冬の澄んだ空気が心地よいある日のこと。
元気いっぱいの女子高生・**原田いずみ**は、同級生の女の子たちと一泊二日のスケート小旅行へとやってきていました。
引率するのは、女子生徒たちから「かっこいい!」「モテモテ!」と絶大な人気を誇る若き教師・**松山先生**。しかし、女子ばかりのこの華やかな旅行に、なぜか男子生徒がたった一人だけついてきていました。彼の名は**明智菊丸**。いずみに気がある菊丸は、下心を隠せずニヤニヤしながら同行していたのです。現地に到着すると、部屋割りの都合で、いずみだけが他の女子たちとは離れた「一番奥の部屋」に一人で泊まることになってしまいます。心細そうにするいずみを見て、菊丸は「いいことを聞いちゃった」と不敵な笑みを浮かべるのでした。
#### **うごめく下心と「心の声」**
重井沢スケートセンターのリンクに繰り出した一同。
松山先生が華麗に滑りながら女子生徒たちのハートを掴む中、菊丸は「ケチつけてひがんでる」と女子たちに呆れられながらも、先生に嫉妬の視線を向けます。
実は、人の心の声を聞くことができる超能力(?)を持ついずみは、ちょっと菊丸の頭の中を覗いてみることにしました。すると、菊丸の脳内では「自分が先生になって、女子生徒たちを並べて身体測定(バスト測定)をする」という、実によこしまな妄想が炸裂していました。
呆れ返るいずみ。さらに菊丸は、実はスケートが全く滑れず、リンクで無様に転んではいずみに泣きつき、強引に手を繋いでもらって鼻の下を伸ばす始末。周囲から「あらいずみったら、手なんか繋いじゃって!」と冷やかされると、いずみは顔を真っ赤にして否定します。それを見た松山先生は、優しく「ぼく自身、男女交際には理解がある方だから気にしないで」と微笑みますが、いずみが先生の心の声を覗くと、そこには恐ろしい本音が隠されていました。
> *「せっかく上玉の女の子(いずみ)を連れてきたのに、菊丸のアホに取られてたまるか! そのためにわざわざ一人部屋にさせたんだぞ!」*
松山先生は、今夜いずみの部屋へ「夜ばい」をかけようと企んでいたのです。
#### **仕掛けられた罠**
夕食の時間、先生の恐るべき計画を知ってしまったいずみは、危機感を募らせます。一人で寝るのが恐ろしくなった彼女は、食事中にこっそり菊丸に助けを求めました。
「ちょっと心細いの。だから今夜、いっしょに……寝てくれないかなあ」
そんな夢のようなお誘いに、菊丸の頭は一瞬でピンク色に染まります。「大船に乗ったつもりで任せて!」と快諾した菊丸は、お風呂に入って身を清め、準備万端で深夜の就寝時間を待ち望むのでした。
#### **暗闇の遭遇、そして悲劇へ**
深夜、いずみの泊まる一番奥の暗い部屋。
そこへ、静かに忍び寄る一つの人影がありました。
お風呂上がりの石鹸の香りを漂わせ、布団へと潜り込んだその人物は、暗闇の中で「いずみちゃん……」と、もじもじしている相手にそっと触れます。「わりと骨っぽい手だな……」
「意外と胸がペッタンコだな……」暗闇の中、胸をときめかせながら相手の衣服を脱がせようとしたその瞬間、手が触れたのは──なんと「チクチクするアゴのヒゲ」でした。
「あ、ごめん。気になる? 剃り忘れちゃって……」
聞こえてきたのは、いずみのかわいい声ではなく、図太い男の声。
驚いて部屋の明かりを点けると、そこにあったのは、暗闇の中で激しく抱き合っていた**松山先生**と**菊丸**の姿でした!
実は、いずみは事前に布団の中に別の枕を仕込み、いずみを狙って夜這いをかけてきた松山先生と、いずみを守る(あるいは下心でやってきた)菊丸の二人が、暗闇の中で鉢合わせるように罠を張っていたのです。「せ、先生!!」
「き、菊丸!!」お互いの正体を知って絶叫する男二人。そこへ、部屋の入り口からいずみが冷ややかな視線を投げかけます。
「あーら、何してるの? 二人とも」
言い訳の立たない二人は、真っ赤になって「む、夢遊病だ!」「お互い様だ!」と責任を擦り付け合うしかありませんでした。
—
翌朝、疲れ果ててヨロヨロと帰路につく松山先生と菊丸の姿がありました。
「早くしないと電車に乗り遅れちゃうわよ!」と、朝から元気いっぱいのいずみは、自業自得な男たちを眺めながら、「菊丸くんには、ちょっとかわいそうだったかな?」と、ちょっぴり小悪魔な笑みを浮かべるのでした。
感想
冷静に考えると菊丸はばっちりを受けた格好。
松山先生は完全に犯罪者ですが。解雇案件です。
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