「菊丸式愛の看病術?!の巻」

こんにちは。
今日は桂木先生のマンションにお邪魔してるんです。
というのも。
「わざわざお見舞いに来てくれるなんてごめんなさいね、二人とも」
「なに言ってるんですか、もともとはこいつのせいなんですから‥って、なにやてんのよ、あんたはっ!」
出迎えてくれた担任教師の挨拶にいずみは事の元凶。きょろきょろと部屋の中を物色していた同級生の頭を殴りつける。
「あいててっ、い、痛いってば、いずみちゃん」
「まったく。菊丸くんのせいで風邪引いちゃったのよ。少しは申し訳ないと思わないの?」
「悪いと思ったからこうやってお見舞いに来たんじゃないか」
いずみのお小言に不満そうに口を尖らせる。
そうなんです。
菊丸くんの風邪が感染っちゃって、もう一週間も休んでたの。今日はそのお見舞いにきたってわけ。
「まだ学校には来れそうにないんですか?」
「もう動けるようにはなったし、だいぶよくはなったんだけど、まだ少し熱が残ってて。でも来週には出られるわ」
生徒に感染さないためにもあと二、三日は様子を見るよう言われちゃったのよね、と長い休みに心苦しそうな様子を見せる。
「きちんと治してもらったほうがわたしたちだって安心できますから気にしないでください。ね、菊丸くん」
「そうですよ、元気が一番!」
「無駄に元気なのもねえ? 先生」
「ひ、ひどいなあ、いずみちゃん」
二人のやりとりにクスクスと笑っている桂木先生に、そういえば、と思い出したようにいずみが口を開く。
「先生、お食事はどうしてたんですか?」
「あんまり食欲がなくってここ二、三日はスープで済ませちゃってたんだけど」
「え~、駄目ですよ。こういうときこそ栄養のあるもの摂らなくちゃ」
「それはそうなんだけど‥」
「それならお昼はわたしに任せてください。そろそろお店も開く頃だし、材料買って来ちゃいますから」
時計を見れば九時を半ばまで過ぎて、今から駅へ戻ればちょうど開店時間に着くだろうと、そのまま買い出しに向かうのだった。
「ふぅ、風邪を引いたばっかりにいずみちゃんに迷惑かけちゃったわね」
「先生が悪いんじゃないんだし、気にすることないですよ。ぼくらだってお世話をするために見舞いに来たんだし」
菊丸としても風邪を感染してしまった責任を感じているのだろう、申し訳なさそうにため息をつく桂木先生に明るく笑いかける。
「さ、そんなことよりいずみちゃんが戻るまで休んでてくださいよ。それまではぼくが部屋の掃除とかしちゃいますから」
腕まくりながら寝室へと先生を促す菊丸。いずみは買い出し、菊丸は洗濯掃除と割り振ったのだ。
「‥ほんとにごめんなさいね。それじゃお言葉に甘えて休ませてもらうわね」
久しぶりに人と会ったことで、少し疲れが出てきたこともあって慶子は寝室に戻ると教え子の鼻歌と掃除機の音を聞きながら眠りにつくのだった。
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こんにちは。
今日は桂木先生のマンションにお邪魔してるんです。
というのも。
「わざわざお見舞いに来てくれるなんてごめんなさいね、二人とも」
「なに言ってるんですか、もともとはこいつのせいなんですから‥って、なにやてんのよ、あんたはっ!」
出迎えてくれた担任教師の挨拶にいずみは事の元凶。きょろきょろと部屋の中を物色していた同級生の頭を殴りつける。
「あいててっ、い、痛いってば、いずみちゃん」
「まったく。菊丸くんのせいで風邪引いちゃったのよ。少しは申し訳ないと思わないの?」
「悪いと思ったからこうやってお見舞いに来たんじゃないか」
いずみのお小言に不満そうに口を尖らせる。
そうなんです。
菊丸くんの風邪が感染っちゃって、もう一週間も休んでたの。今日はそのお見舞いにきたってわけ。
「まだ学校には来れそうにないんですか?」
「もう動けるようにはなったし、だいぶよくはなったんだけど、まだ少し熱が残ってて。でも来週には出られるわ」
生徒に感染さないためにもあと二、三日は様子を見るよう言われちゃったのよね、と長い休みに心苦しそうな様子を見せる。
「きちんと治してもらったほうがわたしたちだって安心できますから気にしないでください。ね、菊丸くん」
「そうですよ、元気が一番!」
「無駄に元気なのもねえ? 先生」
「ひ、ひどいなあ、いずみちゃん」
二人のやりとりにクスクスと笑っている桂木先生に、そういえば、と思い出したようにいずみが口を開く。
「先生、お食事はどうしてたんですか?」
「あんまり食欲がなくってここ二、三日はスープで済ませちゃってたんだけど」
「え~、駄目ですよ。こういうときこそ栄養のあるもの摂らなくちゃ」
「それはそうなんだけど‥」
「それならお昼はわたしに任せてください。そろそろお店も開く頃だし、材料買って来ちゃいますから」
時計を見れば九時を半ばまで過ぎて、今から駅へ戻ればちょうど開店時間に着くだろうと、そのまま買い出しに向かうのだった。
「ふぅ、風邪を引いたばっかりにいずみちゃんに迷惑かけちゃったわね」
「先生が悪いんじゃないんだし、気にすることないですよ。ぼくらだってお世話をするために見舞いに来たんだし」
菊丸としても風邪を感染してしまった責任を感じているのだろう、申し訳なさそうにため息をつく桂木先生に明るく笑いかける。
「さ、そんなことよりいずみちゃんが戻るまで休んでてくださいよ。それまではぼくが部屋の掃除とかしちゃいますから」
腕まくりながら寝室へと先生を促す菊丸。いずみは買い出し、菊丸は洗濯掃除と割り振ったのだ。
「‥ほんとにごめんなさいね。それじゃお言葉に甘えて休ませてもらうわね」
久しぶりに人と会ったことで、少し疲れが出てきたこともあって慶子は寝室に戻ると教え子の鼻歌と掃除機の音を聞きながら眠りにつくのだった。
続きはfantiaから
コメント
ヒーローショーで菊丸のものになると誓ったのですか?
>先生ファンさん
?
すいません、ちょっと意味が‥
こういうゲスい、ねちっこい責めはいいですね。
管理人さんの作品は、読み進める程にモロに趣味がでて好きです。
パスが43、44がどうしても分からなくて困っております
ご教示は頂けないでしょうか・・
>ugさん
あー、雑記にも書きましたが、基本パス関連はお答えしかねます。
ただ雑記を読めば答えはわかると言うか、書いてありますのでご了承いただければ。