ハートキャッチいずみちゃん SS_16

小説管理人作品
この記事は約2分で読めます。

「危険な水泳特訓!!の巻」


こんにちは。
暑い日が続いていやになっちゃう。そんなわけでわたしたちはこれから海まで遠征しちゃいます。

 なんちゃって。ほんとは今日から臨海学校なんです。
 せっかくだし、夏の海を楽しんじゃおう。
 ‥と、思ったんだけど。
「よーし、みんな揃ったな。それではこれから体力測定も兼ねて遠泳大会を開催する」

 生活指導の岩沢先生が砂浜に集まった生徒達に向けて拡声器を使って声を張り上げると、途端に生徒達からは不平不満の嵐が吹き荒れる。
「いきなり遠泳大会なんて、ひどいわよね。ね、菊丸くん‥?」
「‥‥」
「ちょっと。どうしたのよ、菊丸くん?」
 菊丸に声をかけたいずみは全くの無反応に首を傾げていたが、ある事実に思い至って納得してしまう。
(あ、そうか。菊丸くんって‥)

「ええい、静かにしないか。今回の臨海学校の目的はお前達の体力強化が目的なんだぞ。そのためにはまず、お前達がどの程度の実力なのか知る必要がある」
 生徒達を一喝してから、目標などを一通り説明した岩沢はそこで後ろに控える教師を示すと、次に生徒達に向き直って質問する。
「なに、きちんと先生方が見守ってくださるから、溺れる心配はない。安心しろ。それと、泳げないものはいるか?」
 海辺に並ぶ生徒を見回す岩沢の前、一人だけ手を挙げている者がいた。菊丸である。
「なんだ、お前一人か? ふむ、仕方がないな。‥桂木先生、すみませんが明智の面倒を見てやってもらえますか。よーし、後の者は遠泳の注意事項があるからよく聞いておけよー」
 遠泳中の事故を考慮して体力のある男性教師を海に配置するため、居残り予定の女教師に後を頼んで岩沢が遠泳の準備に取り掛かる。
 男子生徒からは憧れの女教師と二人きりという菊丸に嫉妬の目を向け、ちくしょう、俺も手を上げておけばよかった。などと怨嗟の声を残し、肩を落として海へと向かってゆく。
(‥桂木先生、大丈夫かしら‥。)
 そんな生徒たちに混じり、青ざめていた顔から一転にやけだした菊丸を見つけたいずみは思わず女教師の心配をするのだった。

続きはfantiaから

コメント