ハートキャッチいずみちゃん SS_04

小説管理人作品
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「どっきり! タコ剥がしの巻」


みんな、こんにちは。
わたしたち、今日は海開きにあわせて泳ぎにきたんです。

 うふふ、夏の暑さにはまいっちゃうけど、こうして海に遊びにくると暑さなんて気にならなくなっちゃうわね。

 人賑わいの浜辺に降り立つと、いずみと千春はさっそく服を脱ぎ捨てて海に向かって駆けてゆく。しなやかな肢体を見せつけるようなビキニ姿は周りの男達の目を一瞬で釘付けにする。
 いずみはショッキングピンクが眩しいビキニスタイル。千春は淡いブルーのハイレグビキニ。モデル顔負けのスタイルの二人が着れば、普通の水着でも十分魅力的なものになる。
 どちらも瑞々しい素肌を惜しげもなく晒してはしゃいでいるのだから、彼女連れの男達からすれば嬉しいやら辛いやら、というところだろう。事実、彼女に肘鉄でも食らわされたのか、辺りからは苦痛のうめきが幾つも上がっていた。
 そんな様子を見やりながら、内心誇らしげなのがもう一人の随伴者。美女と野獣というにも憚られる少年の姿。明智菊丸である。
 菊丸は二人が脱ぎ捨てた衣服を集めつつ、荷物置き場となったパラソルの下へと向かっている。その最中も横目で美少女二人の肢体を盗み見ることも忘れない。
(くう~~~~っ、二人ともかっわいいなあ~~。これじゃ目の毒だよ)
 菊丸にとれば見慣れた姿ではあるが、改めて見るとやはり二人とも滅多にお目にかかれない美少女であった。こうして離れていると周りの男や、嫉妬混じりの女の視線で改めて思い知るのだった。
 が、菊丸は菊丸でなかなか辛い状態なのである。
 普段なら彼女達の後を金魚の糞よろしく付いてまわる菊丸も、今回は荷物番と、その地位は低い。
 それもそのはず。以前に海に行った際にいずみを怒らせていた菊丸は二度と一緒には行かないと釘を刺されていたのだ。
 それを強引に頼み込んで同行したのはいいが、二人が遊んでいる間の荷物番。それにいずみ達にしても菊丸がいればナンパ避けになるのは都合がよかった。
「ねえ、いずみ。菊丸くんも誘ってあげましょうよ」
 ちら、と浜辺に目をやりこちらを寂しげに見上げている菊丸に哀れみを感じたのか、千春は親友に声をかける。対するいずみは千春の提案にもなんら思うところはないらしく、その返事はにべもない。
「あのねえ、千春。菊丸くんは今日は荷物番。だいたいあいつを連れてくる必要だってなかったのに、千春がかわいそうだって言うから連れてきてあげたのよ。これ以上、甘い顔したらま~た、つけあがるに決まってるんだから」
 きつい言葉に千春の顔が曇るが、いずみにしてみればまだ言い足りないくらいである。菊丸と海に出かけたことは何度かあるがその度に酷い目にあわされている。この間など、危うく恥ずかしい全部を見られてしまうところだったのだ。
「でも、いずみ‥」
 なおも言い募る千春に思わず額を抑えて溜息をついてしまう。どうしてあんな奴を、と思わずにはいられない。今日は来ていないがリンダにしても同じだ。趣味が悪い、と、そう言ってしまうにも酷すぎる。
 千春にしてもリンダにしても、その気になれば引く手数多の魅力をもっているだろうに‥。現に今だって頭の軽そうな男のギラついた視線がそこかしこからまとわりついて煩いくらいだ。それはいずみ自身にも言えるはずなのだが、当の本人は意識的なのかどうか、その辺りのことは頭の中にないらしい。
「とにかくっ、菊丸くんは今日は荷物番。わたしたちは後は任せて遊びに行きましょっ」
 強引に千春の手を取り、浜辺へと走り出す。いずみにしてもこれ以上、千春の言うことを聞いて菊丸に隙を与えたくはなかったのである。
「お~い、いずみちゃ~ん、そのままだと日焼けしちゃうよ~。ぼ、ボクが持ってきたこの日焼け止めで‥って、あれ、もう行っちゃったの?」
 いずみの判断は正しく、菊丸はオイル片手に荷物番もそこそこに二人の後を追いかけてきていたのであった。
「ちぇっ、せっかく海まで来れたのに、これじゃあ何にも楽しみがないよ」
 どうしてこうなったのか、その原因を置き去りにしてぼやく。しょうがなくそのまま荷物番をするために、パラソルの元へと戻るのだった。

続きはfantiaから

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