなに‥が‥」
 と畳の上を転がった菊丸が原因を見上げてみれば。
 そこには腰に手を上げ仁王立ちするいずみと桂木先生。そして涙ぐみリンダに向かって「なにキスなんてしてるのよ~~っ!」「オ礼スルノハ当タリ前デース」などと争っている千春とリンダの姿。
「あ、あははは、ず、ずいぶん早起きで‥」
「あんたに起こされたのよっ! いったいなに考えてんのよ、あんたは~~~っ!」
「保護者もいる部屋で、よくも堂々と‥」
「い、いや、これはリンダに日本の伝統を教えてあげようと」
「「へえ~? 日本の伝統、ね?」」
 下手な言い訳にいずみと桂木先生の声が見事に重なる。
 その眼差しは氷点下。
 菊丸は自らの運命を静かに悟って「死んだ‥」と呟くのだった。


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