最終回の話。
物語の区切りとして最終回というものがあります。
実際にはこの後も彼らの物語は続くのですが、読者に一つの区切りとしてそれは存在します。
で、基本的には物語冒頭に掲げられる主題に沿った形で締めくくられるのが最終回の在りようで、例えば幼馴染を甲子園に連れて行ったり、巨人の星がお星さまになったり(アニメの初期案では完全試合達成して死んでた。スポンサーや巨人の経営陣が怒ってお蔵入りしたけど)
エッチ漫画でもだいたいは納得のいく形で最終回を迎えています。
特に綺麗だったのがおじゃまユ~レイくんで、子供心にもなるほど! と膝を打った記憶があります。
ああも捻ったものでなくとも、透明人間ややるっきゃ騎士などのように想い人と結ばれたりという普通のハッピーエンドや、瞳ダイアリーやその気にさせてよのような人助けモノなどはこれからも助けていくんだろうな、と暗示させたり。
んで、ハートキャッチいずみちゃんです。
皆さん満足いったでしょうか?
管理人はまったく満足できませんでした。
もとより遠山先生はお話作りが巧いとは言えない方なので、どの作品もまあ、そんなもんかという形に落ち着くのですが、ハートキャッチについては明確な目的もないまま話が続いていたこともあって、そのそんなもんか的な着地点も用意が出来なかった印象です。
というより、そもそもハートキャッチの主人公はいずみちゃんなのに、なぜ菊丸が転校することで最終回になってしまうのか、という疑問がまず生まれます。
さらに言ってしまうとそこまで重要なキャラクターであるのに関わらず、菊丸を軸にしたいずみ、千春、リンダの関係は最終回でも特に進展もなにもないまま終わってしまいました。
菊丸が転校していなくなってしまう、と知った時に行動に移したのはあの場ではいずみだけで、菊丸に好意を持っていたはずの千春やリンダはショックを受けた様子もなく、ただいずみの後追いをしただけです。何故か、千春やリンダよりも先行して桂木先生が追いかけていましたが。いやほんとになんでや‥。
これまでのハートキャッチを知る読者からすれば、え、いずみちゃん、そんなに菊丸と離れるのショックなの? ですし、千春ちゃんは平気なの? と健気一途なキャラだと思っていた管理人は一人衝撃を受けていました。
それにこれまでの菊丸の行動力を考えれば、千春リンダのパンティを手に入れておきながら、いずみのそれを諦めてしまっていたのも不自然さを感じます。構成上仕方がないんですけど、それは読者の神目線だからこそですし。
しかしやはり物語の締めとして、菊丸の唐突な引越しはともかくも、それならそれで新天地でも菊丸は騒動を起こしているといった安心感のようなものが欲しかったと思います。
同じ作風だったオヤマ菊之助がその形でしたね。
まして菊之助はきちんと嫁探しとして葵さんを選んでいますし、そのうえで懲りない男を最後まで演じさせていました。
ハートキャッチでは菊丸の転校後、いずみたちがどうなったのかを探る要素が一つもありません。
いずみの心を読む能力がどうなったのか、果たして菊丸は新天地でどうなったのか、全てがうやむやのまま終わってしまいました。
恐らく暗喩としていずみのパンティーを菊丸に奪わせた演出は面白かったと思うのですが、それならいっそ菊丸に見られてしまった方が心残りはなかった気もします。
せめて転校後、いずみたちが今頃どうしてるのかな、と想い耽るところに新天地での菊丸の一幕を入れるだけでも大分印象派変わったのだろうと、今も思っています。
コメント
パンティを手に入れるという点にしてもスキー新操作法でリンダのものではありますが脱ぎたてを手にしてますし
ここまで色々な要素を中途半端に残した終わりにするなら
秘所を拝んだ上で更に戦利品としてパンティを持っていく位の特別感ある最終回であってほしかったですね
つくづく、もっと長く続いてやりたい放題して欲しかった作品です
そうなんですよね。
特別感がなかった。
当時のエッチ漫画最終回ラッシュの中、ハートキャッチはいかにも中途半端な取ってつけたような最終回だった気がします。
もちろんああして欲しかったこうして欲しかったてのは管理人個人の思い入れの問題で、格別ひどい最終回だったわけでもないんですが。
ちなみに自分なら菊丸が忍び込んでいずみとのパンティ強奪の攻防で無事パンティを脱がすことに成功。
そのとき寝ていたふりが仇となって、とうとういずみちゃんの大切な場所も菊丸に見られてしまい、硬直する菊丸にいずみの一撃が決まってパンティも奪い返され、部屋から追い出されて翌日。
思い出しても腹が立つともう一度菊丸を殴りつけてやろうと決意しながら登校するいずみとリンダの元に千春と桂木先生が駆け込んできて、ここで菊丸が転校することが判明。
桂木先生は菊丸に頼まれて黙っていたが今ならまだお別れの挨拶くらいは出来るかも、と言ったところでいずみが駆け出す。
千春リンダがなんだかんだ言っていずみも菊丸くんのこと‥などと言えば、殴り足りないからよ! とツンデレしたり。
ここで原作通りに歩道橋であいさつをするパターン。大事なところを見られて、かつパンティも盗られて菊丸の初勝利的な終わりと、もう一パターンは無事菊丸が出発する前に到着し、そのまま有無を言わさす菊丸を殴り飛ばすいずみ。
倒れる菊丸の前で仁王立ちになったいずみちゃんが「引っ越すんならそう言いなさいよっ!」と一喝し、あれこれ言い訳する菊丸の前でパンティを脱いで渡すと、あげるんじゃないわよ、ちゃんと返しに来なさいね! といつかの再会の約束をして終わる。
というのが当時の自分の妄想でしたねえ。
まあ高校時代あれだけ南の島やら旅行していたいずみたちが、引越し程度で永遠のお別れってのも釈然としないってのもります。
菊丸なんて荷台に乗ってますから、どう考えてもそんな遠くに引っ越すとは思えないんですよね。
もったいない話です。