ハートキャッチいずみちゃん SS_14

小説管理人作品
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「危険な乗馬訓練!?の巻」


わたしたち、今日は牧場に来てるんです。
え、牧場なんかに何しに来てるかって?

 

 うふふ、これ。このチラシを見てもらえれば分かると思うけれど。
 そう、この牧場ではここの馬に乗せてもらうことができるの。
 それでこの牧場まで遊びにきたって訳。

 で、当然。
「わ、わ~~っ!」
 背後で菊丸が褐色の逞しい馬の背に乗って騒いでいる。
 菊丸くんも来てるのよね。
「ん、もう。何してるのよ、菊丸くん」
「そ、そんなこと言っても、いずみちゃん」
 菊丸は馬から振り落とされそうになりながらも、必死に体制を整えながらいずみに返事を返している。
 自分からこの牧場へと誘っておきながら、この体たらくである。
 ようやく菊丸は馬から降りることに成功したようだ。いずみの前まで歩いてくる。

「それにしても、いずみちゃんはスゴイな~。もう、乗りこなしてるんだもんな」
「あら、もともと訓練されてるんだもん、簡単よ。菊丸くんがだらしないだけよ」
 菊丸の言う通り、既にいずみは牧場の人間が手を貸さずとも自由に手綱を操る事が出来るようになっている。
 さすがにスポーツ万能少女、というところか。
 対して菊丸はといえば、いずみの言う通りだらしないというか、なんと言おうか。依然、先のような状態なのだ。もともとは人を乗せるために訓練されているはずなのだが‥。菊丸の邪気を感じているのであろうか。
「ちぇっ、酷いなぁ。いずみちゃんも」
「ふふ、いいじゃない。どうせまだ時間はあるんだし。今日は一日練習に充てたら」
 一泊二日の体験旅行。明日の午後に出ればいいのだから、時間はまだ十二分にあることは間違いない。
 それで菊丸が上達するかどうかは怪しいところではあるが。

 陽も暮れ始めそろそろ辺りが暮色に変わりだすと、さすがに練習どころではなくなる。
 いずみ達も当然、牧場の宿泊施設に戻る事にしたわけだが。
「‥菊丸くん。結局乗りこなせないんだもん」
「そんなこと言っても、馬が言う事聞いてくれないんだよ」
 少々、呆れ気味のいずみに菊丸はそんなふうに言い訳をする。そも、言う事を聞かせるための練習なのだが。
「ふぅ、明日は菊丸くんの言ってた湖まで遠乗りするんじゃなかったの?どうするのよ」
「いや~、ぼくもこんなに難しいなんて思ってなかったから。困ったね」
「ぅん、もう。いいかげんなんだから!」
 予定の日程では、明日は菊丸の提案でさして、有名でもないのだが風光明媚な湖へと向かう事になっている。

「危険な乗馬訓練!?の巻」


わたしたち、今日は牧場に来てるんです。
え、牧場なんかに何しに来てるかって?

 

 うふふ、これ。このチラシを見てもらえれば分かると思うけれど。
 そう、この牧場ではここの馬に乗せてもらうことができるの。
 それでこの牧場まで遊びにきたって訳。

 で、当然。
「わ、わ~~っ!」
 背後で菊丸が褐色の逞しい馬の背に乗って騒いでいる。
 菊丸くんも来てるのよね。
「ん、もう。何してるのよ、菊丸くん」
「そ、そんなこと言っても、いずみちゃん」
 菊丸は馬から振り落とされそうになりながらも、必死に体制を整えながらいずみに返事を返している。
 自分からこの牧場へと誘っておきながら、この体たらくである。
 ようやく菊丸は馬から降りることに成功したようだ。いずみの前まで歩いてくる。

「それにしても、いずみちゃんはスゴイな~。もう、乗りこなしてるんだもんな」
「あら、もともと訓練されてるんだもん、簡単よ。菊丸くんがだらしないだけよ」
 菊丸の言う通り、既にいずみは牧場の人間が手を貸さずとも自由に手綱を操る事が出来るようになっている。
 さすがにスポーツ万能少女、というところか。
 対して菊丸はといえば、いずみの言う通りだらしないというか、なんと言おうか。依然、先のような状態なのだ。もともとは人を乗せるために訓練されているはずなのだが‥。菊丸の邪気を感じているのであろうか。
「ちぇっ、酷いなぁ。いずみちゃんも」
「ふふ、いいじゃない。どうせまだ時間はあるんだし。今日は一日練習に充てたら」
 一泊二日の体験旅行。明日の午後に出ればいいのだから、時間はまだ十二分にあることは間違いない。
 それで菊丸が上達するかどうかは怪しいところではあるが。

 陽も暮れ始めそろそろ辺りが暮色に変わりだすと、さすがに練習どころではなくなる。
 いずみ達も当然、牧場の宿泊施設に戻る事にしたわけだが。
「‥菊丸くん。結局乗りこなせないんだもん」
「そんなこと言っても、馬が言う事聞いてくれないんだよ」
 少々、呆れ気味のいずみに菊丸はそんなふうに言い訳をする。そも、言う事を聞かせるための練習なのだが。
「ふぅ、明日は菊丸くんの言ってた湖まで遠乗りするんじゃなかったの?どうするのよ」
「いや~、ぼくもこんなに難しいなんて思ってなかったから。困ったね」
「ぅん、もう。いいかげんなんだから!」
 予定の日程では、明日は菊丸の提案でさして、有名でもないのだが風光明媚な湖へと向かう事になっている。

続きはfantiaから

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