ハートキャッチいずみちゃん SS_06

小説管理人作品
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「女子プロレス観戦でどっきり!の巻」


こんにちは!
今日はプロレス観戦に来てるんです。

 ここはいずみたちの住む近くにある市民体育館。
 そこで以前知り合った女子プロレスラー、マリアン松本の試合が行われると知り、こうして出かけてきたわけらしい。
 リング近くの席に座るいずみは、目を輝かせて興奮気味だ。
 見知った人物がこうして活躍し、今にも勝利を手にしようというのだから当然だろう。
 そうしていずみが見守る中、リング上ではマリアン松本選手が見事に対戦相手を沈めて、レフェリーに腕を掲げられていた。
「きゃー、菊丸くん! マリアンさんが勝ったわよ!」
「うん、すごいなぁ、あんなに大きい人と戦ったのに」
 いずみの嬌声に、菊丸も感心しきった声で答える。

「それにしても凄かったわね、マリアンさん」
 先程までの試合を思い起こして、やや興奮気味のいずみ。
「いずみちゃん、プロレスにハマっちゃったの?」
 菊丸もいずみの興奮振りに、苦笑混じりに言葉を返す。
 以前、確かにプロレスのレッスンを受けようとしていたのだが、あれは千春の付き添いで見学のみ。
 だから、そんな趣味があるとは菊丸にも意外であった。
「え、えへへ、ちょっとね」
 じつはたまたまマリアンの名前を見かけて試合を見に来たので、菊丸の問いにばつが悪そうに可愛らしく舌を出しながら答える。
 千春も誘ったのだが、用事があるとのことで今日は菊丸と二人で観戦に向かったのだ。
「だって、マリアンさん、凄かったんだもん。わたし、すっかりファンになっちゃった」
「うん、ぼくもプロレス好きになったよ」
 そう言う菊丸をジト目で睨むいずみ。
「あら、菊丸くんはプロレスのファンっていうよりも、マリアンさんが好きなんじゃないの?」
 観戦中、菊丸が試合ではなく、ただひたすらにマリアンの姿を追っていた事を言っているのだろう。
 声も態度も刺だらけである。
「あ、あははは、やだなぁ、いずみちゃん‥」
 乾いた笑いに菊丸の焦りが伺えるのであった。
 試合のことで、話し合う二人が向かっている先はマリアン松本の控え室。
 一応、面識のある二人だ。
 それならば、ということで試合の勝利をお祝いに行こうと相成ったわけである。

続きはfantiaから

コメント

  1. 匿名希望 より:

    サイトのリニューアル、お疲れ様です。
    加筆もされている様で大満足です。

    • 虎馬屋@管理人 虎馬屋@管理人 より:

      >匿名さん
      素直に疲れました。
      加筆によく気付かれましたね。気に入っていただけて何よりです。