今回はいずみちゃんの人気についての穿った見方を。
ハートキャッチ正ヒロインであるいずみちゃん。
その人気も正ヒロインに相応しく(まあ、実際の人気投票があったわけではないのですが)ネットなどで散見するにほぼ独走状態、仏契バトルハッカーズなヒロインであります。
では他のヒロインが彼女に劣るのか、というと、さてどうなのでしょう。
ここが難しいところで、そもそも他ヒロインはいずみと比較のしようがない、というのが管理人の感想です。
人気の差というのはイコールで他ゲストヒロインとの差異をどう認識するかだと思います。
外見だったり性格だったり、あるいは関係性だったり。
ハートキャッチはこの差異についてが、非常にわかりづらい。
外見、つまり容姿についてはゲストヒロイン総じて魅力的なのですが(描き分けが出来ていないというのはなし)これ以外の部分、性格的なところの描写がほとんど出来ていないんですね。
特にいずみが心を読める能力を持つことで、相手の心を読んだ際にそれを受けたいずみの内情が作中に顕わになることが多く、それが余計に他ヒロインとの差を生み出しています。
言ってしまえばいずみと菊丸の作劇を拡げるためにゲストヒロインがあるだけで、添え物扱いなんですね。
ゲスト以外のレギュラーヒロインである千春、リンダをしてすら表面的な性格はともかく、内情を示すような描写があまりありません。
例えば千春は華々しくいずみの旧友として登場し、菊丸に一目惚れするというキャラ付けを与えられましたが、いずみとの過去話があるわけでもなく、菊丸へもはっきりとした告白をしたわけでもなく(好意は明け透けでしたが)菊丸もまたあれだけ可愛い女の子に執着するのに、千春だけではなくリンダの好意に対して無頓着なまま。
要するにキャラ付けはされているんですが、掘り下げは行われていないのです。
これはいずみにも言えることで心を読める能力という特徴はあっても、これによるいずみ自身の感想はありません。
人の心を読むというのは普通に考えれば罪悪感を伴いそうなものですが、それもない。
ただいずみの視点で話が進むため、読者としてはいずみがどういった考えを持つ少女なのかがわかりやすく感情移入がしやすい。
さすがに千春くらい誌面を飾ったキャラになれば、他キャラとの対比も行われて、性格も際立ってはきますが。
例えば菊丸へのアピールでネグリジェを見せたりする積極性や、いずみに対するコンプレックスで胸を大きくしたがったりとか、リンダや家庭教師のさやかに見せる勝気さなど。
それも全て菊丸が絡んでいるのも千春の一途さを示す描写ではあります。
しかしこれは千春が例外で、ほとんどのヒロインはそうした想像しうる描写もありません。
早いうちに登場した菊丸のイトコの織田ひとみちゃんもイトコであるという特徴は与えられましたが、そこから菊丸の性格を知っていていずみに協調するだとか、あるいはいずみ以上に菊丸の扱いに慣れているだとか、そういった描写があればよかったのですが、これもなく。
あるいは唐突に登場した演劇部部長の森尾尚美ちゃん。
恐らくは先輩、なのだろうと思われますが、再登場では演劇部部長という肩書も年上だろう存在感もなく描かれました。
同じく中学生で小悪魔というこれ以上ないキャラ付けを与えられた水野ユキちゃんも初登場時こそその魅力で輝いていましたが、再登場では菊丸にも忘れられいているという扱いでせっかくの後輩キャラはそのまま消えてしまいました。
えー、ここで某先生の話をしてしまうと長くなってしまうので割愛しますが、彼女が準レギュラーと管理人が認識しているのは初登場時と以降のキャラ付けが基本変わっていない点です。
体面を気にして生徒を巻き込むといったほぼ唯一とも言える特性を持つことで、他ゲストヒロインとの差異を保ち続けたわけですね。(この気質はロッジ荒らしの中尾理恵ちゃんにもありましたが、彼女はそれこそ異質中の異質ヒロインでした)
いずみちゃんが人気なのはゲストヒロインにはなかった描き込みこそ、だったのではないかと思った次第。
ゲストヒロインで人気(ネットや当サイト)があるのがこうした際立った特徴を持ったゲストが多いのも(早瀬先生やユキちゃん)これを裏付けるのではないでしょうか。
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コメント
ゲストヒロインは一話だけで性格などのキャラが浅くしかわからないので人気面ではレギュラーにかなわないけど、インパクトでは早瀬先生は負けてないと思っています。だから再登場がなかったのが残念です。
一話限りでも早瀬先生やユキちゃん(中学生)のように読者に覚えめでたい登場のさせ方もあるんですよね。
矢継ぎ早に新しいゲストを登場させるよりは何度か登場させた方がいい、と思うのはハートキャッチファンだからで、月マガ読者はなんとなくエッチなキャラがいっぱいいた方がいいんでしょうかね。
うーん、もったいない。