痴漢退治 囮演習の一幕

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 いずみたちが桂木先生発案の痴漢退治に協力を頼まれてからかれこれ二か月が経とうとしていた。
 初めての痴漢退治は菊丸の暴走で失敗に終わったが、同じ穴の狢とも言うべき菊丸提案の囮作戦はうまくハマったらしく、それから何度かに渡る実践で痴漢を見事に釣り出すことに成功しているのである。
 が。
 それだけにいまだ痴漢被害報告の相談を受ける桂木先生は菊丸の囮作戦に付き合わざるを得なかったのだ。
 
「うッ! あ、ああン!」
 防音設備の行き届いたマンションの一室。そこで新居の主が外には聞こえない叫びを上げていた。
「もう先生、声出しちゃ駄目って何度も言ってるでしょ」
「っ、わ、わかってるわよっ! で、でも‥ッ」
「でももなにもないの。ほら、我慢我慢」
「~~~~~~っ!」
 居間の天井近くの高さに打ち付けられたL字型の金具にお手製の吊り革が伸びていて、それを掴んだ桂木先生と背後から纏わりつく問題児菊丸。
 これは毎週水曜日に行われる桂木先生の痴漢退治の演習なのだ。
 満員電車を想定し、囮である桂木先生が菊丸到着まで痴漢を惹きつけるために周囲に気付かれないよう我慢をする。それがこの演習の意図だった。
 すでに演習開始から20分。
 最初は触れるか触れないか、痴漢と認定するには難しい触れ方も5分ほど前からはブラウスのボタンを外され美しい二つの膨らみは露わにされ、スカートを捲られて洗濯することを許してもらえない囮用の下着を痴漢役の菊丸に引き絞られていた。
「いいですか? 連絡を貰ったからってぼくがすぐ行けるとは限りません。他の人たちに気付かれたら痴漢も逃げる可能性があるんです。だから先生にはとにかく頑張ってもらわないと」
「わかってるって言ってるでしょ?! いいから演習を続けて菊丸くんは早く助けに来れるように動いてっ」
「わかってますって。いまは先生のとこまで半分くらいまで来てますから、あと‥そうですね‥もう5分くらい我慢してください」
「ま、まだ5分もかかるの?!」
「満員電車ですからね、進むのに時間かかるんです、よっと」
「あっ、あーっ!」
 大事なところに喰い込まされたもう2か月も洗濯をしていない、きつい臭いを放つ薄汚れたパンティをグイっと動かされ、慶子は言われたばかりなのにまた喉を反らして悲鳴を上げてしまう。
「んもう。言ったばっかりだってのに」
「い、いきなり、擦られたんだからしょうがないじゃないっ!」
「あのですね。本物の痴漢が擦りますって言いながら擦るわけないでしょ? それに擦るって言えば声出さないんですか? じゃあ、擦りますよ~、ゴシゴシ、ゴシゴシっと♪」
「ぅ、っ、ぁ‥、っっ!」
 掛け声に合わせ、汗を吸い変色した囮用激臭パンティを扱かれ、声を上げそうになるのを必死に唇を噛んで堪える女教師。
「お、頑張りますね。それじゃ、もう一回。ゴッシゴシ、ゴシ♪」
「~~~っ」
 美貌を歪め、それでも亜麻色の髪を乱しながらも声を抑える担任教師に感心しつつ。
「えへへ、今度は緩急をつけてゴシゴシ、ゴッシ、ゴシ、ゴシゴシ、ゴシゴシ~~~~♪」
「ひっ、いっ、~~~~~~~~~~~~~ッ!」
 一度は出かかった悲鳴も奥歯を砕く勢いで噛んで必死に飲み込む。
「いいですよ、先生。それじゃ今度はこっちも併せてっと♪」
「‥っ、あ、あっ、いやっ、いやああぁあんっ!」
 下着を擦られるだけではなく、放っておかれた美巨乳を掴まれその頂点ですでに固く尖った勃起乳首をキュウっと摘まみ上げられて、慶子は堪らず朱唇を開いてしまった。
「ありゃ。ちゃんと宣言しないと駄目ですか。しょうがないですなあ、いいですか先生のこのきったないパンティで大事なとこ擦るのと、もう勃起してる乳首を同時に責めますよ~」
「や、やめっ、あ、あっ、ああっ!」
 ゴシゴシ、クリクリと2つの急所攻撃に女教師は宣言されているのに、声を上げるのを止められない。
 下着の乾布摩擦だけでも神経そのものがヤスリ掛けされるような刺激なのに、そこに加えて敏感すぎる神経剥き出しの勃起まで責められるのだ。堪えきれるはずがない。
「どうしたんですか~、ちゃんと宣言してますよー。ほうら、ゴッシゴッシ。クリクリっと」
「い、いやっ、いや、いやあぁっ!」
「嫌じゃないでしょ。囮役なんだから我慢しなきゃ」
「こ、こんな、こんなのっ」
「本物の痴漢が遠慮するわけないでしょ。いままでのこと考えてくださいよ」
「あ、あっ、ああっ!」
 菊丸の言い分は正論ではある。
 しかし桂木先生からすれば、正直本物の痴漢の方がマシだった。彼らは卑怯で最低ではあったが小心でもあり、ここまで大胆でいやらしい行為にまで及んでくることはなかったし、ほとんどはスカートを捲られ下着に触れるところで菊丸が助けてくれていたのだ。
 が、実際にそこまでを声も出さず、好きにさせていたのは事実なのだ。
(ど、どうしたらいいのよっ、こんなことされて我慢なんて‥っ)
 しかも菊丸が来るまであと5分も残っている。
 演習とはいえ痴漢相手に声を上げる口惜しさと情けなさ、いつまでもいやらしい行為にかまけて助けに来ようともしない菊丸の憎らしさに慶子の混乱も極まってゆく。
 声を上げかけてはハッとして唇を閉じ、乳首を捻られては美貌を打ち振り、囮用の凄まじい臭いを放つ不潔なパンティで乾布摩擦されて堪えきれずに「あン、あ、ああん!」と声を上げては菊丸に叱られ、顔を真っ赤にして許しを乞う繰り返し。
 宣言攻撃からまだ1分も経っていないのに、生徒のために痴漢退治を立案した理想の教師はお手製の吊り革を握り締めながら、膝を擦り合わせて教え子の動かす下着に合わせて腰を前後へ動かし始めてしまうのだ。
(あ~あ、こっちまでパンティの臭いが届いちゃって♪)
 女教師が遠慮がちに腰を動かし始めると、菊丸に鼻も曲がりそうな強烈な臭気が刺激してきた。
 なにせ2か月も洗っていないのに加えて演習や、寝る前にも穿かせて必ず臭い付けを行わせているパンティだ。こうして汗を新たに吸わせてやると蒸発した水分が鼻腔に届いて臭いを伝えてくる。
 とにかく臭い。それでいてどこか嗅がずにはいられない、不思議な匂いを放つ。
 そんなパンティで擦られて「こ、擦っちゃ、いやぁん」と言いつついやらしく腰を前後させる担任が可愛くてならない。
 本当はこのパンティを常時穿かせてやりたいのだが、さすがに臭いがきつすぎて生徒たちに気付かれてしまうし、なにより桂木先生は他に腹踊り特訓用や、罰ゲームのお仕置き用のパンティを穿かせなければならないこともある。
 ということでけっきょく水曜と本番実践日以外は活躍の場がないだけに、菊丸流乾布摩擦の切れ味もいつもより鋭くなっているという次第だ。
「それ♪ そ~れ、それ♪ こっちも一緒にく~り、くりっと♪」
「ああンンっ‥! 嫌々っ、いやぁああっ!」
 もう声を抑えきれず、朱唇を開いて美貌を右に左に振りたくって泣き喘ぐ。
「だめっ、だめ、だめえっ、お、お願いよッ、もうやめてっ、やめてえっ!」
 犬のように舌先を覗かせ、涎まで垂らして女教師が嫌々と泣きじゃくる。
 しかし菊丸も痴漢退治の演習をそう簡単に止めるわけにいかない。なにせ同じ高校の女子生徒たちが被害に遭っているのである。
「止められるわけないでしょ。先生こそ我慢はどうしたんですか!」
「あっ、あ、あーっ!」
 一際強く勃起を捻られ叱咤されて慶子が汗まみれの身体をビクンっと反らす。
「さっきから声出しっぱなしじゃないですかっ!」
 さらに今度は囮用パンティを酷いくらいきつく絞っての高速乾布摩擦。
「ひっ、い、イィ~~~~~~~~~~~~~っ!!」
 ガクンっとスカートを捲られて喰い込みきって見えそうな大事なところを正面に座る乗客の前に腰を激しく突き出して歯を剥いて鳴き狂う。
「お仕置き‥ですっ♪」
 今度はそれを同時責め。
「あっ、やっ、やぁっ、いやいやっ、きくまるううぅっ~~~~~~~~っ!」
「ぼくじゃなくて痴漢に言ってください」
 冷静にツッコミながら愛らしく泣きじゃくる女教師の耳を甘く噛みながら「いつもぼくのことばっかり考えてるから間違えるんですよ」とからかうのも忘れない。
「っ、あ、あんたって子はッ、あ、あぁッんんぅっ!」
 ギリっと悔し気に歯を鳴らすも、乾布摩擦に勃起扱きを加えられて白い喉を反らしてまた喘ぎ鳴く。
(く、くや‥し、いぃっ)
 教え子に、しかも学校を代表する問題児に好き放題にされる口惜しさに歯を鳴らす。しかし頼んだのは自分でこれはそのための演習特訓だと言われれば口を閉じざるを得ない。
 な、なんでこんな子に頼んじゃったのっ?! 思わずそんなことを思う。
 奇しくも菊丸の言うように頼る相手が菊丸と思いついてしまったのだ。他に慶子が頼めば同僚の松坂や正義感の強い生徒がいくらでも名乗りを上げたろうに。
 ただ桂木先生を責められない。実際に成果を上げているし、頼りになるのも事実なのだ。
 とにかくやりすごすしかない。菊丸さえ到着すれば終わるのだ。
 それにもう5分は経ったはず。
「あっ、あ、いやっ、いやっ! 菊丸くんっ、も、もう5分は経ったはずよっ!」
「いやぁ、それが新しく入ってきたお客さんたちに流されて元の場所に戻っちゃって」
「なっ?!」
「悪いんですけど、あと10分我慢してください」
「じゅ、10分なんて無理よっ! き、気が狂っちゃうっ」
「先生なら大丈夫ですって。みんなのためですよ?」
 あまりに理不尽な教え子の言葉に美貌を青ざめさせ泣き言を口にする担任に、しかし菊丸は全幅の信頼を置いて取り合わない。
「だからって‥、あ、あっ、擦っちゃ嫌っ! ち、乳首もッ、あっ、だめぇっ」
「先生は痴漢なんかに負けません」
「っ、ち、痴漢じゃなくて菊丸くんッ、あ~っ!」
 そう。
 これが本物の痴漢ならきっとここまで無様な真似は晒していないはずだ。
(ど、どうしてこんなにわたしのこと知ってるのよっ)
 けれどこの痴漢は自分をどこまでも知り抜いている最低の問題児。講談高校に赴任してから自分を徹底的に変えてきた相手。
(だ、だめっ、このままじゃ声が出ちゃうっ、ほんとに周りに気付かれちゃう!)
 いまはまだ周囲を誤魔化せていても、このままではばれるのも時間の問題だ。なにより菊丸こそ、そう躾けた張本人なのだから。
 お手製の吊り革を関節が白くなるくらいに握り締め、極小の囮用パンティではもう吸い込みきれなくなった汗が伝う太腿を捩り踵を浮き上がらせる。
(あ、あぁっ、は、はやくっ、はやくうっ! 菊丸くん、早くしてっ!)
 もう頭の中は菊丸がここまで来てくれることを願うだけだ。
(お願いっ、早くして! このままじゃ‥っ)
 周囲に気付かれないために声を出すわけにはいかない。それが菊丸の囮作戦だ。けれど菊丸との約束はもう一つ。

 ─いっちゃうんですか? なら、ちゃんと声に出して報告するんですよ─

 言っちゃ駄目ッ、でも言わなくちゃっ‥白く霞む頭の中で二つの相反する約束に慶子はもうどうしていいのかわからない。
 痴漢被害に遭っている女生徒たちのためにも絶対に言っては駄目よっ!
 で、でも菊丸くんに約束させられてるじゃないッ、言わないと駄目って‥!
 涙ながらに悔しさを訴えた女生徒たちと、ニマニマ笑いながら耳に優しく囁く菊丸の顔が浮かんでは消え、どちらを選ぶべきかを強要してくる。
「先生、我慢ですよん、が・ま・ん」
「っ、き、きくまるうっ!」
 いったいどっちなのよっ! そう怒鳴りつけたやりたかった。
 桂木先生はしかしとっくに解決法に気付いていた。
 後ろを向けばいつもこういう時に自分を助けてくれる相手がいるのだ。
(き、菊丸くんっ、助けてっ、慶子を助けてちょうだいッ)
 泣きじゃくって助けを求めたい。声を上げないよう、口を塞いで欲しい。
 優しく頭を撫でて、いつものように大丈夫、ぼくに任せてと言って欲しい。
 そうすれば声を出せる。周囲に気取られずに菊丸との約束を守れて思い切り泣き喚ける。
(い、言っちゃいたいっ、‥駄目よッ、言っちゃ、だめぇッ! ああン、慶子どうしたらいいのっ、きくまるう‥っ!)
 けれど今の菊丸は痴漢なのだ。それを求めるわけにも、振り向いて抱き付くわけにもいかなかった。

 おかしくなっちゃう‥っ

 ブラウスの前をはだけ、スカートを乱してほとんど見えそうなくらいにパンティを喰い込まされた姿を満員電車で晒しながら、桂木先生はひたすらに「はやくっ、はやくうっ」とうわ言のように繰り返した。
 もちろん菊丸もそれに応えて「ゴッシゴシ♪」と乾布摩擦の動きを速め。
「い、いやっいやあ!」
 慶子もまた蜂腰を折れそうなくらいに前後させて、泣きじゃくる。
「もう我慢できないでしょ、先生?」
 わかってますよ、と囁かれて女教師は眉を泣きそうにたわめて頷いてしまう。
「だ、だめっ、もうだめっ、きくまるうっ!」
「いいんですか、みんなのために我慢しなくて?」
「い、意地悪しないでっ! このままじゃ言っちゃうから、言わせないでぇっ!」
「でへ。みんなよりぼくとの約束が大事ってことですね」
「‥そ、そうよっ、き、菊丸くんの約束の方が大事よっ! で、でもみんなも大事なのよっ、ねえ、お願いッ! 慶子を助けてっ」
 限界まで焦らし抜かれていい加減、菊丸との約束どおりに泣き喚きたかった。でも痴漢被害を訴えた女生徒たちの涙が頭から離れず、血を吐くように泣き叫ぶ。
「でへ。じゃ、ぼくは先生のとこに到着しました‥、む、ぐ?!」
 ようやく乗客を掻き分け担任教師のもとに到着したと報告した途端、吊り革を離し上半身を捻った美しい女教師に唇を奪われる。
「んっ、んんっ、ぅ、うン‥
 ようやく。
 ようやく来てくれた教え子に感謝と、そして言っちゃうことを許してくれた感激とを込めて七つも年下の問題児と唇を重ね合わせる慶子。
(菊丸っ、菊丸、きくまる、きくまるうぅっ
 焦らされ、女生徒たちのため我慢し続けた激しさを表すようにたっぷりと舌を絡ませ、甘い蕩けるような時間を貪った。
 そうして「ぅ、むっ、~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ」と満員電車の中、菊丸に躾けられ覚え込まされた台詞を教え子の口中に叫びあげる。
(みんな、ごめんなさいっ、でも駄目なのよもうっ、あ、あっ、い、言っちゃうッ、また、言っちゃうぅッ!)
 これが女生徒たちを裏切り、卑劣な痴漢に屈する行為だとわかっていても、止められなかった。
 初めて口にさせられた時から今日まで。
 もう何度口にしたのか数えきれない。
 毎日、それこそ儀式のように繰り返し泣きじゃくって一日一度が二度三度となり、いつの間にか菊丸が満足するまで叫ばされ、最近ではいやらしい宴会客の前でも泣かされ、果ては父親の寝ている横でこうして唇を重ね合わせて報告させられた。
 逆らおうとすれば今度は言わせてくださいと泣き叫ぶまで焦らし抜かれて。
 今はもう口にするのが当たり前で、例え自分で慰めてしまっている時ですら菊丸の名前を呼んであの台詞を泣きじゃくってしまう。
 いくら悔しくて情けなくても慶子の一日は菊丸に報告しなければ終わらないようになってしまっている。
「あ、あっ、だめっ、い、いっちゃうっ、慶子、またいきますっ!」
「‥ありゃ」
 菊丸に抱きつき頬を擦りよせ、甘え泣きながら慶子はもう菊丸が来てくれた、痴漢は捕まったのよっ、と言い訳して、とうとう口を振りほどいて防音効果を台無しにしかねない音量を居間へと響かせる。
(や、やっぱり駄目ッ、我慢できないっ)
 あまりにはしたない行動に顔を真っ赤にしながらも、はっきりと菊丸に報告する行為を我慢できないのだ。
「でへ、けっきょく声にしちゃってますよ、先生♪」
「い、言わないでっ、言っちゃ嫌あっン!」
「言っちゃってるのは先生でしょ♪」
「だ、だって。ああっ、いじわるっ、菊丸のいじわるうぅっ
 汗を吸い重くなった亜麻色の髪をべったり額に張り付かせ、眉間に皺を作って眉をたわめて嫌々しながら、朱唇を開き真珠の歯並びを見せて舌を突き出し「‥っ、ぃ、くっ‥ぅ」と小さく呻くとまた教え子にきつく抱き着く。
「ッ、いっちゃ、う‥。慶子イッちゃうっ、こ、これで7回も無理やりッ」
「ちゃんと数も言えてえらいですね~慶子ちゃん♪」
 最近はきちんと回数も教えるよう躾けだしたのだが、どうやら菊丸相手だけでなく痴漢相手にも効果を発揮しているようだ。
「でも無理やりなのは痴漢なんだからしょうがないでしょ。ぼくと先生みたいに愛し合ってるわけじゃないですからね~♪」
「あ、愛し合ってなんて‥っ、あ、いやっだめっ、は、8回目ッ、ひ、いっ!」
 教え子とそんな関係なわけと口を開きかけるのを痴漢が高速乾布摩擦で黙らせる。
「や、やん、いやああんっ、ま、また‥っ、わたしまたぁっ!」
 ガクンっと腰を激しく跳ね上げ、講談高校を代表する英語教師は退治するべき痴漢の手によって再び駆け足で昇りつめてゆく。
「数を忘れてますよ?」
「あっ、あ、じゅ、10回目よっ、慶子、もう10回もっ、ち、痴漢なのにっ、菊丸くんじゃないのにいぃっ‥
 あくまでも相手役は痴漢なのだ。だというのに太腿を流れる汗の量はねっとりと太く垂れ、満員電車中の乗客に聞こえる大声で美貌の女教師は恥知らずに回数を重ねてしまう。
「囮役は忘れちゃうし、乗客の皆さんの迷惑だし、先生にはがっかりですなあ」
「いや、いやっ! 菊丸っ、そんなこと言わないでっ‥、あ、だめっ、だめえっ、じゅ、じゅっ、いっかいっ、あン、菊丸くんっ、言っちゃうっ、いきますっ‥ん、んむ?!」
 教え子に呆れられているのに、桂木先生はとうとう二桁を一気に駆け上がった。もっともその可愛さに堪えきれなくなった菊丸に唇を奪われ、もう正確な数はわからなくなるのだが。
 ちらり、と時計を見る。もうバスもなく朝まで担任のマンションに厄介になるのは確定だ。
(でへ、先生にはバスが動くまで付き合ってもらいますかね。この調子だと百回くらい言っちゃいそうだけど、授業大変そうだな~)
 菊丸は授業中も寝てればいいが桂木先生はそうもいかない。それに明日は腹踊り用の瘤付きパンティを穿く日だし、ほんとにおかしくなっちゃったりして♪
 ほとんど徹夜で責められた挙句にあの気持ちよくなる薬をたっぷり塗った瘤付き荒縄パンティを穿かされて、この感じやすい先生がどうなるのか想像すると笑いが止まらなくなる。
 大丈夫ですよん。ぼくがいつでも助けてあげますからね?
「んふっ、むっぅんん‥ッ」と鼻息を漏らし、ビクンっと腰を跳ね上げてまた頂上に達したらしい担任の頭を優しく撫でてやる菊丸なのだった。


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コメント

  1. 匿名得雄 より:

    二か月も洗濯させないとは、かなりフェロモンだだよう下着だと思います。外を歩くだけでも男が寄ってきそうですね。