ハートキャッチいずみちゃん SS_52_3

オマケ小説管理人作品
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「ううん、悩ましい‥」
 しばし腕を組み顎に手をやり渋面を作って悩んでいた菊丸。うんうんと唸りながら美しい女教師、勝気な同級生、ヤンキーガールと視線を渡らせ、止まった先は。
「えへへ、やっぱり久しぶりの千春ちゃんですかなあ♪」
 ニマリと笑みを浮かべ、ここのところ手こずりがちな女教師や同級生、後輩にかまけて放っておいた少女の布団へと潜り込む。
「おじゃましま~す。おほ、可愛い下着ですなあ」
 ネグリジェ姿の同級生の可愛らしいフリルリボンの下着に相好を崩し、しばしの鑑賞会。が、近づきすぎたせいで鼻息がかかったのか「う、ぅ‥ん」と小さく吐息を漏らされ、起こしてしまったかと肩をビクリと震わせる。
「‥び、びっくりしたぁ。千春ちゃんは敏感すぎるからなあ」
 ジッと様子を伺い、まだ起きる様子のない千春に胸を撫で下ろしつつ、まだ高校生の身で大人顔負けの感度を誇る同級生に、それならばとへそ下までのネグリジェの裾を捲って、触れるか触れないかの微妙な指さばきで下着の縁をスーッとなぞってゆく。
「ぁ‥」
 また小さく口を開き、声を漏らすのを耳にして「これでも感じちゃうんですなあ」と感嘆しつつも満足げに指を動かし続ける。
「ん、ぁ、あ。あん」
 下着の縁に這わせた指が徐々に際どい辺りへ近づくと、少女は頬を上気させ眉を顰めつつ鼻にかかった息を漏らしては小さく全身を震わせていく。
 菊丸も菊丸でこの繊細な注意を必要とする作業に熱中し始め、縁から表面へと移動して三角地帯の頂点を指先のほんの先で上下に撫でては「あ、いや‥ぁ‥ン」と身動ぎする同級生の様子が面白くてならなくなっている。
「う~む。これでまだ17歳ってんだから成長したらどうなっちゃうんでしょ♪」
 某女教師の顔が浮かぶが、さすがにあれほどのビッチには、いやいや、などと勝手な心配をしつつ布団の中にこもり出した甘い体臭にスンスンと鼻を鳴らすのである。
「それでは、そろそろ本格的に楽しませてもらいますか♪」
 準備は出来たと美少女の太腿を抱え、肩に担ぎ上げるとその最奥へと迷わず顔を突っ込む菊丸。
「千春ちゃ~ん、起きてますか~♪」
 目の前の薄布へと口を付けてのご挨拶だ。
「うっ、んん、っ」
 ビリビリと伝わる振動に千春の細身の身体が身動ぎし、小さく呻くもまだ起きる様子はないようだ。
(うぷぷ、思った通り夢見心地になってますなあ♪)
 起こさないよう刺激を重ねつつ、夢見がちな少女をそのまま深い夢の底に沈めるのに成功したのにニンマリと笑みを浮かべる。菊丸流マッサージ催眠版といったところだ。
 調子に乗った菊丸はそのまま口を密着させてヴヴヴと振動を与え続けてゆく。
「あ、あん、だめぇ」
 眉を寄せ、頬を上気させながら美貌を右に左に振りつつ夢の中の千春は駄目、駄目と繰り返している。
 いつの間にかスラリとした太腿が菊丸の頭を挟み込み、刺激を受けるたびギュッと強く押さえつけるのが堪らないご褒美である。
「あ、あ、あ‥」
 上唇がめくれ、白い真珠の歯並びを見せて舌っ足らずの喘ぎを溢し、額にはうっすらと汗が浮かび始める。
(でへ。だいぶ感じ始めてきましたよ~♪)
 薄布に押し付けた鼻に届く少女の匂いも段々と濃密なものに変わり始め、うっすらと染みが浮かびだす。布団の中、二人の体温で蒸れて汗を掻き始めたのだ。
 その汗を吸いあげるように舌を差し出し、薄布へと這わし始める。
「ん‥ぁ、は‥ぁ‥っん‥だ、めえ‥」
 その舌の動きにクラスでもいずみ、リンダと人気を分かつ美貌を赤らめ、艶めかしい吐息を漏らしてはピクンと小さく震えている。
(おやおや、千春ちゃんも汗が多いですなあ)
 段々とパンティから染み出す汗の量が増してゆくのを舌先で感じて、しかたがないなあと困り顔の菊丸だ。
 そうしていかにも仕方なくといった感じで口を窄めて溢れ始める汗を啜ってゆくのだ。
「あっ、あ、あン!」
 じゅるじゅると音の聞こえそうな吸引の刺激に、少女は舌っ足らずに声を上げ茶色の巻き毛を揺らし身悶えを繰り返すのをそっと顔を上げ確認する。
 ネグリジェからもわかるほど二つの膨らみの頂はピンと尖りきって、すでに美少女が興奮を隠せないくなっているのがわかる。なによりその膨らみの向こうで眠っているのに、眉根を寄せ小さく口を開いて綺麗な歯並びと唾液にまみれた舌を覗かせる表情の愛らしさが堪らない。
(うっとりしちゃって♪ 可愛いなあ千春ちゃん)
 夢現の中でしっかり感じている同級生の感受性の高さに頬を緩める菊丸。これがいずみや桂木先生なら今頃はお仕置きまっしぐらというところだが、こうしたことに弱い千春は無意識に行為を受け入れるのである。
 事実、うっすらと汗ばむ太腿は菊丸の頭を離すまいとするかのように閉じる力を増し、背中に回る足首はしっかりと左右を絡ませ閂状態を保持し続けている。
 期待に応えようと菊丸の舌の動きはますますねちっこく薄布越しに汗を掻き出し、それを啜る吸引も増してズゾゾと音を立てるたび「あん、いやぁん」と少女の可愛い声が耳に届く。
 気を良くした菊丸の舌が軽快に動き、啜っても啜りきれない汗がパンティから零れて布団を汚してゆく。
「んっ、あ、‥っん、やン、だ、だめぇ‥っ!」
 次第に美少女の腰がうねり始め、漏れる吐息も甘く喘ぐような声は粘り気さえ感じて、菊丸は慌てて腰の動きを留めようとしっかりと抱えこむ。
「あっ、あ、あ。いやん、やん、あ、ん‥きくまる、くぅ‥ん
 堪らないといった感じで千春の手が菊丸の頭へと伸び、髪の毛を掴んでくる。
(うひょひょ~。千春ちゃん、ぼくのこと夢に出してくれてるんだ♪)
 どうやら少女がそろそろ限界を迎えそうな雰囲気を察し、今度は重点的に弱点を探っての急所責めへと移行する。
「あっ! あ、あっ、あ‥っン! だ、だめっ、いや、いやっン!」
 薄い下着の上ではっきり主張を始めた真珠を布地越しに甘噛みし、そのコリコリとした感触を楽しむと、千春が苦しそうに呻きやめて、と掴んだ髪を引き千切らんばかりの勢いだ。
 もちろんそれで止まる菊丸ではない。コリコリした感触を楽しみつつも、舌先で突いたり、今度は口を離して指で摘まんでみたりと多彩な責めを加えて美少女を追いつめる。そして。
「あっ!」
 短くも鋭い叫びを放ち、抱えこまれた腰がガクンと大きく跳ね上がった。
 同級生の頭髪を引き千切って将来を不安にさせる音を響かせるとブルブルっと小刻みに全身を摩擦させ、菊丸の肩に担がれた両脚が激しく絡まり、爪先がキュッと閉じ合わさる。
(あいてて。ひどいなあ千春ちゃん。これは仕返しですよん♪)
 抜け落ちた頭髪の敵討ちとガクガクと摩擦し暴れる腰を押さえて、もう一度ぷっくり浮かぶ真珠を啄み、歯先でカリっと苛めてやる。
「~~~~~~~~~~っ」
 布団を跳ね除ける勢いで背を弓なりに反らし、またもブチブチと同級生の不安を増加させ、美少女は顔を真っ赤にして白い喉を見せて声にならない叫びを上げた。
 もし起きていればいずみたちが起きかねない声を上げていただろうが、眠りの中にいたのが幸いしたのだ。
 一分ほども小さく摩擦が続き、反り返っていた背中をようやく布団に預け、ハッハッと荒い息を繰り返す千春へと声をかける。
「でへ、おはよう、千春ちゃん♪」
「‥‥き、きくまる、くん‥?」
 いったいなにがどうなっているのか。なにもわからない千春を抱きしめ、耳に息を吹きかけ甘噛みしながら「新年あけましておめでとー♪」と囁き、唾液と汗で濡れるパンティを指でなぞり上げる。
「あ、あん、いやあん。な、なんで菊丸くんがここに‥?」
「えへへ。千春ちゃんに一番初めに新年の挨拶をしたくってさ」
「え?」
 答えにもなっていない答えを返すのだが、まだ意識が霞むところに下着越しに疼く場所を指先で刺激されながらの想い人からの特別な言葉に千春はポッと頬を赤らめる。
「わ、わたしだけ?」
 周囲を見回せばいずみもリンダも桂木先生も寝息を立て、起きている様子はなく菊丸は自分だけに挨拶に来たのが確認できる。
(菊丸くん、わたしを選んで‥
 事態に戸惑いながらも、独占欲の強い千春は親友二人やどうにも怪しい担任教師ではなく自分のところに来てくれたことに喜びを感じてしまう。そういう一途さに付け込むのがこの男である。控えめに言ってゴミクズであった。
「でへ、そう。千春ちゃんだけ菊丸式の新年の挨拶をしにきたんだよん♪」
「あ?! い、いやぁああんっ!」
 ビクンっと細身の体が強張る。菊丸が下着を掴むとそのままグイっと大事な場所に喰い込ませたのだ。
「ふふふ、どうやら寝ている間に汗を掻いてたみたいだし、ここは乾布摩擦で英気を養ってもらいましょう! そーれ!」
「あっ、あ――――――ッ!」
 前後から下着を掴まれ、喰い込んだ敏感すぎる場所をゴシゴシと摩擦され、千春は朱唇を開き悲鳴を上げる。
「なっ、なに‥を‥っ、あ、あん、あ、あ、いやん、いやあぁんっ!」
「菊丸式の挨拶はまずは相手の健康祈願に始まるのさ。そのためにはこうして‥」
「あ、あ、あっ!」
 ゴシゴシっと上下に擦られ。
「お次はこうしてっと」
「い、いやっ、だめぇっ!」
 次いで大事な場所へとパンティを喰い込まされ。
(あ、あ、頭のなか、霞んできちゃ‥ぅ)
 わけのわからない理屈で加えられた乾布摩擦に戸惑うも、その前に千春からは夢の出来事であった菊丸の悪戯でジンジンと疼くそこを刺激されて、千春は早くも菊丸の術中に嵌っていってしまう。
 思わずネグリジェ姿を乱し、同級生に抱きつくも乾布摩擦の刺激は止まらずスラリと伸びた美脚を菊丸の短い脚に絡ませ「あ、あん」と喘ぎ続ける。
(ほんと千春ちゃんって敏感なんだから♪)
 年が変わっても相変わらずの感受性の高さを確認し頬を緩めつつも、すでに必殺の域に達している乾布摩擦の手は緩めない。
 緩急織り交ぜ、汗を拭きつつ、さらに少女の最大の泣き所までしっかりヤスリ掛けする親切設計が売りの菊丸式新年乾布摩擦なのだ。
(も、もう、なになんだかわかんない‥っ、あ、あっ、き、きくまるく‥んっ!)
 寝ているところに忍び込まれ夢の中で無理やりに昇らされたかと思えば、起き抜けの乾布摩擦攻撃にただでさえ防御力皆無の少女の理性は陥落寸前に追い込まれていた。
「あんっ、あ、あ、ああぁんっ! も、もうだめぇ‥」
 思わず同級生へと腕を伸ばしギュッと抱きつき、愛らしく泣きじゃくる。
(声、出ちゃうんだけど、うーん、千春ちゃんはなあ‥)
 いつもならここで親切がましく口を塞いで声を上げるのを防いでやるのだが、どうにも千春へのキスは二の足を踏むというかトラウマが残っているというか。
 その逡巡が命取りであった。
 
「なにを‥」
「やってるのよ、あんたは~~~~~~~~~~~っ!」
 頭上に影が差し、怒りに震える声が耳に届いたかと思えば布団を剥がされ千春も引きはがされ、凄まじい痛みが頭部を襲う。
「ぎゃんっ?!」
 頭を押さえ仰ぎ見れば千春を保護する天敵同級生と拳を握り締め仁王立ちしている担任女教師。
「あ、あはは。ふ、二人ともおはよう」
「おはようじゃないわよっ! あんたなんでここにいるわけ?!」
「まさかと思ってたけどわたしがいるってのに堂々とよくもまぁ」
 親友を庇いつつ肩を怒らせるいずみに保護者兼教師の自分のいる部屋へと忍び込む大胆さに呆れ顔の桂木先生。
「今年は少々きつめのお仕置きが必要みたいね、いずみちゃん?」
「そうみたいですね、先生?」
 対菊丸同盟を結ぶ二人がニッコリと微笑みあうのを見て、菊丸がブルブルと小刻みに震え汗をだらだらと流す。
「あ、あの、お手柔らかに」
「問答無用!」
「この女の敵っ!」
「んぎゃああああああああああっ!」
 旅館を震わす雄叫びが響き「オウ、モウ朝デスカ?」と寝ぼけたリンダがようやく目を覚ますのだった。