ハートキャッチいずみちゃん SS_07

「菊丸流キグルミショー!の巻」


こんにちは、わたしたち今日は子供たちに自作のヒーローショーを見せに来たんです。
でも‥

「え~?! 怪獣のキグルミを忘れてきた~!」

 菊丸くんが持ってくるはずだった怪獣のキグルミ。これを菊丸くんったら忘れてきちゃったんです。
 おかげで今日の予定は全部台無し。
 子供たちは騒ぎ始めるし、どうしたらいいの~。

「う~ん、このままってわけにはいかないよ。どうにかしないと」
「元はといえば菊丸くんがキグルミを忘れてくるからいけないんじゃない。なにか考えがあるの?」
「とにかくいずみちゃんたちにはキグルミを取りに行ってもらおう。キグルミは大きいからみんなにも手伝ってもらってさ」
「みんなって、菊丸くん一人でどうするつもり?」
 怪訝な顔を見せるいずみに菊丸は隣に立つ桂木先生を指差し、
「大丈夫、ちょっと桂木先生に手伝ってもらうけど、ぼくに考えがあるんだ!」
「ちょっと菊丸くん、二人でなにが出来るって言うのよ?!」
「まあまあ、ぼくに任せて。子供たちの為にも協力をお願いします」
「う‥わ、わかったわよ。子供たちの為なら、しょうがないものね」
 菊丸に指名された桂木先生は目を白黒させていたが、子供たちの為に、という説得に押し切られ、首肯してしまうのだった。

「それで一体どうするつもりなのよ、菊丸くん?」
 一人残された格好の桂木先生は勝手に指名されたこともあってか、少しばかり不機嫌そうだ。
「とにかく、いずみちゃんたちが戻るまで、二人で劇を進めてしまうんです。でもあまり人が多いとキグルミの準備が出来ない。だから、先生とぼくだけで怪獣を見つけるまでのお芝居をするんです」
「あ、なるほど。そうやって時間を稼いでヒーローショーにもっていくのね」
 菊丸の提案に手を叩いて頷く桂木先生。確かにそれなら、二人で会話をしながら場を持たせることが可能だった。
 それにいずみはともかく千春やリンダでは確かに場を持たせるのは難しいかもしれない。菊丸が自分を選んだ理由も分かり、ようやく胸を撫で下ろす。
「じゃあ、さっそくこれに着替えてください、先生」
「‥ほんとにこれに着替えなきゃいけないの?」
 差し出された防衛隊用の衣装を見詰め、一瞬の間を置いてから気後れしたように菊丸に尋ねる。
 じつはこの衣装、菊丸が考案したもので確かに子供向け番組にあるようなものなのだが、よくよく見ると身体の線がはっきりと出てしまい、そのうえ凶悪なくらいに短いスカートなのだ。
「もうまだ言ってるんですか。先生だって知ってるでしょ。戦隊モノはこういう服が定番なんですよ」
 確かに菊丸に観せられた番組ではミニスカートを穿いた女性隊員が派手に暴れまわっていたのだが、いざ自分が着るとなるとどうしても抵抗がある。
 それにリハーサルの時も菊丸の視線が気になってしかたなく、そのせいでうまく動くことが出来なかったのだ。
「‥でも‥」
 なおも言い募ろうとする桂木先生を遮って、菊丸があるものを差し出した。
「なによ、これ?」
「へへ、ぼくもその辺は考えてありますよ。ほら、テニスのアンダースコートってあるじゃないですか。下着の代わりにこっちを穿いてもらえば、大丈夫ですよ」
「ちょっと待ってよ。それじゃ下着も脱げってことなの?」
「激しく動くんだし、汗もかくでしょ。それなら始めっからこっちにした方が便利でしょ。ほら、早く着替えた着替えた」
 時間もないんだし、と無理やり菊丸に押し出され、ベニヤ板に囲まれた即席の更衣室に押し込まれてしまう。腑に落ちない部分もあるが、事故で劇の時間が押しているのにここで文句を言い続けてもしょうがない。そう判断して、菊丸に覗かないようにと釘を刺してから、更衣室の向こうで着替えるのだった。
「やあ、みんな、元気か~」
「元気~~~~~」
 菊丸の掛け声に子供たちの声が重なる。
 舞台には背景の描かれた書き割りが用意され、地球防衛隊の一員である菊丸隊員と防衛隊隊長である桂木隊員が怪獣を見かけたという連絡を受けて、やってきたという設定である。
「そうか、元気か~。ところでみんな~、ぼくたちは今日はここに怪獣をやっつけに来たんだけど、怪獣を見なかったか~?」
「え~、見てないよ~~~」
 菊丸の呼びかけに元気よく答える子供たちを見て、桂木先生の顔に優しい笑みが広がる。
(ふふ、一時はどうなることかと思ったけど、菊丸くんも頑張ってくれてるし、どうにかなりそうね)
 と、ここで菊丸と目が合った。
 瞬間的になんともいえない、嫌な予感が背筋を這い登る。
「そうか。やはり怪獣発見の通報は罠だったか。ふっ、ぼくを騙そうとしてもそうはいかないぞ、この宇宙人めっ!」
 菊丸はわけのわからないことを口走ったかと思うと、いきなり桂木先生の腕を取り手首をいつの間にか用意したロープで縛り上げてしまったのだ。
「なっ!」
 驚きのあまり声も出ない桂木先生をそのまま突き飛ばして、菊丸は同僚である桂木隊長を四つん這いの状態にさせてしまう。
「イタッ‥な、なにをするのよ、菊丸くん?!」
「黙れ、お前の正体は分かっているぞ。お前は地球侵略を企むデカシリ星人だろう?! それにしてもまさか、我らが防衛隊の隊長に化けるとは‥なんて大胆な作戦なんだ」
「な、なにを言い出すのよっ、もう早くこのロープを解きなさいっ!」
 突然の菊丸の奇行に驚く桂木先生だったが、とにかくこのままでは身動きが取れないロープを解くように身じろぎをしたのだが、そこで子供たちからもとんでもない声が聞こえてきたのであった。
「ああ~~~っ、宇宙人だ~~~っ」
「ホントだ~~~っ、菊丸隊員の言うとおりだぞ~~~」
 子供たちは明らかに自分を見て叫んでいた。あまりの展開にさすがの桂木先生も戸惑うしかない。
(ど、どういうこと‥? わたしが宇宙人‥?)
「ふっふっ、子供たちも気付いたようだね。そう、うまく誤魔化していたようだが、こうして顔を見せてはもう、誤魔化せない。お前こそ凶悪な宇宙人、デカシリ星人だ!」
 菊丸が指を差し、宣言しているのは四つん這いになったことで高々と掲げられた桂木先生のお尻だった。
(デカシリ星人って‥なんのことよ? 菊丸くん、なに言って‥?!)
 ここでようやく桂木先生は子供たちの反応や菊丸の行動がなにを意味するのかに気付くのだった。
「な、なによ、これえ~~~~~っ!!!」
 なんと桂木先生の捲り上げられたスカートの下、露になったヒップを包む下着に顔のような絵が描かれていたのである。
 確かに着替えの時に変なデザインの下着だとは思ったが、まさか四つん這いのお尻を突き出すと、こういう形に変化するとは思いもよらなかった。
 菊丸が執拗に下着まで替えるよう言った訳をようやく理解する。
(ああん、また騙されたあ)
 騙されたことを悟り、後悔しても時すでに遅く、菊丸が四つん這いにされた桂木先生へと近寄っている。

「罠に嵌めたつもりが、逆にぼくの罠に嵌るとは口惜しいだろう、デカシリ星人」
 菊丸は桂木先生のむっちりしたヒップを押さえ込むと、玩具の光線銃を突き立てた。
「な、なにをするつもりっ?!」
 両手を縛られ、四つん這いにさせられた慶子は嫌な予感に寒気を覚えながら、気丈にも肩越しに菊丸を見据えて声を上げる。
「でへ、この光線銃で悪い宇宙人を退治するんですよ~♪」
「た、退治って‥ま、まさかっ?!」
 嫌な予感がますます大きくなり、心臓が早鐘を打ち始める。菊丸の顔はニマニマと笑みを作り、いつもの見慣れた表情を浮かべていた。
「ちょ、ちょっとっ、待ちなさいっ! わたしは宇宙人なんかじゃないわよっ」
 おぞましい予感に突き動かされ、必死に菊丸に抱えられたヒップを揺する女教師。その度にパンティに書かれた顔も嫌々をするように右に左に揺れている。
「この宇宙人めっ! 正体はとっくにバレているんだ。まだ抵抗する気か?」
 自分が書いた顔の落書に向かって、声を荒げる菊丸に子供たちも一緒になって声援を送り始める。
「そーだそーだ! デカシリ星人をやっつけろ~!」
「菊丸隊員~、デカシリ星人から地球を守って~」
 菊丸と桂木先生のお芝居に子供たちもすっかりのめり込んでいるようだ。
「ほら、先生。子供たちもお芝居を楽しんでいるんです。先生も協力してくださいよ?」
 子供たちに見えないように、悪い宇宙人であるデカシリ星人こと桂木先生にひそひそと耳打ちする菊丸。
「こ、こんなの打ち合わせになかったじゃないのっ、ホントはあなたが怪獣役でわたしたちが退治するはずだったじゃな~いっ!」
「それはキグルミがあったときの話でしょ。いまさらなに言ってるんですかっ、子供たちを少しでも楽しませてあげようと二人で頑張ろうって言ったじゃないですか」
「だ、だからって、なんでわたしが悪い宇宙人なのよ~っ」
「まぁまぁ、先生のお尻だからこそ、子供たちも宇宙人だって思ってくれるんですよ~。とにかくデカシリ星人として頑張ってください」
「こ、このっ‥だいたい何を頑張ればいいっていうのよっ!」
「ホントの怪獣のキグルミが来るまで、ぼくの尋問に堪えてくれればいいんですよ。キグルミが来たらそのまま普通のお芝居に戻れますから」
 いずみたちが取りに戻った怪獣のキグルミが届けば、普通に怪獣とヒーローの戦いになる、と菊丸は言っているのだ。
「わ、わかったわよ。いずみちゃんたちが戻ってくるまで正体を隠し通せばいいのね?」
「うん、ぼくも頑張るから、先生も頑張って!」
 二人がひそひそと話し合っている間、子供たちは悪いデカシリ星人をやっつけろ~と、菊丸に声援を送っている。
 菊丸は子供たちを振り返ると、高らかに宣言する。
「みんな、応援ありがとう! こいつは地球侵略を企む悪い宇宙人、デカシリ星人なんだ!」
「やっぱり~!」
 菊丸の言葉に子供たちも頷き返す。
「デカシリ星人は普段は人間に成りすましているけど、ぼくの目は誤魔化せなかった。デカシリ星人は普通の人間よりもでっかいお尻をしてるんだよ」
「でっか~い!」
 わはは~と、でっかいお尻という言葉に子供たちも笑い声を上げていた。
(わたしのお尻はそんなに大きくないわよっ!)
 菊丸のネーミングと子供たちの笑い声に、桂木先生は悔しそうに歯噛みする。そんな桂木先生の思いなど知らぬ気に、菊丸はブルブルと怒りに震えるデカシリ星人の顔に向かって話し掛ける。
「ふふふ、うまく桂木隊長に化けたつもりだろうが、ぼくの眼は誤魔化せなかったな、デカシリ星人! こんなこともあろうかと隊員のスカートはミニにしていつでもチェックできるようにしてあったのだっ!」
「すっげー、菊丸隊員、あったまいい~っ!」
(な、なにが、「こんなこともあろうかと」よっ! わたしに恥ずかしい格好させたかっただけじゃないっ)
 菊丸の発言に子供たちは尊敬の眼差しを向けるが、女教師はますます悔しそうに震えている。
「わ、わたしは桂木隊長ですっ、デカシリ星人なんかじゃありませんっ!」
 それでも子供たちの為にと怒りに震える声で、お芝居に付き合う女教師。
「ふう、まだ言うか。じゃあ、なんでこんなところに顔があるんだ、桂木隊長!」
 ツンと突き出たヒップには、確かに顔が書かれていたのである。
「そ、それは‥し、下着の模様よっ! 顔なんかじゃありませんっ」
「デカシリ星人は人間ならお尻にあたる部分に顔があるんだ。‥みんな~、ぼくの言うことと、デカシリ星人の言うこと、どっちを信じる~?」
「菊丸隊員~~っ!!」
 当たり前の様に菊丸を支持する子供たち。
「ほら、みんなもこう言っているぞ、デカシリ星人めっ!」
「そ、そんなこと言われたって‥」
(あ~ん、どうすればいいの~。このままじゃいずみちゃんたちが来る前に宇宙人にされちゃう~)
 お芝居を続ける為にはいずみたちの到着まで自分の正体が宇宙人ではないと言い続ければならないのに、子供たちを味方につけてくる菊丸に逃げ道を塞がれてしまう。
「菊丸隊員、わたしは本当に桂木隊長なんです。信じてください!」
 とにかくここは菊丸の機転を当てにするしかなかった。元々菊丸の暴走で始まった二人芝居だ。なにか考えがあるはず、そう信じるしかない。
「う~ん。そこまで言うからには確かめてみるか」
「信じてくれるの?」
「これからする質問に答えるんだ、正解なら桂木隊長だと信じてもいい」
 腕組みをして、お尻を突き出し四つん這いのままの桂木先生を見下ろす菊丸。そんな菊丸を頼もしげに見上げる女教師。
(質問をして時間を稼ぐわけね。うまく考えたわね、菊丸くん)
「それでは質問。桂木隊長の年は?」
「24歳よ」
「うん、正解だ。桂木隊長はぼくより七歳上なんだよ」
 そう言われてしまうと、途端に自分が七つも年下の少年の前でお尻を突き出して四つん這いにされていることが恥ずかしくて堪らなくなってきてしまう。
(ああん、口惜しいっ、いっつも騙されちゃうなんてっ)
「次の質問。桂木隊長の3サイズは?」
「‥え?」
「だから桂木隊長の3サイズだよ」
「なっ、なんでそんなこと菊丸くんに教えなきゃいけないのよっ!」
 予想もしなかった質問に素の状態で応えてしまう。
「先生、お芝居、お芝居」
 耳元で囁かれ、我に帰るが、それでも納得などいくはずもない。
「そ、そんなことを教える必要はありませんっ!」
 お芝居というより、教師としての気丈さで教え子の破廉恥な質問を拒絶する桂木慶子。
「教えられない‥?」
「当たり前よっ!」
 不服そうに聞き返す菊丸を眦を吊り上げて睨みつける。
「みんな~、自分の3サイズも答えられないなんて、やっぱりコイツはデカシリ星人だっ!」
「ち、違うわよっ、答えられないんじゃなくて、教えたくないのよっ!」
「答えられないくせに卑怯だぞ~っ!」
「質問に答えられないなら、桂木隊長と認めるわけにはいかないな~♪」
「こ、このっ‥わ、わかったわよっ! 教えればいいんでしょっ、教えればっ!」
「そうそう、素直になって♪」
 ニヤニヤ笑って答えを待つ菊丸を殴りつけたい気持ちになるが、如何せん両手は縛られていてそれも出来ない。
 女教師は美貌を朱に染めて囁くように「88・59・90」と呟く。しかし菊丸はいやらしく顔をゆがめて、耳に片手を付けると、
「え~、聞こえないなあ」
「‥っ! 88っ、59っ、90よっ!」
 菊丸の態度に声を大にして叫び返す。その声の大きさに子供たちにも桂木慶子の3サイズは届き、
「うわ~、やっぱりでっけ~」
 などと揶揄されてしまう。
(~~~っ、なんでこんな目に遭わなきゃいけないのよっ)
 しかし美教師の屈辱はこれだけでは終らなかった。菊丸がさらにとんでもないことを言い出したのだ。

「う~ん。見ただけじゃホントかどうかわからないなあ。よーし、確かめてみよう!」
「なっ!」
 その言葉にさすがに血相を変える女教師。
「じょ、冗談じゃないわよっ、菊丸くんっ、やめなさいっ、本当に怒るわよっ!」
「こんなに慌てるなんて、いよいよ正体を現してきたなっ! みんな、どこかにメジャーがあったらぼくに貸してくれっ!」
 菊丸の言葉に子供たちの一人が奥の教室からメジャーを引っさげて走りよる。正義の為に力を貸せて誇らしそうだ。
「よ~し、まずはこのオッパイからだあっ!」
 四つん這いだった桂木先生の肩を掴むと、上半身を無理やり立たせて膝立ちにさせる。
「ちょっと、やめっ、やめなさいってばっ!」
 暴れる女教師だが、今は両手を縛られて自由が利かない。小柄な菊丸でも簡単に押さえ込める。
「さて、邪魔な服を脱がして‥と」
「きゃ、きゃあああああっ!」
 もともと自作の為に安めの生地の服は菊丸が引っ張ると簡単に左右に剥がれ、豊かなバストがこぼれでる。
(うひょひょ~。あいかわらずの大きさですよ~)
 無理やり外に出された二つの膨らみはブルンブルンと揺れて、いかにも量感たっぷりに存在を主張している。
「み、見るんじゃな~いっ! こ、子供たちの為のお芝居じゃなかったのっ!」
「子供たちの為に先生の正体を確かめるんじゃないですかあ♪」
「う、嘘おっしゃいっ、どうせいつもみたいに触りたいだけのくせにっ!」
「ひ、ひどい‥ぼくはただいずみちゃんたちが戻るまで時間を稼ごうとしてるだけなのに‥」
 泣き真似を開始する菊丸だが、さすがに桂木先生は騙されない。
「もういいわよっ、子供たちには他のことで遊んでもらうわ。誰がこれ以上、アンタの口車に乗るもんですかっ!」
 二つの膨らみをブルンブルンと揺すりながら肩越しに菊丸を睨みつけ、両手を縛る縄を菊丸に解かせようと突きつける。
「さあ、早くこの縄を解きなさいっ!」
 その剣幕に押されていたのも束の間。菊丸は子供たちに再び声をかける。
「みんな~、デカシリ星人が抵抗してきたぞ~っ、ぼくに協力してくれ~」
 素直にも子供たちは集まりだして二人を取り囲みだす。
「なにをすればいいの~、菊丸隊員~」
「うん、ぼくがデカシリ星人を測っている間、逃げ出さないように見張って欲しいんだ」
「は~い」
「ちょっ‥子供たちまでっ」
 子供たちに囲まれてしまい、桂木先生はさっきまでの強気な姿勢に出ることが出来なくなってしまう。あくまで子供たちはお芝居を楽しんでいるのに、それを自分が壊すことなど出来ない。
(なんでこういうことばっかり頭がまわるのよ、コイツはっ!)
 危険が間近に迫っているというのに、抵抗する手段がなくなってしまい美貌の女教師は口惜しげに歯噛みするしかなかった。
「さ~て、バストのサイズは幾つかな~」
 メジャーをあてがい、目盛りを読み上げる。
「うん、確かに88‥だけど」
「だ、だけど、何よっ?」
 もの言いた気な菊丸の態度に、桂木先生は振り返りきつい口調で問い掛ける。
「このままじゃ本当のサイズとは言えませんね~♪」
 言うなり菊丸はむんずと美巨乳を丸ごと両手で包み込む。
「きゃあああっ、何するのよ~っ!」
「うひょひょ~、先生の本当のサイズを測るために必要なことなんですよ~♪」
「ば、バカあっ、やめなさいっ、は、離してえ」
 膝立ちのまま、抵抗すら出来ずに突き出るような形のオッパイを鷲掴みにされて、悲鳴を上げる桂木先生。
 もちろん菊丸がそんなことで止めるはずもない。
 根元から搾り出すようにして、しつこく膨らみを揉みしだく。
「あ、ああンっ」
 それだけで桂木慶子は可愛い声で反応してしまう。
 人一倍感じやすい身体は、その程度の刺激にも堪えることが出来ない。
「あっ、あっ‥こ、こらっ、やめ、やめなさいっ! あンっ、ああン!」
 胸を揉まれる刺激に堪え、菊丸に抗議をしようとするのだが、それも長くは続かない。菊丸の手の中で膨らみが形を変えるたび白い喉を仰け反らして、甘い悲鳴を洩らしてしまう。
 そうして揉まれる内に、膨らみの頂点が徐々に変化を見せ始め、慎ましく佇んでいた蕾が次第に花開き始めてくる。
 その変化に気付いた桂木先生はいよいよ恥ずかしさに、顔を真っ赤にして嫌々を繰り返す。
「い、イヤッ、イヤアっん」
(でへ、乳首が勃ってきましたよ~。次はこんなことしたりして)
 指の間に可憐な蕾を挟みこみ、くにくにと捏ね繰りまわす。
「ひぃっ!」
 桂木先生の身体がビクンっと反り返る。弓形に反った上半身はさらにバストを突き出すようにして、まるでロケットのような勢いを見せている。
(あ‥こ、こんな‥こんなの‥って)
 子供たちの前で胸を揉まれ、尖りかけで敏感になってしまった乳首を捏ね回される刺激に敏感な女教師は早くも菊丸の術中に嵌り始めている。
「いっ、いやっ、イヤッ、いやあァンっ! 駄目、ダメっ、そんなにしたら、おかしくなっちゃうっ!」
 朱に染まった美貌を右に左に振りたくり、切なげに眉をたわめて愛らしく泣き言を叫ぶ美人教師。
 その表情は子供たちには苦しんでいるように見え、菊丸のオッパイ攻撃を子供たちは悪い宇宙人を懲らしめていると勘違いして、騒ぎ立てる。
「わあ、デカシリ星人が菊丸隊員にやられてるぞっ、菊丸隊員、頑張れ~!」
「悪い宇宙人をやっつけちゃえ~!」
 子供たちの応援を受け入れ、菊丸は悪い宇宙人を懲らしめる為に自慢の指使いで防衛隊の中でも年上で、実際には菊丸たちの上役でもある桂木慶子隊長に化けた憎き宇宙人を追い詰める。
「アン、アァンっ、や、やめっ、やめてぇっ! き、菊丸くん、もう許してっ!」
 勃起した乳首を扱かれる辛さに、お芝居を忘れて菊丸に哀願する。
「菊丸くん? 宇宙人に名前で呼ばれる覚えはないよ! ほら、本物の桂木隊長はどこへ隠したんだっ」
「‥っ! きゃぅうぅぅっ!」
 ギュウッと硬く尖った乳首を摘み上げられ、慶子は雷に打たれたように摩擦する。膝立ちの姿勢のまま、ぶるぶると太腿が震えながら、腰が突き出るように前に出てしまっていた。
「‥わ、わたしが‥本物‥よっ、宇宙人なんかじゃ‥ないぃっ‥」
 息も絶え絶えに、それでも身の潔白を告げる慶子に菊丸も思わず感心してしまう。
(先生も頑張るなあ。こんなに感じて、乳首だってとっくに勃起しちゃってるくせに‥う~ん、そろそろ違う可愛がり方にしてみるか‥)
 未練がましくピーンと尖った勃起乳首を弾き、ブルブルと震える女教師の様子を楽しむと菊丸はようやく胸乳責めを中断させる。
「‥あ、はぁ‥ん、わ、わかってくれたのね?」
「なに言ってるんですか? まだ確認は終ってないんですよ、桂木隊長」
「え?」
 疑問を投げる桂木先生に構わず、菊丸はメジャーを取り出しさっきと同じようにサイズを測り始める。
 だが、結果は先ほどとは違っていた。
「ふふふ、ついに正体を現したな、デカシリ星人!」
「な、なにを言ってるのよ? 菊丸くんっ」
「まだとぼける気か! これを見ろっ、さっきまでは88センチだったのに今は90センチになってるぞ!」
 鬼の首を取ったかごとく、高らかに宣言すると菊丸はメジャーの目盛りを桂木隊長に見せつける。
「あっ‥そ、それは、それは違うのっ!」
 菊丸の勃起乳首責めに疼く身体は、いまだに女教師を蕩けさせていたが、目盛りの意味を知ると羞恥に顔を赤らめて桂木先生に理性を取り戻させた。
「なにが違うんだっ、ぼくの攻撃に耐え切れず、桂木隊長に化け続けることが出来なくなり、オッパイのサイズを間違えてしまったんだろう!?」
 菊丸の言葉に桂木先生はますます顔を紅くさせる。その様子が堪らない。
(でへ、可愛いな~。ぼくにオッパイを揉まれて、乳首を勃起させちゃった、なんて言えないもんね~)
 大きな二つの膨らみは菊丸に揉み抜かれて桜色に染まり、その頂点にある可憐な蕾も、誰が見てもわかるくらいにいやらしく勃起していた。

「みんな、これで桂木隊長の正体がデカシリ星人だってはっきりしたね。これから、悪い宇宙人にお仕置きだあ!」
「わあ、お仕置きだ、お仕置きだ~!!」
 菊丸の宣言にはしゃぎまわる子供たち。
 再び四つん這いにさせられ、菊丸に押さえ込まれる桂木先生。
「な、なにをするつもり? こ、これ以上変なことしたら、許さないわよ!」
 菊丸がニヤニヤと笑うと、手に持った光線銃を今度こそ、とばかりにミニスカートを捲くられ、剥き出しにされたヒップに突き当てたのだ。
「きゃあっ!」
「デカシリ星人め、地球の科学力を受けてみろっ!」
 菊丸が引鉄を搾ると、玩具の光線銃はビカビカと光りだし、同時にガガガッと音をたて、銃身を揺らし始める。

 

「~~~~~~っ!」
 瞬間、桂木先生は四つん這いの姿勢のまま、仰け反るようにして背中を反り帰らせる。
「どうだっ、デカシリ星人め! 光線銃の威力、思い知ったか!」
「ひっ、ひいいぃぃいぃっ!!」
 菊丸の声も聞こえないのか、背を反らしたまま、桂木先生は凄まじい悲鳴をあげてしまう。
 お尻の谷間に潜り込んだ光線銃は、下着を突き抜けるように差し込まれ、引鉄を搾られるたびに振動を続ける。
 薄布一枚では防ぎようもない刺激が、24歳の美教師に四つん這いのままで泣き声を上げさせる。
「あっ、あっ! ん、あ~~~~~~~っ!」
 豊かなヒップがブルブルと震え、菊丸も押さえ込むのに一苦労していた。
「宇宙人め、そんなに抵抗するとは、この攻撃が効いてる証拠だなっ、よーし、まだまだいくぞ~♪」
「やっ、やめっ‥やめてっ‥! これ以上‥無理よっ‥! 許してっ!」
「フフフッ、そんなに嫌がるということは、やはりこの攻撃が弱点のようだな。よーし、このままトドメだあっ!!」
 と、菊丸が光線銃の出力目盛りを上げ、最大出力での攻撃を開始しようとしたところで、子供たちからデカシリ星人への同情の声が上がり始める。
「菊丸隊員、もうかわいそうだよ~」
「そうだよ、デカシリ星人もこんなに苦しがってるし、もう許してあげようよ~」
 口々にデカシリ星人への攻撃を中止する訴えをあげてくる。
 無理もない、桂木先生の様子は子供たちから見ればどうみても苦しがっているようにしか見えないのだろう。
「もう止めようよ~」
「そうだそうだ~、菊丸隊員はやりすぎだ~」
 それまでの味方ぶりから一転して、一斉に菊丸非難を始める子供たち。中には菊丸を蹴りだす子供まで出てくる始末だ。
「こ、こら、やめないか、きみたち! ぼくは地球を守るために仕方なく‥」
 と、ここまで言ったところで菊丸の背中が総毛立つ。
「ふ~ん、仕方なく、なんだ~」
 聞き覚えのありすぎる声音が背後から聞こえている。
「そ、そうさ、し、仕方なく、だね、ぼくは悪い宇宙人を‥」
 菊丸が言葉に出来たのはここまでであった。
「なにやってるのっ、きくまる~~~~~っ!!!!」

「ご、ごめんなさ~~~~い」

 


 ようやく本来の役目を取り戻し、あらためて地球防衛隊の隊服を着込んだ桂木先生がマイクを片手に子供たちへと話し掛けている。
「さあ、みんな! 悪い怪獣をやっつけましょうっ!!」
 見るとヨタヨタと歩く小柄な怪獣に子供たちが群がって、思い思いの武器を使って攻撃を仕掛けていた。
 どうも武器の選定は桂木先生のようだったようで、凶悪なものが多かった。あれでは怪獣も大変だろう。
「わ、わああっ、そ、そんなもので殴られたら死んじゃうよ~っ」
「あら、地球の平和を守るためですもの、仕方ないわね」
 くぐもった声が怪獣から聞こえてくるが、地球防衛隊所属の桂木隊長の声はどこまでも冷たい。

 もちろん、同所属のいずみ隊員、千春隊員、リンダ隊員の反応も同様で怪獣が助かる見込みはないに等しいのであった。

まったく、キグルミを持ってきてみれば‥なにがデカシリ星人よ! 桂木先生にあんなことしてっ! 子供たちに退治されて少しは反省しなさい!!

満足度に応じて星を付けて下さると励みになります。
1 Star2 Stars3 Stars4 Stars5 Stars (1 votes, average: 2.00 out of 5)

Loading...

コメント