「菊丸流腹話術!? の巻」

みなみ小説投稿作品
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みなさんこんにちは、原田いずみです。今日は桂木先生と菊丸くんとで学校近くの児童館に来ています

 菊丸の住む町では毎年5月、ゴールデンウイークの1日を利用して小学生と未就学児とその保護者を対象とした地域の交流会が行われている。

 催し物は絵本の朗読会や、お菓子がもらえるゲーム大会などである。
 今年は腹話術師のおじさんが来てくれるということでみんな楽しみにしているようだ。
 菊丸たちはボランティアでこの行事を手伝うことになったのである。
 いずみと菊丸は動きやすいように学校指定のジャージを着ている。
 菊丸はジャージの袖を肘までまくりあげ、胸のファスナーを全開にし、中のTシャツをのぞかせている。
 一方いずみは胸のファスナーを首まで上げ、同じ学校指定のジャージでも清楚な着こなしだ。
 一行が建物内に入ると参加者の中から小さなどよめきが起きた。
 目を引いているのはもちろん原田いずみのほうだ。
 一見、アイドルと見間違いそうなほどの美少女のいずみは髪の左サイドをまとめたいつもの髪型に、白い玉が2つ付いた髪飾りをしている。
 ジャージのファスナーを首まで上げているとはいえFカップのバストは隠すことはできず、ジャージの上からでもツンと前へ突き出しているのがわかる。
 ウェストはキュッとくびれ、そこから形のいいお尻、すらりと伸びた脚がジャージのズボンに包まれている。
 うっとりと見つめていた参加者の父親や施設の職員たちはよだれが垂れそうになるのをグッとこらえた。
 なにしろ相手はまだ、うら若き高校生なのである。
 テレビに出ている女性有名人でいうと橋本環奈や広瀬すずと同い年だ。
 変な感情を抱いてはいけない。
 その反動のためか続いて入ってきた引率教師の桂木慶子には遠慮なく感嘆の声があげられた。
 桂木も菊丸達にならいジャージ姿だが教師には指定のジャージはなく市販のランニング用ジャージだ。
 昨今のランニングブームの影響で女性用のジャージはファッショナブルなものが多く女性の体型をより扇情的に演出している。
 上着はアンダーバストを詰めたデザインになっているため87㎝の胸は強調され、歩くたびにフルン、と揺れる。
 ウェストは細くくびれ、ズボンのサイドラインはメッシュ素材になっており太ももからふくらはぎまでの肌が透けて見えている。
 通気性のためとは謳っているがメーカー側の狙いはそれだけではないはずだ。
 目元に泣きボクロのあるこの美人教師に対し口々に「講談高校の先生はきれいだなあ」などと呟いている。
 年齢が24歳だとわかると父親たちばかりでなく参加者の母親たちも加わり「それじゃあ元AKB48の前田敦子と一緒だ」とか「現役なら柏木由紀だよ」だとか、グラビアアイドルの篠崎愛やら岡本玲。モデルの山本美月と同い年だ、などと次々と同年代のタレントの名前を出しては盛り上がっている。

 まさかこの注目を集めている二人の、美少女と美人女教師を毎日のように、胸も、お尻も、身体の隅々まで、おもちゃにし、破廉恥きわまりない調教をほどこしているのが、そばにいるチビで短足なこの男、明智菊丸だとは誰一人知る由もないだろう。

 3人がステージ裏へ案内されると腹話術師のおじいさんが人形の調整をしていた。
 この道40年のベテランで子供たちの笑顔がなによりの報酬だという。
 人形は木製で特注品のため値段は50万円もするそうだ。
 菊丸は興味津々でおじいさんに「腹話術は難しいですか?」と聞くと気のいいおじいさんは「ためしに遊んでごらん」と人形を貸してくれた。
 早速いつものいたずら心に火がついた菊丸は、いずみのジャージのファスナーを人形の口を使って下げた。
 たちまち白いTシャツに覆われたFカップのバストがプルンと飛び出した。
 菊丸は「ママーおっぱい飲ませてー」と人形の顔をいずみのTシャツの胸に押し当てた。
「キャー何するのよー!」
 とっさにいずみの手のひらが菊丸めがけて振り下ろされたが、はたかれたのは菊丸の頬ではなかった。
 張り手がとらえたのは人形の頭部だった。
 根元からボキリと折れた腹話術人形の頭は壁に当たり木目に沿って二つに割れた。
 絶叫とともに気を失うおじいさん。
「おじいさん大丈夫ですか!?」桂木慶子がかけ寄るが反応がない。
 おじいさんの返事の代わりに場内アナウンスが流れた。
「みなさまお待たせしましたー! それではこれより腹話術師のおじさんの登場でーす」
 いずみは慌てて菊丸を見た。
「どうしよう菊丸くん!」
「こうなったのはいずみちゃんのせいだからね!」
「あーん! 私が責任とればいいんでしょ!?」

 拍手と共に登場したのは、車つきの事務用の椅子に腰かけ、首から下を寝具のシーツに巻かれたいずみを横向きに膝の上に乗せ右手で背中を抱えた菊丸の姿だった。
「それじゃあいずみちゃん、ぼくのいう通りにやるんだよ」
「き、菊丸くん! 私が腹話術人形になるのはいいんだけど……」
「ん?」
 菊丸は、とぼけた顔でいずみを見る。
「どうしてハダカにされなきゃいけないのよーっ!」
 いずみの首から下のシーツの中は、パンティ1枚のみ着用を許されただけのほぼ全裸だった。
 恥ずかしさで顔を真っ赤に染めている。
 その顔の口元。口角の両端から黒い線がひとスジずつ、あごに向かって伸びている。
 登場する直前、菊丸はいずみのあごを片手でむんずと掴むと油性マジックでいずみの口に腹話術人形特有のスジを描いたのだ。
「動いちゃダメだよ」と言われたいずみのくちびるは不安でプルプルと震えた。
 さらに気絶した腹話術師のおじいさんを救護室に運んだとき拝借してきたベッドシーツを広げるといずみに命令を下した。
「いずみちゃんジャージを脱いで!」
「ハ、ハイッ!」
 動きやすさのためだろうと解釈し、いずみは素直に従った。
 だがそのあと「Tシャツとブラジャーも!」と続けられるとさすがに抵抗した。
 だが菊丸に「協力するっていったでしょ!? 時間がないんだから早く!」
 そうせかされると冷静な判断力を失いいつもの菊丸のペースに巻き込まれる。
 いずみが観念しブラを外して上半身はだかになったことを確認すると、シーツを首に巻きつけ後ろを洗濯バサミで3か所とめた。
「てるてるぼうずみたい~」
 いずみが『腹おどり』のときのように人前でハダカをさらすわけじゃないと知り安心して気を抜いた瞬間だった。
 菊丸はいずみの後ろに素早くまわるとシーツの合わせ目から手を入れ、ジャージのズボンを勢いよく引き下ろした。
 悲鳴をあげる間もなくパンティ1枚の姿となったいずみは首からシーツに覆われただけの姿で、菊丸の膝の上に座らされ公衆の面前に晒されることとなったのである。

 拍手に迎えられるふたり。
「こんにちはー菊丸でーす! ワタシハ、イズミチャンデース!」
 菊丸は上手に自分の声色と裏声を使い分け、一人二役を演じた。
 だがいずみはどうしたらよいのかわからないようだ。
「ちょっといずみちゃん! ちゃんと腹話術人形のように口を動かしてくれなきゃダメじゃないか」
「そ、そんなこと言ったって私にできるわけがないじゃない!」
「そう言うと思ったよ」
 言うが早いか菊丸はいずみの左の胸をもんだ。
「あっ!」
「そうそう。ぼくが左のおっぱいをもんだら口をあけるんだよ。そして……」
 続いて右の胸を揉みしだく。
「ん!」
「そう、じょうずじょうず。右をもんだら口を閉じる。いいね」
「何を言ってるのよ、こんなことしてただで済むと…」
「それじゃあ始めるよ」
 いずみの抗議には耳をかさず腹話術を開始してしまった。
「いや~いい天気だね~いずみちゃん。 ソウダネー!」
 菊丸はセリフに合わせていずみの胸を交互に揉む。
「あ、ん、あ、ん、ああっ」
 たまらずいずみは口をパクパクと動かした。
 シーツの下での行為に気づいていない会場は笑いと拍手に包まれる。
「ゴールデンウィークナノニ コンナトコキテ ミンナ ヒマナノー?」
 左、右、左、右、とモミモミされるいずみのオッパイ。
(ああん、いやあ)
「いずみちゃんたら失礼だよ! せっかく来てくれたお客さんにそんなこと言っちゃあ」
「コチラカラ ベッピンサンベッピンサン ヒトツトバシテ…ブス! ブス! ブス!」
 セリフに合わせてモミモミモミモミされ、口をパクパクさせるいずみ。
「わははははははは!」 菊丸の客いじりに会場は大爆笑に包まれている。
 だがいずみはセリフのたびに胸を揉まれているのである。
(か、感じちゃう…)
 眼はトロンとし、口はしまりが無くなってきた。
(いずみちゃん、感じてきて集中力がなくなってきたな、子供たちのための大事なイベントの最中だというのにけしからん! お仕置きしないと)
 菊丸は指先を胸の先端の方へ移動させると、乳輪を外側から中心に向かってくすぐりはじめた。
「あ…いやあ…」ビクンと反応をみせるいずみ。
 とたんに乳輪は血液が集まりプクっと盛り上がってきた。
 今度は指先を乳首の真ん中のくぼみに押し当てクリクリともてあそぶ。
「いやあん…」
 日ごろからよく躾けられた乳首はそれだけで十分に反応し、充血した乳首は真ん中のくぼみを押し上げると見事な勃起乳首となった。

 シーツに隠れているとはいえ公衆の面前での勃起乳首調教がはじまる。
 ピーンと張った乳首をセリフに合わせてギュッツギュッツと交互につままれる。それを表情に出さず耐えなければならない。
 菊丸は巧みにふたつの声音を使い分け漫才を進めている。
 はじめは耐えていたいずみだったが敏感に開発された乳首は意思とは裏腹に少女の身体をビクンッビクンと揺さぶり出した。
「あれ? もしかして感じてるの? ボクは腹話術をきちんとやるためにこうやって口を動かすタイミングを教えてるだけなんだからね?」
「わ、分かってるわよ! アン」
 いずみは必死に腹話術人形になりきり菊丸の調教に耐えているつもりだが、ついつい眉間にしわが寄り、眉はハの字に下がってしまう。
(いずみちゃん、うそばっかり、本当は感じてるくせに素直じゃないんだから。ようしこうなったら少し激しくしちゃうぞ!)
 ついに腹話術のセリフと関係なくぼっ起をしごきだした。
 ゴシゴシとこすられる美少女の勃起乳首。
「ああっそれはダメ!」
「なにがダメなの?」
「うく…くううう!」
 ゴシゴシ…ゴシゴシ…ゴシゴシ……。
「あ、頭がかすんできちゃう…」
 乳首攻めに頭をイヤイヤさせて抵抗するいずみを見て菊丸は
「ようしこれでどうだ!」とばかりにいずみの開花間近の勃起乳首を2ついっぺんにはげしくつまみあげた。
 しごかれるふたつの乳首に下唇をかみしめ押し寄せる快感に耐えていたいずみだったがついに白い双丘の蕾は無残に開いてしまった。
「ひいいいいいいい!」
 日ごろから淫らなメス乳首に開発され、敏感になっているサクランボの持ち主は未だいたいけな16歳なのである。
 発育途上の美少女にこの攻めは少々酷だった。
 乳首からの刺激はたわわなFカップの乳房の中心を通り脊髄へたどり着くと首から頭の頂上に達しスパークした。
 頭が冷たくなり視界が真っ白になった。
 焦点の合わない両のまなこは空を見据え、口からは舌べろとヨダレを垂らすとのけぞったまま激しく痙攣した。
 ビクン ビクン ビクン ビクン!
 気を失っていたのは3秒にも満たなかったであろうがこの失態は乙女の自尊心を打ち砕くには十分な時間だった。
「あれえ? いずみちゃんもしかして…乳首ごときで?」
 客に聴こえない程度のひそひそ話で問い詰められる。
「そ……そんなわけないでしょ!」と涙目で否定する。
 認めたくなかったうえに実のところ経験もないのではっきりそれとも言い切れない。
 こんなだらしのない顔をを晒すくらいならまだ顔を隠して胸をさらけだし腹踊りをするほうがましだった。
 客席ではビデオカメラやスマホのカメラがあちらこちらから自分を舐めまわしている。
 みじめさと怒りがないまぜになった感情が沸き上がり蜜壺に姫蜜をあふれさせた。
 だが、意外なことに客席からは爆笑が発せられた。
 どうやら直前の菊丸のセリフといずみの反応が上手くギャグとしてかみ合ったようだ。
「いずみちゃんウケたよ。次はボクが“ビックリシター!”って言ったら首を上に伸ばしてね」
「く、首を?」
「そう、腹話術でよくあるでしょ? 合図はこれね!」
 菊丸は左手を乳首から離すとパンティの前部分をつかみあげ勢いよく食い込ませた。
 同時に人形イズミチャンの声音で「ビックリシター!」と叫ぶ。
「あうっ!!!!!!!」
 首をのばす腹話術人形イズミチャンに菊丸の「ビックリシター!」のセリフがかみ合い、会場はさらなる笑に包まれる。
 新しい技を習得した『菊丸腹話術一座』は菊丸の話術と左右乳首に食い込みパンティ芸によりさらに深みを増して行った。
 菊丸は食い込ませたパンティをリズミカルに操る
「ア…アアン! いやん! ヤン! ヤン! はん!」
 パンティの刺激によって蜜壺のワレメはさらに姫蜜をたくわえ滑りを良くしている。
(ああ、頭がおかしくなっちゃう…)
 そこへ菊丸が新たな提案をする。
「いずみちゃん、首をのばす合図があったら首を縮める合図もつくらなきゃね♪」
「は…はい…?」
「両手でお尻を広げて!」
「あっ…ハ・ハイッ!」
 意識が朦朧としていたため反射的に言いなりになり腰を浮かせると両手で自らのヒップを左右に開いてしまった。
 すかさず菊丸の右手がパンティの後ろから侵入してきて人差し指がお尻の穴に突き刺さった。
「えっ!? あっ、そんな! いやあ! そういうことだったのお!?」
「今さら気づいても遅い遅い♪」
 指は徐々に肛門にすべり込んでいく。
「うっくうう」
 いずみは酸っぱいものでも食べたかのように目をつぶると肛門を絞めて抵抗するが、前方からパンティ攻撃を受けると力がゆるんでしまう。
 そこでパンティをおさえ、食い込みからの抵抗を試みたが菊丸とのパンティの引っ張り合いになりついにはパンティはちぎれてしまった。
 お気に入りの下着が台無しになった残念な気持ちより、食い込みパンティ攻撃から解放されたことにほっとするいずみだったが菊丸は新たな攻めに転じる。
 横座りさせていた状態から両ひざを下から器用にいずみの太ももの間に入れると内側からいずみの肢を開き、左手の人差し指を秘蜜の泉の湧くスリットに滑り込ませた。
「あぐっ!!!」
 強烈な快感が16歳の美少女の全身を駆け抜け、気を失いそうになる。
「いずみちゃんの宝物はどこかな~♪」
 指先は“聖なる泉”の手前にプックリと膨らむ突起物を探り当てた。
「あっ……いやあ! どこ触ってるの…あん」
「あのね、いずみちゃん! ボクはあくまでも腹話術のためにやってるんだからね!」
「そ、そんな…こと…言って…触りたい…だけのくせにいいあああん」
 包皮につつまれた突起物をクリクリと確かめると薬指も使い皮をむいた。
 プリッとみずみずしい真珠が顔をだす。
「お宝発見―!」
 そこを、待ち構えていた中指が、プルプルとはじきだした。
 たまらず腰を引いて逃れようとするが、そせいで後方の注意がおろそかになり、お尻の指を深く迎え入れてしまうはめになった。
「いずみちゃんお尻の指、第二関節まで入ったよ」
「ぐひいい」目に涙を浮かべるいずみ。
 お尻を持ち上げようとしても急所の姫めしべを突かれると負けてしまう。
 そうやって前、後ろ、前、後ろ、と攻防を繰り返すうちに心は折れ、快感に身をゆだねるように菊丸の突き立った指に観念してお尻をしずめてしまった。
「根元までぜんぶ入ったね」
「あふうう……」
 目からひとすじの涙が頬をつたうと白き衣の女神は吐息で敗北を宣言した。
 剥きだしにされた真珠の姫めしべをクニュクニュといじめられ、だらしなくほぐれきった肛門を指でかき回される。
「いやいやいやあ…」
 口ではいじらしくイヤイヤをしていてもお尻はふりふりと嬉し泪を垂らしおねだりしてしまう。
「あああ…もうダメ! お尻…オシリが…とろけちゃうう」
「ひひひ、いずみちゃん、もうグロッキーかな?」
 菊丸は腹話術操作という名目のマゾ奴隷調教の手を休めない。
「あん…それ以上…いじめないで…」
「いじめるってどこを?」
「お…おしり…」
「おしりの何?」
「お…おしりの…アン! それ以上言わせないで…」
「ちゃんと言わないとわからないでしょ?」
「おしりの…穴…」
「お尻の穴を?」
「お尻の穴を…これ以上…いじめないでぇ…」
 菊丸はさらにいずみのお尻の穴をほじくる
「これ以上お尻をいじられるとどうなるの?」
「ああん、これ以上されると…狂っちゃう…くるって…戻れなくなっちゃうう…もっと、もっと…して欲しくなっちゃう」
 強がっていても事あるごとに菊丸によって女であることを思い知らされてしまう。
「いずみちゃん指、気持ちいい?」
 悔しくて切なくて、なのに自分の身体を抑えきれないみじめさがいずみを襲い、心とは裏腹に口はヨダレを垂らしながらおねだりのことばを吐いた。
「ああん、指もいいけど…指よりももっと…もっと太くて…おっきいもの…欲し…」
(ああダメ、それ以上言っちゃダメ! …でもお、でもおおおおおおおおお!)
 菊丸が仕上げとばかりに真珠の姫めしべをつまみ美少女アナルを深く突いたときだった。
「ああああああああああああーっ」
 頭が真っ白になり、意識が遠のいて行くのを感じた。

 いずみは夢の中で一面の花畑に立ち尽くしていた。
 一糸まとわぬオールヌードのいずみは、髪の短いボブヘアーの頃に戻っていた。
 大きな柱時計が地面から生えていて針が逆に回っている。
 はだかの身体は細くなり胸もお尻も小さくなり中学生のいずみへと変化する。
 時間の逆行は進み小学校低学年にまで戻った。
 はだかの天使いずみは春の風に股間のスリットを撫でられ尿意をもよおす。
 キョロキョロと辺りを見回すと花畑へしゃがみこんだ。
 オシッコの出口を何かがくすぐる。
 地面から生えているねこじゃらしだ。
 いずみは身体を前後に揺らすとねこじゃらしの感触を股間のタテスジに味わった。
 身体がブルブルッと震え放尿を開始する…。
 『いずみさん!』
 唐突に何者かの思念波をキャッチし、我に返った。
 通常いずみは読心術をつかうときは、能動的にターゲットの心の周波数を割り出し自らの脳に同期させて読み取る。
 そのため受動的に他人の思考が侵入してくることはない。でなければ日常生活で空中を無数に飛び交う思念波をいちいち受け取ってしまい疲弊してしまうからだ。
 幼い頃からそうやって余計な情報をシャットアウトするクセは身についている。
 だか強力な思考はその範疇にはない。
 例えば『憎悪』だ、例えば『羨望』だ。
 この児童館に入った瞬間キャッチした大人たちの『橋本環奈と同い年だ、広瀬すずと…』といったたぐいのそれは『欲望』にカテゴライズされていた。
 そして今キャッチしたハートは『嫉妬』に近いものだった。
 いずみの脳は思念波を解析し頭の中に感知像を結んだ。
 像は人の形を形成する。
 桂木慶子だった。
(桂木先生!?)
 いずみは首をひねり舞台そでを見た。慶子が幕の影からこちらを視ている。
「いずみさん…きっとあのシーツの下で、ハア、ハア、菊丸くんに…女の喜びを、教わっているのね…」
 桂木先生の心をキャッチしていなければ危うく菊丸の膝の上で失禁するところだった。それを阻止させてくれたことに関しては感謝せざるをえない、だが言い分は心外だった。
「いずみさん……菊丸くんに女の喜びを教えてもらっている」
 いずみの様子に菊丸も気がつき、視線の先を追い慶子をとらえた。
「えっ! 桂木先生…なにしてるの!?」
 菊丸が驚いたのも無理はない。
 慶子は幕の影から菊丸たちを見ながら、ボールペンの先で自らのバストを突いていたのである。
「菊丸くんにきっと、こんなふうに」
 87センチのバストが形が崩れるほどボールペンを押し付けている。
 ところかまわずランダムに押し付けたかと思うと時々トップの部分をクリクリとペン先でこねくり回し身体をビクビクビクッと震えさせている。
 また、もう一方の手には今日の進行表の書かれた用紙をはさんだA4サイズのクリップボードが握られていたが、それを股間のワレメにこすりつけていた。
 クリップボードをはさみながら溢れるヨダレでジャージの股間にシミを作るのもはばからず。
「いずみさん…あんなに嬉しそうな表情をして…」と、仲間外れにされた寂しい身体を慰めている。
 いずみの頭に血が上った
「そ、そんなわけないでしょーー!」
 勝気な美少女ヒロインの復活である。
 勢いよく両脚に力を込めると菊丸の毒牙から逃れるため起ちあがった。
 ウェスト部分に残っていたパンティの生地はビリビリと破れ、お尻の穴からはジュポッと音を立てて指が抜けた。
「あうっっっ!!」
 いずみは甘くみていた。尻から指が引き抜かれるときの快感のすさまじさを。
 よろめいた身体は前につんのめり、首から下げたシーツを足で踏んでしまった。
 背中の洗濯バサミはバチバチとはずれ、足元にずり落ちる。
 ステージの上、すっぱだかのいずみが呆然と立ち尽くす。
 その直後肛門の快感が脊髄から全身に伝わり腰を抜かした。
(もしこのまま尻もちをついたら観衆に大切な部分をご開帳しっちゃう)
 かすむ意識のなか後ろ手に手をつくのが精一杯だった。
 だが結果はたいして変わらなかった。
 いずみはまるで穴のあいた手漕ぎボートの浸水をくい止めようとでもしているかの様な格好になった。
 ひざを開いて客席に突き出した格好で。後ろ手に両手を床につき。腰を浮かせている。一糸まとわぬ姿で。
「こ、これはなかなか大胆な演出ですな…」
 参加者の保護者たち、とくに父親の方は思わぬハプニングに嬉しそうにカメラのシャッターをきりビデオを回し続けている。なかには前をかがめている者までいる。
 だがお母さん方はちがった反応をみせる。
「ねえ、これ大丈夫なの?」
「それに、なんだかあの子…うっとりしてない?」
「やだ…もしかして、見られて感じてるの?」
「それじゃあ変態じゃない」
 ざわめく会場だが客席前列のちびっ子たちは何が起きているのかわからない。
 幼稚園や保育園の未就学児から小学校低学年くらいまでが対象のイベントなので、この会場に小学校高学年の男子がいなかったことは彼らにとってむしろ幸運なことであった。彼らとは高学年男子のことである。
 思春期の男子が目撃してしまっていたらこの光景は彼らの脳裏に焼き付き一生のトラウマを植え付けたであろう。

「ご…ご開帳…しちゃった……」
 乙女の最後の砦ともいえる恥ずかしい割れ目を人目に晒してしまったことに絶望し羞恥心で頬のわきがレモンをかじったときのように痛んだ。
 頭には電気が走り肛門攻めの余波と重なった。
「ああああああああああああっ!!」
 薄れゆく意識のなか渾身の力をふりしぼり尿道を絞め失禁の事態はかろうじて回避したいずみだったが、ビクビクビクーッ! と激しく痙攣すると何も考えられなくなった。

「イテテテテテー!」
 ステージ裏では菊丸がロープでグルグル巻きにされ幕の横に吊るされている。
「さあこれからどんなお仕置きをしようかしら!」
 すっかりいつもの元気をとり戻したいずみはノーパンではあるがジャージ姿に戻っている。
 菊丸がとっちめられるいつもの幕引きの場面である。
 だが、今回だけは事情が違った。
 進行係の女性が近寄ると「あの…実は」と、声をかけてきた。
「今日の腹話術。午後の部もあるのですが…」
 菊丸はロープに吊るされたままいずみを見る。
「私はもう絶対に人形役なんかやりませんからね!」
 菊丸は桂木慶子を見る。
「きくまるー! 先生がやってくれるわけないでしょ! 先生、帰りましょう!」
 いずみは菊丸を放り出しその場をあとにしようとするが、教師桂木慶子はうつむいたまま動かない。
「先生…まさかやりたいの?」菊丸がたずねると、「ま、まさか私は無理ですよ! 難しそうで、あはは…」と否定する。
 だが顔を真っ赤にして胸の高鳴りを隠せないようだ。
 その様子を見て菊丸はニヤリとした。
「はい! 午後の部もお引き受けします!」
 勝手に決めてしまった。そして「先生、引き受けてくれるね?」と菊丸に言われると慶子は小さくコクンとうなずいた。


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